人生の記念日を何度も過ごしてもらうために、お客様の健康を支えたい。オーガニックライフレストランANNIVERSARY GARDEN(アニバーサリーガーデン)で極上の自然栽培食材を使った7大アレルゲンフリーメニューを。【白金台】≪前編≫
「生涯式場」として創業75年を迎える八芳園の新たなチャレンジの象徴とも言えるのが、オーガニックライフレストランANNIVERSARY GARDEN(アニバーサリーガーデン)です。
2017年3月にコンセプトリニューアルしました。
メニューは自然栽培食材使用・7大アレルゲン(卵、小麦、乳、えび、かに、そば、落花生)フリーという、レストランとしてはハードルが高いもの。
どうしてこんなに味わい深く美しい料理ができるのか、柿迫太陽(かきさこたいよう)シェフと支配人の大山さんにお伺いしました。
≪後編≫未来につながる幸せを食を通して届けたい。オーガニックライフレストランANNIVERSARY GARDENで極上の自然栽培食材を使った7大アレルゲンフリーメニューを。
私たち八芳園の新スタンダードは自然栽培と食のバリアフリー!歴史ある式場が新しい食の道へ「八芳園」
目次/Contents
歴史あるレストランが7大アレルゲンフリー、自然栽培メニューに大きく舵を切った理由とは。
港区白金台にあるオーガニックライフレストランANNIVERSARY GARDENは、同じく白金台にある、12,000坪の庭園があるレストラン・結婚式場として有名な八芳園のレストランです。
元々は八芳園で挙式されたお客様のパーティや企業のイベントなどで使われていて、2年前から一般のお客様にも使って頂けるようになりました。
アニバーサリーガーデンの名前の由来は、元々は八方園で結婚式をされた方の記念日をお祝いしようということからでした。
八芳園は結婚式で終わりではなく、そこから長くお客様の人生と寄り添っていきたいと、「生涯式場」を掲げています。
リニューアル後、一般のお客様をお迎えしていく中で、食を通してお客様にもっと寄り添えないかと思い始めたそうです。
大山支配人:「記念日は1年に1回だけど、生涯を通して何度も記念日を過ごしてもらいたいと考えました。そのためには、お客様に日々健康で人生を長く楽しんでもらうことが一番で、食を通してその健康に貢献していきたいと思ったんです。
また、結婚式やイベントでアレルギーや各国の方々の食の対応をすることが年々多くなり、食の大事さを考える時期でもありました。」
思い切ってコンセプトリニューアルしたのは昨年の3月。自然栽培やオーガニックの食材を使った7大アレルゲンフリーのメニューで、お客様の健康をサポートするレストランに生まれ変わったのです。
上質かつ安全なこだわりが生む美味しさ。
「オーガニックライフレストラン」として生まれ変わったアニバーサリーガーデン。
提供しているメニューにはかなりのこだわりがあります。
- 「安全」「安心」にこだわり、自然栽培食材と「有機JAS認定」を取得したオーガニック食材を使用しています。
- 保存料、着色剤、化学物質由来のものは一切使用していません。
- 精製された白砂糖を使わず、自然の甘味料を使用しています。
- 精製された塩を使わず、天日の塩を使用しています。
- マーガリン、ショートニング、トランス脂肪酸を含む食品は一切使用していません。
- 特定原材料(卵、小麦、乳、えび、かに、そば、落花生)は使用していません。 (小麦:一部のパンのみ使用/乳:カレーのみ使用)
もちろんその場でビーガンにも対応してくれます。ラグジュアリーレストランでここまで対応してくれるところは日本でもなかなかありません。
メニューは毎月変わり、ランチはサラダランチ、オープンサンドイッチやカレーで旬の野菜を楽しめます。
GARDEN PLATEランチ(2,100円税・サービス料抜き)では、グリル野菜や横須賀にある提携農家「SHOFARM(ショーファーム)」の野菜を使った特別デリが頂けます。
ランチについてくる、素材の味そのままを頂く季節にあわせたスープ。ふわふわの米粉パンは八芳園本館のBakery BLUE TREE(ベーカリーブルーツリー)で焼き上げられています。
こちらのパンや、ビーガンとは思えないショートニング不使用のクロワッサン(小麦使用)は、今後自由が丘の「自然栽培の仲間たち」で販売が検討されています。
1月からは魅力的なアラカルトメニューも増え、どれを食べよう!?と迷ってしまうかも?
