下町に現れたオシャレで楽しい八百屋さん!ベジオベジコ【根津】≪前編≫

更新日:2024/12/08 公開日:2017/06/27

東京の下町、根津駅から徒歩5分のところにある、オシャレなお店。店頭に並ぶのは、新鮮な野菜たち。

そして、目を引く白いのれんには、「ベジ」の文字が!

こちらは2017年1月13日にオープンしたばかりの八百屋さん「ベジオベジコ」。よく見る八百屋さんとは一風変わった外観に、つい足を止めてしまいます。

今回は、株式会社ベジオベジコの代表取締役 平林聡一朗(ひらばやしそういちろう)さんに、お店オープンの経緯や野菜へのこだわりなど、様々なお話をお伺いしました!

前編、中編、後編にわたってお送りする今回のインタビュー。前編は、お店の様子とこだわりの野菜について紹介していきます!

日本一の八百屋さんを目指して!


ベジオベジコが位置する根津は、観光スポットとしても有名な根津神社からも近く、地元の人はもちろん、観光客も多く足を運ぶ、いわゆる下町エリア。

通りには、ベジオベジコ以外にも様々なお店が並びます。

「この辺りにお店をオープンしたいな、と思い、物件を見に来たら、ちょうどここに空きがあったんです。隣の隣にある魚屋さん『根津松本』さんは、有名な魚屋さん。若い年代の方がやられていて、テレビで特集もされている、日本一の魚屋さんです。日本一の魚屋さんの隣で、日本一の八百屋さんをできたら!と思いました。」

オシャレな内装も一見の価値あり!


ベジオベジコの魅力は、販売している野菜だけではありません。そのオシャレな店内にも、多くの人から注目か集まっています。

観光客が、お店のデザインを見たくてわざわざ足を運んでくることも多いそう。

「以前、オーストラリアのテレビ番組でも紹介していただきました。海外のWEBメディアでも取り上げていただいているので、外国人の方も店舗のデザインを見に訪れてくれます。外国人の方からすると、『昔ながらのニッポンの八百屋』というところも魅力の一つなのかもしれませんね。」

他の八百屋さんではあまり見られない、おしゃれでこだわりのある店内。野菜のディスプレイもセンス良く、見ているだけでも楽しくなりますよ!

作った人、食べる人の「顔が見える」野菜。


ベジオベジコで扱っている全ての野菜は、どの場所の、どの方が作ってくれたものなのか、お客様にもわかるようになっています。

「今、『顔が見える農家』が増えてきています。野菜の袋に農家さんの顔や名前がついているものも良くみますよね。しかし、お客様にとって相手の顔が見えても、農家さんからは買う方の顔が見えない。我々は、お客様の声を、農家さんにフィードバックすることにも力を入れています。農家さんにとっても、お客様の顔が見えるような環境を作りたい。お客様と農家さんの架け橋のような存在になりたいんです。」

平林さんは、お客様の各家庭で、「マイ農家」ができると良いなと思っているそう。

信頼できて、長く付き合える農家。農家にとっても、長く付き合えて、実際に顔が見えるお客様が増えるのは嬉しいことです。

今後、農家の収益をしっかりと安定させるためには、買い手側の意識が変わらなければなりません。安いもの、その場限りのものに流されるのではなく、自分で知って選んだものを買う意識。

「野菜を買ったお客様の家庭で『これは〇〇さんの野菜だよ』という会話が当たり前になれば良いなと。顔がわかる人が作っている野菜だと、食べる側も意識も変わりますよね。野菜に合わせて食卓を作る、という選択肢も生まれてきます。意識が変わると、食卓自体も楽しいものに変わっていくんです。」

スーパーでは、1年中ある程度の野菜が手に入るので、旬を感じる機会があまりないかもしれません。マイ農家から送られてくる旬の野菜で食卓を作っていくことは、家庭で旬を学ぶきっかけにもなりますよね。


ちなみに、ベジオベジコで人気の野菜はどちらのものでしょう?

「『福じいさんの野菜』がかなり人気です。40年以上前から有機農業を推奨している農家さんで、福重さんというおじいさんが野菜を作っています。三重から九州に移住したご家族で、息子さんも一緒に野菜作りをしています。照葉樹林から流れてくる美味しいお水で育った野菜は絶品です!キャベツや白ネギが人気で、入荷するとすぐに売り切れてしまいます。関東だと基本ここでしか手に入りません。」

農家さんの心がこもった野菜を厳選。


ベジオベジコでは、可能な限り、有機野菜と無農薬野菜を仕入れています。

「一番に意識していることは、美味しい野菜を作ろうというこだわり、想いがある農家さんのものを取り扱いたい、ということ。その中でも、無農薬、有機野菜を作っている農家さんを特に応援しています。」

野菜の取引をするにあたり、一軒一軒、農家を回って歩いたという平林さん。そこで自分達が美味しいと思ったものを取り寄せ、販売しています。

時期が限られる野菜の取引も含めると、農家との取引は100を超えるそう。そして、中でも取引が多いのが、九州の農家です。

「自分も含め、九州出身のものが多いんです。自然と九州の野菜を扱うことが多くなっていますが、地域のこだわりはありません。お店のチーフは北海道出身なので、今後は北海道の野菜も増やしていこうと思っています。沖縄のパイナップルや鹿児島の離島の野菜など、常にいろんな地域のこだわりの野菜を探しています。」


特に、関東のスーパーにはあまり並ばないような地域の野菜のニーズが多いそうで、ベジオベジコではそこをカバーしていきたいそう。美味しく安全な野菜探しは、まだまだ続きます。

「普段の食卓から、まずは週に1回からでも、美味しい野菜を食べてほしい。多くの方にベジオベジコの野菜を体験してほしいです!」

≪中編≫へ続く…
次回は、ベジオベジコが八百屋さんを始めた理由について。お楽しみに!

※記事の内容は取材時点のものであり、変更される可能性があります。来店時には、あらかじめお店にお問い合わせいただくことをお勧めします。

店舗情報

ベジオベジコ
03-3827-4831
東京都文京区根津1-26-5

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AYA OKUDA

AYA OKUDA

フードコーディネーター
食育インストラクター
食空間コーディネーター
フードライター
食の美味しさ、楽しさ、大切さを発信すべく、地道に活動、勉強中。
得意分野は、日本の伝統行事食、食の日本史・世界史、テーブルコーディネート。
好きな分野は、カレー、ビール。