古くて新しい身近なスーパーホールフード、雑穀はおしゃれでおもしろい!

更新日:2024/10/31 公開日:2018/06/26

雑穀とは、「日本人が主食(白米)以外に利用している穀物の総称」と日本雑穀協会では定義しています。

雑穀は日本古来から親しまれてきた穀物。ここ数年、健康と美容に良いと、食事に取り入れる方が増えています。

今、気になる雑穀について、日本に8名しかいない日本雑穀協会認定の雑穀クリエイター&雑穀アドバイザーの田中雅子(たなかまさこ)先生監修のもと、皆さんにお伝えします!

今、雑穀人気が急上昇!


栄養価が高く、プチプチと食感の楽しい雑穀は、海外セレブやモデルが注目し、今やおしゃれで健康的な食材として見直されています。

レストランでは、白米の他に、玄米や雑穀をブレンドしたものなど、ご飯の種類を選べるお店が増えました。サラダやスープ、お菓子などにも雑穀が使われており、スーパーでも見かけることが多くなりましたね。

特に、お手軽に使えるブレンド雑穀は、以前は5穀や8穀のものがメインでしたが、今は種類が増え、玄米や豆類なども含んだ24穀のブレンド雑穀もあるとか。需要が増えるにつれ、雑穀商品もどんどん進化しているようです。

雑穀には色があり、白米に混ぜて炊くとカラフルで華やかになることも人気のようです。

雑穀は、種類を多く食べるほうがいいの?


雑穀の種類は、多ければいいというものではないようです。

雑穀にはそれぞれの働きや特性があります。ブレンドする雑穀の種類が多ければ、色々な効果があって良い面と、それぞれの雑穀の摂取量が減ってしまいますので、それぞれの効果は緩やかなものになってしまうという面があります。

ピンポイントで効果を期待したいのであれば、今、自分が必要とする効果を期待できる雑穀の摂取量を増やす方がよいですね。

私達が食べられる量は限られていますから、量も種類も増やすのは無理があります。

それに雑穀は、白米と同じ穀物ですので、カロリーが少ないわけではありません。食べ過ぎてしまえぱ、カロリーオーバーになってしまいます。

まんべんなく効果を期待する時、ピンポイント効果を期待したい時で、組み合わせや量を変えて使い分けるのがよいようです。

自分に合う雑穀はどれ!?


雑穀の色や粒の大きさは様々、硬さもまちまちで、小さいものには、きび・あわ・ひえなどがあり、きびやあわはまん丸の形。

ひえは、まん丸ではなく、角があります。丸いきび・あわより角があるひえの方が早く火が通ります。

雑穀は、楽しい食感はもちろんのこと、とろみをつけたり、かさまししたり、ソースや煮汁を吸わせてうまみを閉じ込めたりすることも出来ます。

雑穀には、米と同じように、「うるち種」と「もち種」があり、「もち種」のものはもち米のように、モチモチしています。

甘味があるもの、美肌・便秘改善効果が期待できるものなど、それぞれの雑穀の働き・特性がわかると、自分好みの食べやすいものにしたり、何の効果を期待するかによって使用する雑穀を選ぶことができますね。