変化を楽しみ、チャレンジするシェフがいるから出せる味がある。
アニバーサリーガーデンでは直接産地を周って食材に向き合っています。各地から届いた野菜から魔法のように美味しさを引き出してくれるのが、柿迫シェフです。
シェフのこだわりは食材を丸ごと全部使うこと。例えば、ローストしたビーツの皮を粉にして飾り付けにしたり、出汁につかうなど、基本的に皮は捨てません。
自然栽培の食材を使うということは、スーパーに並ぶ慣行栽培のように、決まった時期に必ず使う量が手に入るわけではありません。
また、同じ品種でも育った土地によって味に個性が出やすく、いつも同じように作るというわけにはいきません。
さらに7大アレルゲンフリーとなるとバターや卵も使えません。
素材の味をいかにその場で判断して引き出すか、料理の味はシェフの力量にかかるという場面も多いのです。
柿迫シェフはどのようなお気持ちで厨房に立ち、自然栽培メニューや7大アレルゲンフリーメニューと向き合っているのでしょうか。
お話をお伺いしました。
〜アニバーサリーガーデンで提供するお料理は、作り手からしてハードルが高くはないですか?
柿迫シェフ:「最初は7大アレルゲンフリーのメニューと聞いて、できる!と思ってましたが、意外にこれがまた笑。
今ではメインの提供の仕方も代わり、1つの素材、例えばニンジンならそれだけを使っていろんなメニューのバリエーションができるようになりました。
自分の中で料理の仕方も変わってきました。今までなら赤ワイン入れて、ダシ入れて 、バター!でソースとしていたものが、今では野菜のソースだけです。アルコールも使いません。それが自分の中では一番大きな変化です。
バターや卵を使わずに、誰もが知っているおいしいものを作っていく中で、うまく食材がはまった時は楽しいかなと。 自分の中でガッツポーズが出る時があります。」
〜調理の仕方ではどのような工夫をされてるのですか?
柿迫シェフ:「最近では火の入れ方に工夫をしています。冬になって根菜が増えてきたこともありますね。
慣行栽培より時間をかけて育てられたものは、時間・手間ひまをかけて火をいれた方が素材の味をより引き出せるのでは?と考えて、ローストしたりしています。
あとは、米粉のパン粉を料理に使ったりして、食べる時の食感を変えていますね。」
そうして、生まれた一皿がこちらです。
「農園のいろいろビーツのフリット」
赤・黄色・白ビーツを使ったフリットで、長時間ローストしてゆっくりと火を入れてから揚げることで、ビーツの甘さを引き出します。
その後、黒(竹炭)、赤(ビーツの皮)、緑(モリンガ)の3種のパウダーを混ぜ込んだ玄米パン粉をまぶしてフリットにします。
ナイフを入れると、みなさんあっと驚くトリックが!
黒フリットの中には赤い色のビーツ、赤フリットの中には黄色のビーツ、緑色フリットには白ビーツが入ってるという見た目と中身の色が違うのです。
シェフの遊び心を感じさせる、お茶目なフリットです。
〜シェフ自身にいろいろ変化があったのですね。
柿迫シェフ:「そうですね。生産者さんと話しながら料理を作ることも増えてきましたね。
八芳園全体の料理のテーマが「月」だった時は、オーガニックで月って何かな?と考えて、バイオダイナミック農法(*注参照)で野菜を作ってもらうようリクエストしました。
そして、新月や満月の時に汲み上げられた海水で作った塩を沖縄から取り寄せ、そのお塩と野菜をお皿に添えて、食べ比べてもらうメニューを作ったんです。本当に汲み上げた時で味が違うんですよね。」
(*バイオダイナミック農法とは…地球と宇宙の力を作物の栽培に活かしていく有機農法の一つ。月の満ち欠けを重視して作物を収穫しています。)
シェフがバイオダイナミック農法をお願いしたのは横須賀の農園、SHO FARM。無農薬・無化学肥料で、必要以上に肥料を使わない有機栽培を行っているのが特徴です。
農業の永続性を考えた、「千年続く農業」を哲学として野菜作りをされています。シェフは知りあっていく農家さんが増えて楽しいと言います。
調理法にも、使う食材にも、プロとして楽しみを見出している柿迫シェフ。食材の良さがわかるからこそ繊細な味もダイナミックな味も出せるんですね。
後編では、自然栽培の農家さんと共に歩むイベントや、インスタ映え間違いなしの極上スイーツをお届けします。
※記事の内容は取材時点のものであり、変更される可能性があります。来店時には、あらかじめお店にお問い合わせいただくことをお勧めします。
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