日本の食文化「発酵」を通して「気づき」をもたらす古民家カフェ。菌カフェ753【横浜市・中山】【Vegewel特典】
JR横浜線と横浜市営地下鉄グリーンラインの2路線が通る、横浜市「中山駅」から徒歩7分のところにある古民家カフェ「菌カフェ753」。
住宅街の中にあるお店ですが、道中このような手書きの可愛らしい看板で丁寧に教えてくれるので、わかりやすいと思います。
玄関では、樹齢約100年を超えるとされる立派な桜の木がお出迎えしてくれます。
春になると桜が綺麗に咲き、お庭でもお食事ができるそう。
店内には、花屋さん「shekira」も併設。綺麗なお花がたくさん飾られとても素敵な空間となっています。
今後は、花屋さんとコラボしたワークショップを行うことも検討中だそう。
こちらのお店、店名に「菌」がつく通り、良い菌を取り入れられる発酵料理を味わえます。
今回は、この発酵料理を堪能できるお店「菌カフェ753」をご紹介します!
目次/Contents
「イチから手づくり」がこだわり
「こだわりは『イチから手づくり』」と語るのは、こちらのお店の経営兼シェフをされている辻一毅(つじかずき)さん。
なんと、お料理に使っている食材のほとんどが自家製のものだそうです。
味噌や醤油は、自分達でで醸造。醸造許可も取っているため販売もできます。
他には、梅干し・塩麹・フルーツ酢など様々なものを、イチから作っているのだそう。
お店にはこのように瓶詰めされた手作り食材がたくさん!
さらに、そのこだわりはお野菜にまでわたります。
お料理で使用される一部のお野菜は、なんと自家製!
中山の新治と小山町にある畑で、自然栽培(無農薬・無化学肥料)で野菜作りをしているそう。
育てている野菜は、キャベツ・ブロッコリー・ネギ・大根・ラディッシュなどたくさんあります!
その他の季節のお野菜は、中山や淡路島の信頼する生産者さんから仕入れており、そちらも自然栽培のものとのことです。
イチから食材を育て作り、その食材を調理するという辻さん。
口では淡々と語っていましたが、素材づくりから調理までをお店でやるということは、相当手間がかかり、難しいことですよね。
こんなに丁寧にイチから手作りしたお料理を多くいただけるお店には、なかなかお目にかかれないのではないでしょうか。
おすすめ発酵メニュー
そんなこだわりを持って、カラダと地球に良い発酵のお料理を提供している「菌カフェ753」。
どんなお料理を提供しているのでしょうか。
おすすめメニューがこちら。
菌カフェ発酵御膳(ビーガンメニュー) (税込1,300円)
ご飯やお味噌汁はなんとおかわり自由!嬉しいサービスですね。
おかずは、仕入れる食材によって変わり、ビーガン・お肉・お魚と選べる選択制。訪れるたびに違うメニューを楽しめることはありがたいですね。
それでは、上記の御膳に含まれるお料理をご紹介。実際にいただいたので、私の感想も含めています。
メニューの名前通り、発酵食がわんさか入っています!
ホワイトトウモロコシ塩麹が乗ったタケノコイモ、大豆ミートの衣揚げ物(上記写真右下)
竹の子イモがホクホクして美味しく、ホワイトトウモロコシで発酵させた塩麹が良いパンチです。
ほうじ茶・本みりんで煮つけた高野豆腐(上記写真左上)
オススメの発酵調味料三河みりんを使用。懐かしい味。
ワイン漬けこんにゃくとキノコのコンフィ(上記写真左下)
凝縮されたきのこの旨味がたまりません。
水キムチ(上記写真中央)
自家製メロン酢を使用。
一般的な辛いキムチは魚の肝などを使い動物性の乳酸菌を使用することが多いそうですが、こちらはビーガンメニューとしてももってこいの植物性だけの乳酸菌を使用しています。
皮ごとオーブンで焼いたカボチャ、カレー風味の麻炭ソース(上記写真左上)
カボチャの素材の味が生かされた優しいお味。麻炭は名前の通り麻(ヘンプ)の炭。カラダの中の菌と反応して元気になれるかも??
もずくと切り干し大根の梅酢和え(上記写真右上)
自家製梅酢を使用。程よい酸味でさっぱり。
柿のビーガンバター添え(上記写真下中央)
ビーガンバターはカカオバター・菜種油・寒天などを使用。本物のバターのような味わいで、コクがあり絶品でした。
横浜産無農薬小麦入り無農薬五分づき白米
一般的な麦ご飯は大麦。このように小麦を混ぜるご飯はなかなか無いそう。
小麦以外にも、黒米など日によって混ぜるものが変わるそうです。
お米は、北八朔(神奈川)の五分づき米を使用。わざと耕かさない畑で栽培され、米本来の力で生き抜かせるという自然農法で栽培されたもの。自然のパワーを存分に感じられます。
出汁なしお味噌汁
自家醸造のお味噌の旨味と野菜の甘みが存分に味わえ、出汁が入っていないと思えません。ほっこりする味。素材の旨味をそのまま味わっていただきたい一品です。
以上が、菌カフェ発酵御膳(ビーガンメニュー)のお料理。発酵食品を十分に味わえる品揃えですよね。
特に一つひとつ、ゆっくり味を噛み締め召し上がることをおすすめします。それぞれ違った発酵の旨味が感じられますよ。
私のカラダも良い菌を取り入れられ喜んでいました。
発酵ビーガン乾物カレー(税込1,300円)
こちらはなんと米麹で発酵させたカレー。そのため、まろやかな甘みを味わえるそう。
乾物は、様々な種類のキノコや野菜・切り干し大根・しいたけ・豆などを使用。余った野菜を乾燥させて出汁にするという、フードロスの考えも入ってるとのこと。
米麹の他に、味噌・醤油・みりん・塩麹などの発酵食品がたっぷり入った贅沢な逸品。
こちらも発酵パワーがふんだんに堪能できるお料理となっています。
また、お店では、お料理を提供する際に、使っている食材について説明するよう心がけているそう。
お店に行った際は、是非色々聞いてみて下さい。あまり知らない食材に出会え、新たな美味しさの発見になるかもしれません。
きっかけはフランス料理で気づかされた「日本の食文化」
フランス料理しか修行をしたことがないという辻さん。
なぜ、味噌・醤油など日本の発酵食品を使った料理を提供するお店を始められたのでしょうか?
