マクロビオティック料理の基本、お味噌汁あるいはミソスープ~西邨マユミのプチマクロ生活~

こんにちは、マクロビオティック・ヘルス・コーチの西邨マユミ(にしむら・まゆみ)です。

日本はだいぶ涼しくなったでしょうか?

「暑いの嫌いだから、夏は絶対日本に行かないわよ」とスタッフにいつも豪語しているへなちょこな私です (笑)。

アラスカの生活・続き


前回玄米の炊き方をご紹介した後、記事を読まれた方からアラスカの生活についてご質問をいただきました。

マクロビオティックなライフスタイルを実践している、マクロビオティックなコミュニティは、30年以上活動をしています。

基金運営により、そのコミュニティで生活しているときは、個人的な必要がない限り、特に金銭的負担は発生しません。

私がこのコミュニティに通うようになって20年以上が経ちますが、このコミュニティでは口に入れるものはできるだけ自分たちが生産し、管理する、いわゆる自給自足・持続可能な生活を目指しています。

例えば大豆など、今日ご紹介する「味噌」の原材料は、緯度の関係で生産することができないものを除いて、できるだけ自分たちで作り、安心して口にできるものだけを選ぶようにしています。もちろん、お味噌も自分たちで仕込みます。

アラスカではないのですが、「地産地消」という言葉で、以前ウクライナの首都キエフで面白い会話がありました。

3年前に、そこで活動するシェフたちを対象に開催された、ヴィーガンマクロビオティックの料理教室に講師として呼んでいただいたのですが、その時に「できるだけ自分の生活する地域で採れたものを材料とするべき」というお話をしたら「ウクライナでは大豆は採れません。それなのに、どうして味噌を使った料理を紹介するのですか?」と聞かれたのです。

大豆が育たないエリアであれば、もちろん大豆由来の味噌は食べることができません。「でもね、ここで採れる豆を使って味噌は作れますよ」と答えたことを覚えています。

アラスカでは、私は大豆ではなくひよこ豆を使ったお味噌つくりの教室をしたことがあります。要するに、乾燥したお豆をどう発酵させるのか。

ひよこ豆でも大豆で味噌を作るときと手順は変わりません。乾燥した豆ならば、大豆である必要はないのです。

マクロビオティック料理の基本のひとつお味噌汁


さて、今回は味噌について熱く語りましたが、「味噌汁」は私のご飯には欠かせない一品です。

Vegewelでの第1回目の連載でも紹介しましたが、マクロビオティック料理では、バランスの取れた料理の配分として、お味噌汁などの汁物は5-10%にするのが、バランスの取れた食事といわれています。

最近発酵食品としても注目される味噌ですが、材料となる大豆に多く含まれるたんぱく質は、大豆が熟成されて味噌になる過程でアミノ酸となり、より体に吸収されやすくなります。

お味噌汁をよく飲むことで、抗酸化物質による老化防止や、女性ホルモン作用物質による乳がん予防、ひいては放射性物質を吸着して排出するという作用まであるといわれています。

そんな万能な味噌は、ぜひ毎日2杯は飲むようにしたいところ。私は朝食でできるだけお味噌汁をいただくようにしています。

朝にまずお味噌汁と玄米ご飯で気分をしゃっきり。前日飲みすぎて頭が働かないときは、お味噌汁だけでもお勧めです。

ほどよい塩っけと温かさが、気持ちをしゃっきりさせてくれ、今日何をするか思い出させてくれます。

マクロビオティック料理では、お味噌汁は毎日摂りたい基本のレシピのひとつですが、私のお勧めは、出汁をとるときにもし時間がないのであれば、乾燥ワカメを出汁の代わりにすること。

水で戻した乾燥ワカメと具材をお鍋に入れて、中火にかけてしばらく煮た後、沸騰しないように注意しながら水で溶いた味噌を入れればできあがり。手間をかけずにさっと作れるので、忙しい朝には便利です。

お味噌汁を作るときに注意したいのは、沸騰させないこと。沸騰させると風味はもちろん、ビタミンなどの熱に弱い栄養も失われてしまいます。

ふつふつと煮立ち始めるタイミングが、火の落とし時。タイミングを計って美味しく体に良いお味噌汁を作るようにしましょう。

時間があれば、もちろん干し椎茸や昆布を出汁の材料として、1時間以上時間をかけて準備したいところ。

でもそんな時間がない、という方は、出汁をとらずにわかめと味噌が入っていれば、大丈夫と勧めています。

干し椎茸や昆布は出汁を取った後、お鍋から取り出して細かく切れば、これもお味噌汁の材料になります。あるいは細切りにしてから油でいためて醤油で味つけすれば、立派なおかずにもなります。