雑穀の特徴をいくつかご紹介します


左:あわ 右:きび

【きび】
〇甘味・モチモチ食感・主にもち種
〇ポリフェノール・亜鉛・食物繊維・マグネシウムなど

【あわ】
〇くせがない・もっちり食感・主にもち種
〇ポリフェノール・パントテン酸・ビタミンE・ビタミンB1・ビタミンB6・カリウムなど


左:アラマンサス 右:ひえ

【アマランサス】
〇もち種 プチプチ食感
〇カルシウム・ビタミンB6・葉酸・鉄・亜鉛など

【ひえ】
〇うるち種が主 加熱でとろみがでる
〇ビタミンB6・ナイアシン・パントテン酸など


【たかきび】(モロコシや、コーリャンとも呼ばれています。)
〇もち種が主 モチモチ食感 
〇ポリフェノール・食物繊維・ミネラルなど


【はと麦】
〇もち種が主 もちっとしながらも、サクサク食感
〇食物繊維・葉酸・ビタミンB群など


【赤米】
〇もち性が主 白米などに混ぜて炊くとほんのりピンク色になる
〇ポリフェノール(タンニン)など 


【黒米】
〇もち性が主 モチモチの食感 
〇ポリフェノール(アントシアニン)・食物繊維・鉄分・マグネシウムなど


【大麦】
〇うるち種・もち種 もちっとした食感
〇水溶性の食物繊維・β-グルカンなど


【そばの実】
〇つるんとした食感 粉にするとそば粉
〇ポリフェノール(ルチン)・たんぱく質・ビタミンB群・ミネラルなど

例えば、あわやひえに含まれるパントテン酸は美肌効果に、あわ・アマランサス・ひえなどに含まれるビタミンB6、アマランサス・黒米などに含まれる鉄は貧血予防に期待ができます。

色の付いた雑穀に含まれるポリフェノールには抗酸化作用があり、生活習慣病の予防に期待ができます。

あわに多く含まれるカリウムは、体の余分な塩分を排出する働きがあり、食物繊維は便秘解消の効果を期待できます。また、亜鉛は美肌・美髪の効果を期待することができます。

雑穀は食物繊維も多く、胃腸の弱い方(赤ちゃんやご高齢の方、胃腸疾患のある方など)は、消化するためにエネルギーを使ってしまいますので、一度にたくさん食べるのはお勧めできません。

消化しやすいようにおかゆにして食べるのはとても良いですね。ひえ・あわ・黒米などの雑穀はおかゆと相性が良いですよ。

雑穀を扱うのは難しくはありません。


田中先生の雑穀レシピブックを参考に、もちきびのぜんざいを作ってみました!

もちきびは、10分から15分火にかけた後、10分蒸らしたら出来上がり。とても簡単でびっくり!今回あんこは作らず、お手軽に市販のあんこを使いました。

もちきびは、きれいな黄色で、モチモチ。お餅のようなきびと、甘いあんこがベストマッチ!おいしくて栄養たっぷりのおやつなんて最高ですね。


著書【雑穀をおいしく食べるRECIPE BOOK】朝日新聞出版 

雑穀を使えば、普段のごはんの栄養価がぐんとアップ!

雑穀の使い方は、ごはんに混ぜたり、サラダのトッピングだけではないのですね。いつものメニューもおしゃれに変身、見た目もかわいい!

美味しくて体を労るデザートだって簡単にできちゃいます。

雑穀パワーは、私達の願いを叶えてくれる古くて新しいスーパーホールフード。上手に取り入れて雑穀を楽しんでみてはいかがでしょうか。

田中先生のHPで最新情報や、レシピの紹介をしています。
http://m-kitchen.net/

田中先生の雑穀ブレンド「ヘルシーエイジングミレット」はこちら。
https://mkitchen.shopselect.net


田中雅子先生プロフィール

日本雑穀協会認定・雑穀クリエーター・雑穀アドバイザー(認定番号 第A10031号)
食育アドバイザー(認定番号 SA0008)
ジュニアベジタブル&フルーツマイスター

20年間自宅で料理教室を主宰し、10年前から雑穀を始め食生活を豊かにするレシピを多く紹介。

渋谷【ベターホーム協会】食文化セミナー講師・玉川高島屋S・C【玉川テラス】セミナー講師、静岡【SBS学苑】講師、幼稚園や小学校の保護者向けの講演やその他調理実習会での講師も務め食育活動にも取り組んでいます。

京都・長野での雑穀講習会も4年目を迎え、雑誌や新聞へのレシピ提供、企業との共同商品開発等、幅広く活動しています。

日本雑穀協会主催”雑穀料理コンテスト2009””雑穀レシピコンテスト2011”“雑穀レシピコンテスト2014”において、最優秀賞受賞。

日本雑穀アワード審査員
日本雑穀協会・雑穀エキスパート講座「雑穀の栄養と機能性」講師
日本雑穀協会・雑穀アドバイザー講座「雑穀料理講習準備・進行の基本」調理実習担当講師

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Sayuri

Sayuri

ナチュラルフード・コーディネーター
食生活アドバイザー
健康な身体はまず、食事から。おいしい笑顔を広めるために、日々勉強中です!