それは、意外にもフランス料理についてフランス人と話したことがきっかけだそう。
改めて、海外目線から日本を見つめ直すことによって、「日本の食文化とはそもそも何だろう?」と考え始めたそうです。
その後、日本の伝統発酵調味料である醤油を作っている友人から、製造過程を見せてもらい、そこで「発酵」に出会ったとのこと。
この経験の中で、日本の風土だからできる菌を使った「発酵」に魅力を感じ、さらに勉強し始めたそうです。
勉強をしながら、昔は家庭で醤油・味噌・ぬか漬けなどを作るのが当たり前だったということに気づき、「日本の食文化=発酵だ!」と痛感したと語ります。
この気づきをきっかけに、「日本の伝統的な食文化を守り、多くの人々にその魅力や美味しさを伝え、身近に感じてもらいたい」という想いに繋がり、発酵料理を中心としたお店「菌カフェ753」が誕生したとのことです。
確かに、現在はファストフードなどを始め、食の欧米化が進んでおり、日本の伝統の食文化が薄れつつあるのではないかなと感じます。
その中で、日本の食文化を大事にし、その魅力を伝えてくれるお店はとてもありがたい存在ですね。
お子さんの食育にも最適かもしれません。
発酵食を通して「自身の身体や精神・日本の食文化への気づき」をもたらす場所
「発酵食には発酵ならではの旨味がある。」と語る辻さん。
「発酵ならではの旨味を生かした料理を、実際にお客さんに食べてもらって、『これで旨味が出来るんだ』『こんな美味しいんだ』と発酵食品ならではの旨味を感じてもらえる”気づき”をもたらすお店になるよう心がけています」と話します。
発酵食の旨味をあまり感じたことのない方や感じてみたい方は、是非こちらで実際に味わってみることをお勧めします。
実際私も、こちらの出汁なしお味噌汁をいただいて初めて、味噌ってこんな旨味があるんだと感じ、本当に気づきを得ました!
一緒に日本の食文化を守っていけるお店
お店では「イチから手づくり」というこだわりもありますが、素晴らしい「想い」を込めて作っている蔵元さんなど、生産者さんの食材も使用しているとのこと。
今まで、辻さんは、各地の蔵元さんや生産者さんを巡り、多くの出会いをしてきたそうです。
その経験から、
「当たり前のことですが生産者さん達は、美味しく素晴らしいものを作る上で、一生懸命研究をして、想いを込めて作っている方が多いです。
しかし、それをみんなに伝える機会がなかなか少ないのが現状。その生産者さん達の想いを、自身のお店を通し、その食材を活かした美味しい料理を提供することで、多くの人々に伝えていきたいと思っています。
そうすることで、素晴らしい生産者さん達を応援するきっかけになり、日本の食文化を守っていけるのではないかな。」と語ります。
このことから、菌カフェ753のお料理には、生産者さん達の熱い想いも詰まっているとも言えるのではないでしょうか。
多くの生産者さん達に自ら赴き、その熱い想いを直に伺っている辻さん。
そんな辻さんが厳選する調味料で作られた料理は、とてもありがたいですし、安心しますよね。
しかも、その美味しい料理を食べることで、私たちも生産者の応援ができるというのは嬉しい限り!
このようにして、日本の食文化を守れるのは、とても素晴らしいことではないでしょうか。
今後はさらに勉強を重ね知識を深め、発酵食=日本食を伝えていきたい
まだまだ発酵について知識を深めていきたいと、向上心溢れる辻さん。
「さらに多くの生産者さん達との出会いを増やし、発酵についてより知識を深めながら、お店だけでなく、さらに広い視野で、より多くの人々に発酵食の素晴らしさを伝えていきたいと思っています。
そうすることで、家族・友人へとさらに波及し、発酵食の素晴らしさや美味しさがより多くの方に広がって行くことを妄想しています。」と語ります。
まだまだ発展し続ける菌カフェ753。今後の発展が楽しみですね。
最後に、辻さんにとっての発酵とは?と伺いました。
「微生物の共存。奥深いです。」
イチから丁寧に育て上げた食材や厳選された食材を使用し、愛情こもった発酵料理を楽しめるお店、菌カフェ753、是非訪れてみてはいかがでしょうか?
日本の食文化を実感しながら、それを守るサポートもでき、カラダが喜ぶお料理を堪能できますよ。
Vegewel特典
菌カフェ753から、嬉しい特典をいただきました!
この記事を読んで、お店でお食事されたお客様限定で、「お惣菜を一品」がサービスでいただけます。
※記事の内容は取材時点のものであり、変更される可能性があります。来店時には、あらかじめお店にお問い合わせいただくことをお勧めします。
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