卵と乳製品を使わず作る、ルバーブとグラノーラのヴィーガンタルト

夏から秋にかけてちらちらと見かけるルバーブ。最近では、年間を通じてジャムにしたものが売られています。

ルバーブは、生で使っても美味しいハーブ。また薬膳では「ダイオウ」の仲間としても利用されています。

そんな生のルバーブと木の実をたくさん使ったグラノーラを利用した、「卵・バター・牛乳」を使わないヴィーガンタルトのレシピをご紹介します!

ルバーブとは


ルバーブは、半円形の赤いフキの様なハーブです。酸味があり、そのままサラダでも、砂糖と一緒に煮たジャムでも美味しく食べられます。

このハーブは、紀元前3000年頃から栽培されていた多年草です。西洋のものと種類が少し違いますが、中国では「ダイオウ」という漢方薬として使われています。

日本では、明治時代にアメリカより伝わり「食用大黄(ショクヨウダイオウ)」という和名があります。健胃の効用がありますが、緩下作用があるため食べすぎに注意しましょう。

卵・乳製品のアレルギーについて

食物アレルギーとは

50年ほど前までは、それほど問題となっていなかったアレルギー。近年では3人に1人は何らかのアレルギーがあると言われています。

アトピー性皮膚炎や、気管支喘息、アレルギー性鼻炎などの症状の他、摂取した食物が原因となり「免疫学的機序(めんえきがくてききじょ)」を介して、じん麻疹・湿疹・下痢・咳などの症状が起こることを「食物アレルギー」と言います。

ひどくなると「アナフィラキシーショック」と呼ばれる症状から、死に至るケースもあるので、食物アレルギーのある方は注意が必要です。

食物アレルギーのメカニズム

アレルギーは「過敏症」と訳されます。免疫反応のひとつで、体から異物と判断したものを排出するために起こります。

アレルギーの原因物質としてあげられるのが、たんぱく質です。

たんぱく質は動物性食品に多いイメージが強いですが、動物性食品以外にも含まれており、果物・野菜・蕎麦・小麦・大豆・ナッツ類などの植物性食品でもアレルギー反応は起こることがあります。

また食物そのもので起こる作用はアレルギーに含まれません。

例えば「牛乳を飲むとお腹をこわす」などの症状の場合は「乳糖不耐症」の可能性があります。他の食品でも同じようなものがあるので、心配な方は専門医にご相談ください。

卵・乳製品のアレルギー

現在、日本では、加工食品に表示義務のある7品目(卵・乳・小麦・えび・かに・落花生・蕎麦)があります。

中でも、卵や乳製品は多くの加工食品で利用されています。特に、店頭での対面販売や外食料理では、アレルギー表示の義務がないため、注意が必要です。表示が不明な時にはお店の方に確認してみましょう。

ルバーブとグラノーラのタルト

手作りだからできる優しい味のタルト

市販のお菓子のタルトは、バターや卵を使って作るレシピが多いので、アレルギーのある方は、なかなか好みのものが手に入らないこともあると思います。

今回ご紹介するルバーブとグラノーラのタルトは、基本のタルト生地におから粉やアーモンド粉を利用しています。また、オイルもマカデミアナッツオイルを利用して、コクのある風味になっています。

材料(24㎝型1つ分)

【タルト生地の分量】

  • 全粒粉 150g
  • おから粉 60g
  • アーモンド粉 30g
  • 塩 少々
  • 黒糖 大さじ1
  • 甘酒 60cc
  • マカデミアナッツオイル 100cc
  • シナモン 少々
  • フルーツグラノーラ 1/2カップ

【ルバーブの甘煮】

  • ルバーブ 200g
  • きび砂糖 180g

【盛り付けに】

  • ヴィーガン生クリーム 適量
  • ミント 適量

ナッツ類のアレルギーがある方は、オリーブオイルで。アーモンド粉も、同じ分量の粉類に変更できます。

【小麦・大豆・ナッツ類を使わないタルト生地の分量】

  • 玄米粉 280g
  • 塩 少々
  • 黒糖 大さじ1
  • 甘酒 60cc
  • オリーブ油 100cc
  • シナモン 少々

フルーツグラノーラには、小麦や大麦が入っているので、使わずに作ります。代わりにリンゴやドライフルーツなどをルバーブと一緒にトッピングすれば、ルバーブの酸味が和らぎ素朴な味わいになります。

作り方

① ボールに粉類・黒糖・シナモン・塩を混ぜ、そこに液状の甘酒・マカデミアナッツオイルを混ぜる。

② スプーンで混ぜて、ほろほろとした塊にする。

③ ②をタルト型にしきつめラップで押して、冷蔵庫で30分ほど冷やす。生地は全部使わず、型の大きさに合わせてしきつめます。

④ ルバーブは、3cm位に切ってきび砂糖をふりかけておく。30分ほど置いたら、鍋に入れて蓋をして、焦げないように鍋を時々ゆすりながら弱火で10分ほど煮つめる。

⑤ タルト型を冷蔵庫から取り出し、煮つめたルバーブをのせる。

⑥ ⑤にフルーツグラノーラと③で余った生地の残りをのせて180℃のオーブンで30分程焼く。

⑦ お好みで、ヴィーガン生クリームを添える。

このタルトは、オランダのダッチアップルパイに似たレシピになっています。ルバーブの酸味が美味しくクセになる味で、朝食などにもぴったりです。

グラノーラについては、今回はあまりふれませんでしたが、次回は詳しく紹介したいと思います。お楽しみに!

【大好評のベジレシピ一覧はこちら】
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松下 和代

松下 和代

食事は、「心のこもった温かい手で」をモットーに児童養護施設に住み込みで働く。さらに、栄養士として、ミルク会社のメールマガジンの編集・栄養・保育相談を担当後、フリーで各種保育施設の献立制作や栄養相談・テレビ・雑誌・WEB等で栄養関連の執筆を行う。現在は、ライター稼業兼、こじんまりとした料理教室を主宰。栄養士・調理師・保育士・食品アドバイザーの資格所有。趣味は、ホラー漫画とフィギア集め。