お味噌汁で大切なことは、丸大豆・自然塩・麹を使って熟成した、良い味噌を使い、季節の野菜を具材に使うこと。

よくマクロビオティック料理教室や、イベントに呼ばれるときに「できるだけ有機のものを選ぶようにしましょう」という話をするのですが、参加された方から「有機が体に良いのはわかっているけれど、毎日使うのには高い」という声を聞きます。

そんなときには「せめて味噌などの調味料は有機の良いものを選びましょう」と答えています。

毎日有機の野菜を購入するのは、自分のお財布と相談する必要がありますが、調味料は一度に大量に使うわけではありません。買うときは「高い」と思っても、その調味料を使いきる日数を考えてみると、実は意外に安いのです。

良い味噌を使い、冷蔵庫にあるお野菜でお味噌汁を作るようにしましょう。

お味噌汁の嬉しい所は、冷蔵庫に残っている野菜を見栄え良く切って、少量有れば足りることです。

寒い季節にはごま油で野菜を炒めてから水や出汁、味噌を加えれば、身体が温まり、こくのあるスープになります。

油を控えたい時は、少量の水で野菜を炒める、「ウォーター・ソテー(water saute)」 もお勧めです。無駄無く野菜を使い切るには、味噌汁を含むスープ系のお料理やシチューですね。

ワールドワイドなミソスープ


味噌は、材料が大豆にこだわらないように、様々な展開方法があります。たとえば、味噌汁ではなく、みそ風味のスープとして紹介することが、挙げられます。

マドンナのパーソナルシェフをしていた時代、課題は日本食的になりがちなマクロビオティック料理を如何に美味しく、飽きずに食べていただけるかという事でした。

ただお味噌汁やぬか漬けなど当たり前のものを出すだけでは、日本食を食べなれていない方に毎日続けて食べてもらうことはできません。

私は、通常の味噌汁に加え、レンズ豆などの豆類や野菜をミキサーでクリーム状にして、白味噌や赤味噌、ハーブなどを合わせて、味噌を隠し味にするスープを作っていました。

そうすると毎日お味噌汁を飲むわけではなくても、結果的に味噌を摂ることができます。

また、お味噌汁という昔ながらのスタイルにこだわらないことで、日本ではお味噌汁になかなか使わない具材も自由に使うことができるようになります。

写真は白味噌を隠し味にしたハト麦のスープです。見た目では分かりませんが、調味料に味噌を使うことで、洋風のミソスープという事ができます。

私は「ミソスープ」「お味噌汁」というキーワードを胸に、世界中の方へ、発酵食品としての味噌パワーを伝えています。

合わせて読みたい!Vegewelの「味噌」記事はこちら
料理のさしすせその基本!日本の伝統「味噌」は凄い!

日本が誇る発酵調味料「味噌」の魅力。

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西邨マユミ

西邨マユミ

マクロビオティック・ヘルス・コーチ/パーソナル・シェフ
日本パーソナルシェフ協会 顧問
一般社団法人オーガニックヴィレッジジャパン(OVJ) アドバイザー
一般社団法人ChefooDo(シェフ―ド)会員

1982年に単身渡米、マクロビオティックの世界的権威である久司道夫氏に師事。
その後、マサチューセッツ州のクシ・インスティテュート・ベケット校の設立に参加し、同校の料理主任および料理講師に就任。同時に、がん患者や子どものために食事を作る経験を通して、また働く女性でも無理なく続けられるよう、時代のニーズに合ったマクロビオティックのあり方を提唱・実践している。
2001年より通算10年間にわたり歌手マドンナ一家のパーソナル・シェフをつとめ、ワールドツアーにも参加。その他にもブラッド・ピット、ミランダ・カー、スティング、ガイ・リッチー、ゴア元副大統領など多くのセレブリティに食事を提供してきた。現在は国内外で精力的に活動中。

● 西邨マユミの主要著書
『正しい食欲のつくり方』(ワニブックス、2015年)
『三河みりんで味わうプチマクロ料理』(キラジェンヌ、2013年)
『心とカラダを整える スムージー&スムージー』(講談社、2013年)
『Mayumi's Kitchen 日本語版』(講談社、2011年)

● 西邨マユミが監修を行っている主な商品
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