消化がよくほっこり温まる 「ほうとう」 を手作りしよう~しあわせこよみごはん~そして・・・エピローグ
好評連載中の「しあわせこよみごはん」の応用編レシピ。まずはこちらの記事をチェック!
風邪に負けない身体づくり・・・脾臓を養い免疫を上げて季節の変わり目を元気に~しあわせこよみごはん~
甲州名物「ほうとう」。
山梨出身の私にとって、郷土料理のほうとうは、秋から冬にかけての風物詩として馴染み深く、夏の桃に並んで飽きることのないふるさとの味です。
山岳部の多い山梨県では、お米はとても貴重なものであったため、地産の小麦粉を使って家庭で太麺を打ち、食べる習慣がありました。中でもほうとうは、各家庭仕込みの味噌で味付けする家庭料理の代表でした。
山間部や盆地の厳しい寒さの冬に頂く暖かいほうとうは、身体を温める養生食として作り継がれてきました。
戦国武将の武田信玄公の陣中食で、甲州軍の健康維持のために普及したとも言われるほうとう。
地元では「うまいもんだよ、かぼちゃのほうとう」ということわざがあり、何か事が上手くいったときに使われるように、縁起ものの食べ物でもあります。
他にも、山梨には「おざら」と言う、手打ちしたうどんを釜揚げし、あたたかい醤油味のつゆでいただくものもあります。
ほうとうは、かぼちゃを入れるのが特徴で、その甘味が溶け込んだ優しい味わいです。
収穫の秋に採れるきのこや里芋などを中心に、旬の野菜をたっぷり入れて味噌で煮込んだ麺なので、栄養は満点。消化がよく胃腸にやさしいため、土用の時期にも最適で、老若男女問わずおすすめの料理です。
生めんを煮込むため、とろみがついていて冷めにくいのも特長です。
病み上がりや、内臓が疲れている時、断食後の回復食など、マクロビオティックでも推奨されています。
材料を切って煮込むだけという、シンプルな行程で作ることができるほうとうは、実は忙しい現代の人たちにとっても最適なお料理なんです。
冬になると私の作るほうとうが食べたい!と友人たちからも人気の、見た目は地味だけれど、やさしく美味しい本場仕込みの人気レシピをご紹介します。
是非作ってみてくださいね。
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