【プチマクロ的アスリート食】いつまでもチャレンジできる体を手にいれよう!Part3 ちゃんとした食べ物でエネルギー補給≪後編≫
トップアスリートやビジネスエグゼクティブは、パフォーマンス向上の為に、意識的に「健康な体」を手に入れる食事を摂っています。
それは、食べ方・食べる食材にこだわりをもち、生物学的個性を考慮に炒れた、多岐多様な食事・間食です。
彼らは間食として、良質のプロテインを摂れるプロテインバーやプロテイン入りスムージーを摂っています。
しかし、アスリートにしてもビジネスエグゼクティブにしても、「時間を作って自分の食事を作る」・「目標を定めたお弁当を定期的に購入する」・「プライベートシェフを雇い自分に適した食事を摂る」という食事の選択も持っています。
最近では、日本でもサラダの宅配やパーソナルシェフの派遣などが増え、忙しくても自分に適した食事を摂りやすくなってきています。しかし、一番良いのは家庭で作る食事。パフォーマンス向上の為には「食事を考える」ことが重要です。
後編では、長年マドンナのパーソナルシェフを勤め、「プチマクロ」を提唱する西邨マユミさん監修の、身近な食材でエネルギー補給ができる、「プチマクロ的アスリート食」のレシピをご紹介いたします。
前編はこちら
【プチマクロ的アスリート食】いつまでもチャレンジできる体を手にいれよう!Part3 ちゃんとした食べ物でエネルギー補給≪前編≫
■「Part1 身近にある植物性食(plant based food)」はこちら:前編・後編
■「Part2 モチベーションとやる気を出して元気に1日を過ごすための朝食」はこちら:前編・後編
目次/Contents
ちゃんとした食事でエネルギー補給
エネルギーゼリーやエネルギーバーは、手軽にエネルギーを補給することができます。そして必要な栄養素を効率よく摂ることはできます。
しかし、それで本当に体に必要なエネルギーを補給したことになるのでしょうか?
食事は本来あなたの味覚を喜ばせる行為です。そうなると、「なぜ食事をするのか・どのように・どう食事をとるのか」も重要になってきます。「あなたの食事には、あなたの人生が反映されている」のです。
コーポレートアスリートプログラムで提唱する食べ方には、
「何を体に入れるか?だけではなくどのように入れるか?」
「良く噛んで食べることで体への負担を減らす。良いものを食べても良く噛んで食べなければ、体への負担は減らない」
「一度にどか食いをするのではなく、少量で回数(5・6回)食べるほうがよい」
という考え方があると、前編で簡単にご紹介しました。
まさしく、これがマインドフルネス(注1)の食べ方なのです。
米国ブラウン大学は、「マインドフルネスを実行している人は、血糖値を正常域にコントロールしやすい」という調査結果を出しています(注2)。
食事は味わいながら、食べ物の匂いや色にまで注意し、ゆっくりと食べ、栄養が自分の体に吸収されるのを実感するなど、楽しむことで満足を感じ、どか食いを避けることができるのです。
満腹感ではなく満足感を意識
海外のアスリートとビジネスエグゼクティブがパフォーマンス向上を意識し、好んで食べている物の多くは、ホールフード(穀物は精白されていない・野菜は皮ごと)やローカルオーガニックフード(暮らす土地で採れた旬のオーガニック食材)です。
ビジネスエグゼクティブは非常に多忙なスケジュールをこなしながら、常に結果を求められています。
常にエネルギッシュに仕事に取り組めるように、1日を通してこまめにナッツや野菜スティックなど、よく噛んで食べられるものをとっているようです。食事は、栄養のバランスを考えて、満腹感ではなく満足感を意識します。
アスリートに置き換えた場合、練習・トレーニングのタイミングや試合前後などは、意識的に栄養補給をすることが必要です。練習後・試合後だからといってどか食いをすると、体に負担がかかり効率よく疲労回復はできません。
そこで、「疲労回復」「パフォーマンス向上の為の抗炎症食」として、満足度を得られる身近な食材と、西邨マユミさん監修の「プチマクロ的アスリート食」のレシピをご紹介します
オート麦・クルミ・ウコン・カリフラワー
オート麦
オート麦は、小麦や大麦とは異なる麦の1つで、オートミールの材料。ビタミン・ミネラル・タンパク質・食物繊維が豊富に含まれており、GI値が低い穀物です。海外では日本の玄米のように健康食としてよく食べられます。
クルミ
クルミは、ビタミン・ミネラル・タンパク質・食物繊維が豊富に含まれているスーパーフードです。また、オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸が含まれており、血行改善効果があると期待されています。
ビタミンAやビタミンEなどの抗酸化物質も豊富で、「疲労回復ビタミン」と言われているビタミンB1も多く含まれています。
ウコン
日本原産のウコンは「秋ウコン」・「春ウコン」・「紫ウコン」とあります。秋ウコンは春ウコンよりクルクミンが多く含まれており、春ウコンは、精油成分・カルシウム等のミネラルが秋ウコンより多く含まれています。
ウコンには、肝臓機能の回復や免疫機能の強増が期待されます。
カリフラワー
ビタミンCが豊富で抗酸化作用が期待できます。また、ビタミンB1・B2・カルシウム・鉄分・食物繊維が豊富です。
西邨マユミさん監修・プチマクロ的アスリート食のレシピ
スーパーフード・グラノーラ・バー(12人分)
材料
- ロールオーツ 2と1/2カップ
- ひまわりの種 1/2カップ
- カボチャの種 1/4カップ
- スライスアーモンド 1/2カップ
