オリンピックへ向けてオーガニックの普及を。服部幸應先生も応援!「国際オーガニックEXPO2017」

更新日:2019/02/01 公開日:2017/09/05

今回で16回目、8月24〜26日に開催された「国際オーガニックEXPO2017」。

3日間で14,000人が訪れたこのイベントは「オーガニックの新たな市場開拓を」テーマとし、多くの来場者にオーガニックを知ってもらおうとするものです。

オススメの商品や、高校生による食のコンテストの模様など最新情報をお届けします!

安心・安全は当たり前、オーガニックはネクストステージへ。


会場となったパシフィコ横浜。

このイベントでは、有機JASをはじめとする、認証制度の促進や支援を展示・セミナーを通じて消費者へ啓発しています。今、消費者が求めている「安全・安心」「健康に良い」「環境にやさしい」といったオーガニック製品が勢ぞろいしていました。


会場では、オーガニックに関する様々なセミナーが行われていました。写真右、服部幸應先生です。オリンピック・パラリンピックに向けて、新たな日本の農業、食事の土台作りを進めています。


Biople by CosmeKitchenディレクター、佐藤香奈さんの講演。

オーガニックコスメ・スキンケアに特化したコスメキッチンと違い、オーガニックフードやビオワインも取り入れた生活密着型店舗Biople by CosmeKitchenを立ち上げました。若い女性をはじめとして立ち見であふれるほどの注目を浴びていました。

安心安全をより”手軽に”食卓に!

今回のイベントでは、安心・安全なものは当たり前、さらに先を目指し、現代人のライフスタイルに合わせていこうという雰囲気が高まっていました。中でも注目の商品や取り組みをご紹介!

”手軽に”スーパーフードや雑穀を。
株式会社だいずデイズ


国内自給率がわずか0.5%という、国産かつ有機大豆。煮るのではなく、独自技術で蒸すことで栄養素も美味しさもまるごと取り入れられるようにした「有機蒸し大豆」がヒット中のだいずデイズ。


LET IT BEAN シリーズから新商品の「ほの甘あずき」。パックに入ったパッケージで手軽に食物繊維を取ることができます。お菓子としても、甘すぎずに小腹を満たしてくれるのはスイーツ好きには嬉しいです。


独自の蒸し大豆の技術を生かし、様々なスーパーフード商品を発表しているのもだいずデイズの特徴。こちらは「3色の蒸しキヌア」。茹でるという一手間がなくなるだけで主婦には助かりますよね!栄養価の高いものならなおさらこの手軽さは嬉しいです。

有名なホテルの朝食で使用されるほど人気と需要の高い商品です。


こちらも新商品の「まぜるだけ!蒸し大麦」。サラダのトッピングやスープに入れてもよし!この独特のもちもちプチプチ食感はクセになります。

”手軽に”ビーガンフード!
沖縄の田からもの地からもの 浮島ガーデン


浮島ガーデンといえば、なんといってもタコライス!沖縄、京都に店舗を構える有名店です。こちらからレトルトビーガンフードが出ているのはご存知でしたか?!

ライターも試食しましたが、驚いたことにレトルト特有の臭みが全くないんです!!味は言うまでもなく美味しいのですが、そのレベルはレトルトと言われないとわからないほど。

今回、レトルトフードのラインナップに「雑穀のハンバーグ」が仲間入りしました。ハンバーグは雑穀と言われないとわかりません。食べ応えがある一品です。その他にも「金もちきびのバーニャカウダソース」、「金もちきびのカルボナーラソース」もあります。


全て化学調味料、遺伝子組み換え品不使用です。化学的な保存料も一切使っていませんが、常温で長期保存が可能なのも消費者に嬉しいところ。ハンバーグに関しては1年持ちます。

さらに驚いたのが、温め不要で食べられる商品まであること!非常食としても家に常備しておきたいですね。


こちらも新商品。お米ともちきびの甘酒で作った「RiceCream」。もちきびのコクのある味わいがアクセントになっています。


今回お話を聞いた、浮島ガーデンフードデザイナーの中曽根さん。こだわりの調味料、素材を使うことでレトルトを感じさせない商品を開発することができたそう。

沖縄はもちきびの生産量が全国2位。地域の穀物を使って日本人の身体にあったベジタリアン料理を作りたいと話してくださいました。


そんな思いのこめられた、もちきびを使用した「金もちきびの甘酒」も新発売です。甘酒独特のクセがなく、もちきびの濃厚さが楽しめる甘酒です。麹も沖縄産です。近々webサイトが立ち上がる予定です。そこからお買い求めいただけますよ!

