ヴィーガンフレンドリーなオーガニックフレンチが食べられるお店。リタ オーガニック【東銀座】
最近「オーガニック」という言葉をよく見聞きするようになりましたね。
そして、スーパーの店頭でもオーガニックを謳った商品が目につくようになり、オーガニックにこだわったお食事ができるレストランやカフェも増えています。
昨年11月、安心と美味しさを極めた本物のオーガニック料理を、素敵な大人の空間で頂くことができるレストランが、銀座歌舞伎座のすぐ横にオープンしたのをご存知でしょうか?
「顔が見える生産者にこだわって選び抜かれたオーガニック食材を、お客様に味わっていただきたい。一皿ができるまでに関わった人の想いを伝えたい。」
と語る、「リタ オーガニック」店主の丹野ラファエルさんにインタビュー。
リタ オーガニックに込めた想いと、ヘルシーなお食事を提供するにいたった経緯をお伺いしました。
目次/Contents
お店をオープンしたきっかけ
河内晩柑と有機野菜のサラジーニャ
もともと飲食業に興味を持っていたラファエルさん。大学卒業後は、バーで働き始めたそうです。
仕事が忙しく不規則な生活が続き、食事は簡単にパパッと食べられるものばかりを食べていました。
そんな中、仕事が順調に行き始めた矢先に体調を崩してダウン。家で休んでいる時、幼少期のさまざまな思い出がまるで人生のフィルムを早送りするかのように、次々に目の前に映し出されたそうです。
おじいちゃんやおばあちゃんが「ほら!おいしいよ!」と、泥まみれのお野菜をそっと差し出して微笑んでいるシーン。お父さんが自家栽培をしている野菜を庭から取ってきて、お母さんが取れたての野菜を使ってお料理を作っているシーン。
決して「ハレの食事」ではないけれど、毎日の食事が暖かく愛に溢れていたことを思い出したそうです。
この不思議な体験から、ラファエルさんは食材に携わる生産者、輸送業者、卸・小売業者の想いを、オーガニック食材・料理を通して多くの方々に伝える仕事がしたいと考えるようになりました。
そして共同経営者の杉山さんと一緒に、あえて銀座でレストランをやることにしたそうです。
「銀座は昔から最先端のトレンドを発信している町だと思います。
銀座の持つ『ブランド力』は計り知れないものがあり、お客様の信頼に応えつづける覚悟が必要。
そのような場所で挑戦をすることで、オーガニックが単なるトレンドにならないように、本物のオーガニック料理を提供していきたいと思っています」とラファエルさん。
メニューは全て食材を見てから決めます
自家製豆腐のエンパナーダ
リタ オーガニックで出されるお料理は、お肉やお魚を使ったものが主ですが、ヴィーガン料理を希望される方、グルテンアレルギーなど特定の食材が食べられない方は、3日前の予約時に予め伝えることで対応をしてもらえます。
ランチ(税抜4000円~)・ディナー(税抜9000円~)ともにコースのみ。
旬のオーガニック食材にこだわった料理を提供していることから、その日に入荷された食材を見てメニューを決めるので、固定のメニューはありません。
どのようなお料理が出るかはレストランを訪れてからのお楽しみ。
「フランス料理は、足し算の料理。そして、ソースを使ったお料理が多いというイメージがあるかと思います。
ここでは、食材の力をダイレクトに感じていただきたく、調理方法・味付けはシンプルにしています」と語るラファエルさん。
「1年間かけて食材を探す旅をしました。野菜農家・畜産農家を営んでいる方々と実際に会って、色々教えていただきました。
全ての生き物が自然の法則に従って共存していること、その法則が乱れると全ての生き物に影響がでること。
食材には自然に近い環境で育てられた野菜や家畜を使うのが望ましいこと。そのような環境で育った食材を実際に食べてみると、とても力強さを感じることができました。」
食材の力強さを感じてもらいたく、野菜は無農薬・無化学肥料の有機野菜、お肉は、自然な繁殖方法、安全な飼料、動物にストレスのかからない飼育環境を考慮している生産者の食材を使用。
また、天然の魚介類を産地直送で仕入れて、調味料もオーガニック原料にこだわったものを使用しているそうです。
食材選びからも、ラファエルさんのオーガニックに対する考え方が表れています。
インタビュー時は、ヴィーガンフレンドリーのコースと通常のコースの両方をいただきました。どちらも旬の食材・食材の持つ力を最大限に活かした素敵なお料理でした。
屋号の「リタ」は母親の名前、そして「利他心」の「リタ」です。 屋号に恥じない行動を心がけています
親子で来店されたお客様のお話です。
娘さんは小さい時からパンが好きでした。しかし、グルテンアレルギーを発症してからパンを食べられなくなりました。
来店された時に、出されたパンを見て食べたそうにしている娘さん。
「このパンはグルテンフリーのパンですよ。」とラファエルさんは優しくお声掛けをしました。娘さんは満面の笑顔でパンを食べて「美味しいね!」といってお代わりを。
それを見たお母様は、「お家でもパンを食べさせたいので、このパンを売っていただけませんか?」と尋ねました。
ラファエルさんは、キッチンにあるグルテンフリーのパンを全部持って来て、「どうぞ、良かったら持って帰ってください。お金はいりませんよ」とそのお客様に渡したそうです。
食事は人を幸せにするもの。オーガニック料理は愛の表現、と語るラファエルさん。
彼の考えは、お父様が育てた野菜をお母様が調理して家族でワイワイ楽しく頂く。そのような温かい日常から来ているのでしょうね。
オーガニックとは「愛」。自然の恵みの素晴らしさと大切さを多くの人に伝えていきたい
新玉ねぎの白いムース
ヴィーガンカタラーナ
リタ オーガニックのもう一つの特徴は、「アート」と「愛」を感じさせるお料理。
思わず「わー素敵!」と口にしたくなるようなモダンアートのようなものもあれば、お花畑のような華やかなプレゼンテーションも。コース全体を通して五感で頂くお料理です。
自家製野菜のアサード
食材のこと・なぜこのようなお料理にしたのか等、ラファエルさんが丁寧に解説をしてくださいました。
生産者や調理人等、一皿ができるまでに関わった人々の想いをお客様に繋ぎたいという、心こもった接客。
ラファエルさんのお話を聞きながらお料理をいただくと、本当に一皿ができるまでに関わった人々が目に浮かんできました。
ベリーのローケーキ
「僕にとってオーガニックとは、『愛』そのものです。そして『家族への感謝』や『人間は一人では生きられない』という気持ちがその背景にあります。
自然の恵みを頂いて人間は生きています。オーガニックだからこそ、自然との調和を大切にしたいですし、オーガニックについて皆さんにもっと知ってもらいたいと思います。」と優しく語るラファエルさん。
今後は、ラファエルさんの母国ブラジルと日本をさらに融合させた、心温まる美しいお料理を展開していきたいそうです。どのような「アート」「愛」がお皿に表現されるのか、今から楽しみです。
※記事の内容は取材時点のものであり、変更される可能性があります。来店時には、あらかじめお店にお問い合わせいただくことをお勧めします。
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