お寺併設のカフェでほっこり癒しのひと時を過ごそう!心と体に優しく響くヴィーガン店、精進カフェ和香(わか)【京都・四条】

更新日:2019/02/02 公開日:2018/07/17

歴史ある寺院が立ち並ぶ古都・京都に、長く愛されているヴィーガンカフェがあります。

精進料理をベースに、食材ひとつひとつの素材を大切に調理したランチが人気のお店です。

古都ならではの街並みの雰囲気と共に、「精進カフェ和香(わか)」の魅力についてご紹介していきます。

精進カフェ和香の場所や詳細な情報はこちら

駅から少し歩くと歴史を感じる街並みに出会える


今回、ご紹介する「精進カフェ和香(わか)」は、京都市営地下鉄「四条駅」・阪急「烏丸駅」から徒歩約8分の場所にあります。

浄土真宗佛光寺派・佛光寺(ぶっこうじ)の正門からすぐ。

賑やかな駅前の雰囲気とは違い、お店のある通り沿いは、お寺が立ち並ぶ昔ながらの趣が残っています。


佛光寺派大善院に併設されたギャラリー&カフェ「おてらハウス」内にて、水曜日から土曜日のランチタイム(11:00~15:00)の営業。

都会とは違う静かな空気感が、心安らぐ空間を感じさせてくれます。


赤いのれんとかわいいお地蔵さんが目印です。

ひとつひとつの食材の味を生かした精進ランチ


ランチメニューは、その日によって内容が異なります。

取材の日の「精進おまかせ定食」(税込1,000円)は、

  • ごはん(二分づき玄米入り)
  • トマトとお豆腐のお吸い物
  • カボチャのサモサ風
  • 厚揚げ麻婆
  • さつまいもとリンゴのしぐれ煮

おかずは4~5品、その日のおかずのバランスによって変わります。


こちらの写真は、ある日の精進おまかせ定食です。

彩りも美しく、とても丁寧に調理されているのが伝わってきますね。


こちらは、カボチャのサモサ風。

さくさくに揚げた食感と、カボチャの自然な甘みで、いくつでも食べられます。

お店で提供しているメニューは、精進料理がベースとなっています。

しっかりめに味付けされているので、物足りなさは感じません。ヴィーガンでない方からも、愛されている定食です。


堀江和香子(ほりえわかこ)店長は、ひとりでお店を切り盛りしているため、1日に出せる食事は10~15食ほど。

取材の日も、お店がオープンしてからほどなく、定食が完売していました。

確実に食べるためには、事前の電話予約がおすすめです。

精進料理をベースにしていても、お店の料理は五葷(ごくん)抜きではありません。

店長がひとつずつ丁寧に調理しているため、個別での五葷抜きの対応は難しいからです。

五葷とは、ねぎ・にんにく・にら・玉ねぎ・らっきょうといった、香りの強い野菜のことを言います。

香りの強い野菜は、修行中に弊害があるということで、修行僧は五葷抜きだったと言われています。


精進おまかせ定食のおかずを使った、「精進弁当」(税込600円)もあります。

こちらも、事前の電話予約が必要です。数に限りがあり、対応できないことがありますので、数日前からの予約がおすすめ。

木のぬくもり感じる癒しの店内で過ごすひと時


店内にある座席は、15席ほど。

お庭を見ながら、ソファーでゆったりくつろげるスペースもあります。


テラスにもテーブルがあります。

外の空気を感じながら食べるランチも、格別。

蜂などの虫が多い季節は、残念ながら解放していません。店内の案内で確認してくださいね。


カウンター席では、店長の丁寧な仕事の様子が見られます。

笑顔の優しい店長ですので、調理が落ち着いているときは楽しいお話がうかがえるかも知れません。

限定10~15食の精進おまかせ定食は、ドリンク付き(税込1,200円)にもできます。

ドリンクは、オーガニックコーヒー(税込400円)・オーガニック紅茶(税込400円)・ほうじ茶(税込400円)から選ぶことができます。

店長は元々、菜食料理を専門に作っていたわけではありませんでした。

仏閣の多い京都という土地柄から、精進料理とご縁が繋がったのだそうです。

精進料理を学び始めた頃、かつお出汁を使わないなど、一般的な調理法とは異なる点がたくさんあったことに驚いた店長。

「私が美味しいと感じるような、野菜料理を作りたい。

菜食でない普通の人も、たくさん食べてくれる料理を提供し続けたい。」

そう思いながら店長は、現在も、お店で料理を作り続けています。


お店のオーナーでもある大善院の住職は、関西テレビ「よーいドン」の番組内で、となりの人間国宝にも選ばれた、知る人ぞ知る有名人です。

ツチノコや河童の手のミイラなど、個性的な創作物から、楽しいお人柄がうかがえます。

店内の奥のカウンター席の後ろに、住職の作品が並んでいますので、お店に行った際はぜひご覧になってくださいね。

赤いリヤカーと共に過ごした「精進弁当和香」


店内のソファー席からテラスを見ると、奥の方に赤いリヤカーが置いているのが見つけられます。

店長は、ここでお店を始める以前、京都府庁前で赤いリヤカーをひいてお弁当を販売していました。


今のように、ヴィーガン・菜食というスタイルが広まっていなかった頃から、精進弁当の販売をしていた店長。

精進弁当は、タクシーの運転手さんや道路工事の作業員さんなど、一般の方からも愛されてきました。

その頃から今も変わらず、美味しくて質の高い料理をお客さんに届けています。

1日にたくさんの量を販売することはできなくても、長い間ずっと料理を提供し続けてきた歴史が、お店の人気に繋がっています。

「食べるものは、何でも、感謝していただかないといけません。

私は、仏の教えにもあるように、感謝の精神を大事にしています。」

あたたかな心まで伝わる料理を食べに行こう


「精進カフェ和香(わか)」の名前は、店長の名前からつけられました。

店長のお人柄がそのまま、料理にまであらわれているお店です。


優しい笑顔で迎えてくれるお店で、誰もが満足する精進おまかせ定食を、ぜひ食べてみてください。

定食の数には限りがありますので、事前予約がおすすめ。

春は、佛光寺の境内の枝垂れ桜が人気です。

都会の喧騒から離れた空間で、癒しのひとときを過ごしましょう!

※記事の内容は取材時点のものであり、変更される可能性があります。来店時には、あらかじめお店にお問い合わせいただくことをお勧めします。

店舗情報

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青木 加有子

青木 加有子

植物油で作る石けん・マクラメ教室主宰

ヘルシーでおいしいベジフードに目がなく、「体も心も喜ぶ食とは何か」を探求中。

料理好きが高じ、おからこんにゃくマイスター認定講師・米粉マイスター認定講師としての一面も。
認定資格講座も随時開催しています。

HP:https://uresitanosiya.net/