”手軽に”ヘルス&ビューティの情報を!
そごう横浜店 beauty24


そごう横浜店、beauty24では9月11日まで「Natural life for beauty」としてオーガニック商品をピックアップ中!

何かと行く機会が多いデパート。ライターも感じてますが、健康や安心・安全の情報を集めるのも大変!

beauty24は、立ち寄る方にヘルシーやオーガニックの情報を知ってもらえたらというそごう横浜店の想いから開催されているイベントです。様々なもののトレンドが集まるデパートでオーガニック情報のトレンドもわかると嬉しいですよね。


ずらっと並んだオーガニック関連アイテム。


beauty24のオススメ商品。BROWN SUGAR 1STのオーガニックアップルシロップ。

アップルシロップは白砂糖の影響の研究が進むアメリカで、砂糖の代わりに食卓に当たり前のように並んでいます。このビンの中に漂白されていない有機リンゴが5こも入っているそうです!砂糖不使用で、お子様の離乳食としても使えるなんて便利ですね。

”手軽に”もっと野菜を!
村の菓子工房


とてもかわいらしい野菜のパッケージ。

お子さんが手に取りやすいデザインを意識したというこちらは、長崎デザインアワードを受賞した「純菜菓子 やさいのカリカリ」。その名の通りカリカリした食感がやみつきになります。油であげずにオーブンで焼いているので、サクサク感がとても感じられるお菓子です。


地元長崎の野菜のみを使用。たまねぎ、カボチャなど6種類の味です。野菜のお菓子は、うまみや苦味など素材の味を消してしまうものが多いですが、こちらは素材の味をうまく引き出しています。


長崎県特産品新作展で最優秀賞を受賞しました。1日200個しか作れないので見つけた方はすぐゲットですね。

”手軽に”発酵生活
COBO


今の社会にある食べ物は現代人にとって消化しにくいものもある。それを菌に間に入ってもらうことで消化を助けたり、甘み・旨味を引き出そうとして作られたのがCOBOの商品です。


「ウエダ家の自然発酵 乳酸菌」は農薬不使用ササニシキと自然栽培の玄米麹からできています。パウダー状、フリーズドライで混ぜるだけで簡単に豆乳ヨーグルトや甘酒、セミドライフルーツが作れます。


「植物の乳酸発酵食 セミドライ」

リンゴにもともとついてる菌で発酵させていて、アップルパイのフィリングのような味。砂糖の代わりに発酵することで甘みを出しています。少し食べただけでも満足感が!持ち歩きに便利な発酵食のデザートはカバンに入れておきたいですね。

10月後半に一般販売が開始になるそうなので、今から楽しみです。

”手軽に”コンブチャでエネルギーチャージ!
大泉工場


コンブチャは日本の昆布茶とは別物ですよ〜

植物性の発酵飲料で乳酸菌・ポリフェノールが多く含まれ、腸内に菌をプラスして体内環境を良くします。

写真右がスコビーと呼ばれる菌株です。酢酸菌と酵母由来のものですが、独特の形状が不思議。紅茶キノコとも言われていますが、確かにキノコっぽいです。

大泉工場では紅茶と緑茶をブレンドし、きび砂糖を加えたものにスコビーを投入しています。糖を餌にしてスコビーが発酵します。紅茶は京都の長田茶園のもので、他の材料もJAS認証を取っています。


大泉工場NISHIAZABUでは、今年の4月からこのコンブチャが飲めるようになりました。海外ではスポーツやヨガの後に飲まれているそうです。酸味がフルーティで微炭酸な味はとても飲みやすいです。

アメリカで様々なコンブチャを学び、その中でも日本人にあうように改良したそうです。発酵といえば、気になるのが雑菌が繁殖することですが、こちらの衛生管理は食品工場レベルなので安心ですね!

