いとこ煮の材料を優しいスイーツに。小豆餡・白玉入り南瓜甘酒のお汁粉~しあわせこよみごはん~

更新日:2022/10/05 公開日:2019/12/21

小豆と南瓜のいとこ煮は、胃や膵臓にも良い代表的なお料理です。一緒に食べることで相乗効果のある小豆と南瓜の組み合わせをスイーツにしました。

腎の冷えやすい冬だからこそ、スイーツの甘みや必要以上の油には氣をつけると身体も楽に過ごせます。

小豆の甘みはほんの少しのレーズンだけ、あとは塩を加えることで甘みを引き立てるように仕上げています。また、冬を越した南瓜には甘みがしっかりありますが、今回は甘酒を入れて満足感を感じられるスイーツに仕立てました。

南瓜を蒸す前に軽く塩を振り水分を出すことも、甘みを引き立てる工夫の一つです。こんな時期だからこそのスイーツ作りには、ただ甘味料を足していくのではなく、陰陽のバランスを考えることも大切です。

材料

  • 小豆 50g(ゴミや虫食いの豆を取り除く)
  • 水 適宜
  • レーズン 15g
  • 昆布 3cm角
  • 南瓜 300g(皮をむき一口大にカット)
  • 甘酒 100g
  • 白玉粉 90g
  • 絹豆腐 90g
  • 水 大さじ1.5~2程度(白玉粉用)
  • 塩 適宜
  • 醤油 少々

作り方


① 小豆と昆布を土鍋に入れ、水を小豆の3cm上まで注ぎ、蓋はせずに強火で煮る。水分が足りなくなったら差し水をする。5〜10分ほどして小豆の良い香りがしたら弱火におとし、蓋をしてコトコトと煮る。

途中で小豆が水から顔を出さないように、適宜確認し水を足す。キッチンペーパーや落し蓋をするのも良い。

② 小豆が柔らかくなったら、細かく刻んだレーズンと醤油を少々、塩を1つまみ入れて煮詰めていく。煮詰まったら鍋から取り出す。

③ 一口大にカットした南瓜に軽く塩を振り、水分がうっすらと出てきたら蒸し器に入れて柔らかくなるまで蒸す。

④ 蒸しあがった南瓜を温かいうちにヘラなどで潰す。裏ごししても良い。潰した南瓜に塩少々と甘酒を入れてよく混ぜ、水100ml(分量外)を少しずつ加え全体がなじむように混ぜていく。

⑤ 全体がよく混ざったら④を鍋に入れ、ヘラでゆっくり底をかき混ぜながら中弱火にかける。周りがふつふつといい始めたら、火から下ろす。

⑥ 白玉を茹でる鍋にたっぷりのお湯を用意し、沸騰させておく。白玉粉と絹豆腐をボウルに入れて手でよく混ぜ合わせる。水分は大匙などを使い、少しずつ調節しながら加えていき耳たぶくらいの柔らかさにまとめる。

食べやすい大きさに丸めて、沸騰したお湯に入れる。浮いてきた白玉はすくって、水を張ったボウルに入れる。

⑤ 皿に⑤の南瓜甘酒の汁粉を入れて、白玉と②の小豆餡をのせ、お好みで炒った南瓜の種などをトッピングする。

いとこ煮とは?


「いとこ煮」とは、小豆と野菜などの材料を煮た料理。今回ご紹介したように、小豆と南瓜を一緒に煮るものが有名ですね。

いとこ煮は、日本各地に郷土料理として伝えられており、小豆以外の材料や作り方はそれぞれ異なります。

ちなみに、何故「いとこ煮」というのがご存じですか?

いとこ煮は、小豆などの材料を、火の通りにくいものから順に「おいおい」煮ていく調理法。また、材料を個別に下茹でしたり、別々で煮る場合もあります。別々で煮る、つまり「銘々に煮る」。

これらの調理法から、「おいおい」→「甥(おい)甥」、「銘々(めいめい)」→「姪(めい)姪」ということで、いとこ煮と呼ばれるようになったという説が多く語られています。

いとこ煮は、秋~冬の寒い時期の郷土料理。小豆と使われる材料もその時期旬の食材が多いです。昔から伝わる料理は、マクロビオティックから見ても体に優しいものが多いですね。

水のエネルギー、耳と腎臓、小豆の関係


陰陽五行では、冬は「水」のエネルギー。耳・腎臓・生殖器などが、関連する身体の器官です。

冬に身体を冷やすものを食べ過ぎてしまうと、本来冬に労わるべき「腎」に影響が出てしまい、その結果、水に関連する他の器官に不調をきたす場合があります。

しあわせこよみごはん「小豆で解消できる?〜耳のトラブル〜」では、ライター自身の体験をもとに、耳と腎の関連、その不調を和らげる小豆を使ったお手当てについてご紹介しています。

マクロビオティックでは、内臓や身体の形と似ている食材は、その箇所に対する薬効的成分を持つと考えられています。

小豆は腎臓の形に似ていると言われ、腎臓を労わる際に是非取り入れたい食材です。

小豆に含まれる栄養素とその効能、小豆茶や小豆玄米ごはんのレシピなど、小豆についての知識が満載の記事!

暦の上でもっとも寒いとされている「大寒」はまだまだこれから。寒さが本番を迎える前に、是非一読ください。

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大槻広子

大槻広子

KIJ(クシマクロビオティック)公認インストラクター
リマクッキングスクール師範科修了
JAMHA認定 ハーバルセラピスト

都内や横浜のマクロビオティックレストランやオーガニックカフェで経験を積み、現在は自宅サロン「Tsukinoki」で料理教室やイベントの開催したり、個人でパーソナルシェフとして活動中。地域に根づいた自然に寄り添う暮らしを目指しながら、日本の文化を見直すきっかけを「食」を通じて紹介している。