- キヌア(洗って、水切りしたもの) 1/2カップ
- チアシード 1/4カップ
- フラックスシード(粉末) 1/2カップ
- シナモン 小さじ1/4
- 自然塩 小さじ1/8
- メープルシロップ 1/3カップ
- 米飴 1/3カップ
- ココナッツオイル 1/3カップ
- 乾燥ブルーベリー 1/2カップ(レーズンでも可)
作り方
① オーブンを180℃くらいに温める。
② ロールオーツ・ひまわりの種・かぼちゃの種・スライスアーモンド・キヌアをベーキングパンに拡げ、10分毎に混ぜながら、オーブンで20分くらい焼く。
③ 大きめのボウルに、②とチアシード・フラックスシード・シナモンを合わせる。
④ 小さい鍋に、自然塩・メープルシロップ・米飴・ココナッツオイルを加え、木べらかスパチュラで混ぜながら、中火でふつふつとするまで3分くらい煮る。③のボウルに合わせ、手早く、満遍なく混ぜる。
⑤ 20x20cmくらいのバットに、ベーキングペーパーあるいはホイルを敷き、ココナッツオイル(分量外)を塗る。
⑥ ④を⑤のバットに均一にひろげ入れ、上から押さえるようにして、形を整える。
⑦ ⑥のバットを冷蔵庫で2時間くらい冷やし固め、まな板の上に取り出し、敷物を外し、12等分くらいに切る。
ポイント
2週間ぐらい日持ちしますので、時間のある時に作り置きをしておくと便利です。
アーモンドバニラ・グラノーラ(4人分)
材料
- ロールオーツ 3カップ 265g
- スライスアーモンド 1カップ 120g
- シナモン 小さじ 1/4
- レーズン 1/2カップ(好みで)
(A)
- 自然塩 小さじ 1/8
- メープルシロップ 2/3カップ 200g
- ココナッツオイル 1/3カップ 50g
- アーモンドエキストラクト 小さじ1/4
- バニラエキストラクト 大さじ1 13g
作り方
① オーブンを175℃くらいに温める。
② ベーキングパンにベーキングペーパーを敷く。
③ ロールオーツ・スライスアーモンド・シナモンを大きめのボウルに合わせる。
④ (A)を他のボウルに合わせ、泡立て器で良く混ぜ、③のボウルに加え、木べらかスパチュラで満遍なく混ぜる。
⑤ ④を②のベーキングパンに均一にひろげ、15分毎に混ぜながら、オーブンで45分くらい焼く。
⑥ 良く冷ましてからレーズンを加え、密閉された容器に保存する。
ポイント
基本のグラノーラ。2週間ぐらい日持ちしますので、時間のある時に作り置きをしておくと便利です。
リンゴ、レーズンとクルミ入りカブのプレスサラダ(2人分)
材料
- カブ 1個
- カブの葉 40g
- キャベツ 90g
- 人参 15g
- りんご 40g
- レーズン 10g
- クルミ 20g
- 自然塩 小さじ1
- レモンジュース 大さじ1
作り方
① カブは薄切りのイチョウ切り、カブ葉は2cmくらい、キャベツは食べやすい大きさ、人参は薄切りのイチョウ切りにする。ボウルにこれらを全部入れて塩を加え、両手で軽く押さえるように混ぜる。
② レモンジュースとレーズンを①に加え、30分くらい重石をおく。
③ クルミを170℃のオーブンでローストして、軽く砕いておく。りんごは皮付きの薄いイチョウ切りにする。
④ ②の余分な水を捨て、塩味が強いようなら、ザルにあげてさっと水をかける。クルミとりんごを混ぜて出来上がり。
ポイント
クルミのリノール酸で肥満防止、ビタミンEで美肌・老化防止が期待できます。また、豊富な食物繊維と酵素を取り入れられる一品です。
カリフラワーカレースープ(3~4人分)
材料
- 玉ねぎ(櫛形きり) 100g
- 人参(乱切り) 50g
- にんにく(みじん切り) 1g
- 生姜(みじん切り) 1g
- カリフラワー 200g
- 菜種油 小さじ2
- 昆布だし(水) 600ml(昆布粉 小さじ1/8)
- 自然塩 小さじ1/2
- 醤油 小さじ1
- カレー粉 小さじ1/2〜1
- 葛粉小さじ2(分量外の少量の水で溶く)
作り方
① 菜種油を鍋に加え中火で温め、玉ねぎを2分ほど炒める。人参を加え油が絡んだら、にんにくと生姜も加え、昆布だし600mlを加え、沸騰したら火を弱めて、くつくつと10分程煮る。
② カリフラワーを加え、自然塩小さじ1/4とカレー粉を加え、2分ほど煮る。
③ 残りの自然塩と醤油で味を整え、水溶きした葛を加えながら混ぜ、再度沸騰したら火を止めて、器に盛る。
ポイント
お好みでみりんあるいは米飴を足してもOKです。
いかがでしたか?
今回も、身近な食材で今日から始められる西邨マユミさんのプチマクロ的アスリート食をご紹介しました。
パフォーマンスを向上し結果を出すには、「食事を考える」ことが必要です。ちゃんとした食事を摂っていると思っていても以外と摂れていないかもしれません。
「あなたの食事には、あなたの人生が反映されている」。食べている食事を意識的に検証してみるのもよいですね。マインドフルネスな食事で、満腹感ではなく満足感を意識してみてはいかがでしょうか?
最終回は、「スイーツだって食べても大丈夫」をテーマにご紹介いたします。
注釈:
- マインドフルネスとは、自分の体や心の状態を意識することで、ストレスを受ける場面に遭っても、否定的な感情にとらわれることなく、平静を保てるようになるという意味。
- https://news.brown.edu/articles/2016/02/glucose
【大好評のベジレシピ一覧はこちら】
https://vegewel.com/ja/style/categories/recipe
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