高校生による食のコンテストも!ここにしかない目玉企画をピックアップ


全国各地のオーガニック農産物が勢揃いした会場。


ひときわ目を引いたのが日本酒コーナー!


先日、自由が丘にオープンした「自然栽培の仲間たち」の監修で知られる木村秋則さん。その自然栽培法に則って作られた「奇跡のお酒 純米大吟醸」もありました。自然栽培のお米100%で作られています。


利き酒コーナーもあり、オーガニックの日本酒3種類がなんと500円で飲めるという太っ腹企画も!!


多くの人で賑わいを見せたのが、「商業高校フードグランプリ」。伊藤忠食品が主催で今年5年目となる企画です。商品開発の授業で、作るだけで終わるのではなく、流通させるまでを授業とし、コンテスト形式にすることで商品の底上げを図っています。

一見オーガニックと関係ないのでは?!と思いましたが、エシカルやオーガニックの視点も審査基準に取り入れているそうです。消費者と生産者の間の立場にある学生がオーガニックに取り組むことで、消費者のオーガニックに対する関心も上がりそうですね!

出場校の中でもVegewelが注目した2校をご紹介します。

福岡県立小倉商業高校
「恋するドレッシングkoidore」


一見変わった名前ですが、そこには生徒たちが考えたストーリーが。

地元を応援する商品を考えていた生徒たち。そこで注目したのが北九州市の花に指定されている「ひまわり」。その花言葉が”あなただけ見つめてる”だと知り、女の子が片思いから両思いを目指し、恋を叶えるまでのストーリーを3本のドレッシングで表現しました。

学生にしかできない発想!面白いですね!

これからは商品の背景にあるストーリーも消費される社会になっていくんだと思います。

ひまわり油を使用し、野菜は生徒たちが北九州市立大学や地元の方々の指導を受けて栽培したものを使っています。地元のごとう醤油が共同開発していて、地域をあげて若者をサポートする取り組みが他の地域のモデルになりそうですね。


PRももちろん自分たちで行います。消費者に商品の良さを伝えるのも勉強ですね!


とても楽しそうにお話する姿があちこちで見られます。自分たちの作ったもの、それがいろんな人の手に渡るのは嬉しいですよね。

京都府立桂高校
京の伝統野菜ピクルス


商業高校ではないため今回投票対象外となってしまいましたが、味はピクルスが苦手なライターがうなってしまうくらい、も〜美味しすぎました!


桂うり、鹿ケ谷かぼちゃなどの京野菜を種から自分たちで育て、調味酢をそれぞれ変えてつくりました。切り方も素材によって変えるというこだわりようです。


冬野菜も好評だったようです。有名俳優さんも絶賛されたとか?!


来場者はコインで気に入った高校に投票できます。特別審査員の服部幸應先生や宮前真樹さんと来場者の投票が考慮されてグランプリが決まります。

「国際オーガニックEXPO2017」のイベントレポート、いかがでしたでしょうか?

地域や若者を巻き込んで食のことを考える機会が増えていけばいいなと改めて感じたイベントでした。

商業高校フードグランプリは年1回開かれています。国際オーガニックEXPOは次回2018年8月の開催予定です。

※記事の内容は取材時点のものであり、変更される可能性があります。

Vegewelでレストラン検索


Vegewelは、ベジタリアン・オーガニック・グルテンフリーなど、あなたの食のライフスタイルに合わせてレストランを検索できるWebサイトです。

食の制限に関係なく、みんなで楽しく食事を囲める環境を日本に創るために、サービスを運営しています。

日本語と英語に対応、ヘルシーなレストランが1000店以上掲載されていますので、ぜひご利用ください!

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岩田 絵弥曄 / Emika Iwata

岩田 絵弥曄 / Emika Iwata

ヴィーガンフードアナリスト®︎
ベジタリアン・ビーガン・グルテンフリーなどヘルシーな食のフードライターとして活動。 保育士経験から子供たちの未来を守るため、オーガニックや自然栽培など食の安全にも取り組む。インバウンド対策やアレルギー・環境問題から、ヴィーガンに関するセミナー等も開催。自身も10年以上のヴィーガン。 メディア出演:The Japan Times、日テレ「人生が変わる1分間の深イイ話」、チバテレビ「ジャルっと爆ハリ」等。