月のリズムで体のサビを落とそう!岡部賢二先生セミナー「食が育む心とからだ」~月のリズムでダイエット~
日本玄米正食研究所所長、フードアンドメディカルコンサルタントの岡部賢二(おかべけんじ)先生。食育を中心に講演活動を行っています。
また、陰陽五行、気・血・水の考え方と、深層心理学をとり入れた独自の健康法で、多くの方を指導しています。
今回は、岡部先生のセミナー、「食が育む心とからだ」~月のリズムでダイエット~のレポートとインタビューをお伝えします。さあ、あなたも食を見直して、体のサビ落としをしてみませんか。
目次/Contents
酸化とは老化である。
酸化とは何か?酸化=サビ付き現象であると岡部先生はいいます。
酸化する(サビる)とは、鉄と同様に硬くなり、もろくなること。つまり劣化で、人間で言うと老化です。
ここで問題。でんぷん・脂肪・タンパク質の中で、一番酸化しやすいのはどれでしょうか?
答えは油=脂肪です。
最も酸化しやすい脂肪を摂りすぎると、体内でサビ付き現象を起こしやすくなり、老けやすくなってしまいます。もっとも酸化しやすい食べ方は、動物性食品を揚げたり、炒めたりして食べることです。
血管が詰まり、硬くもろくなることを硬化や梗塞といいます。動脈硬化・心筋梗塞、脳梗塞。肝臓の血管が硬くもろくなると肝硬変です。
生活習慣病も一言でいうと酸化。酸化から様々な不具合が発生し、病気になってしまいます。
また、食べたものがお腹の中に異常に溜まって酸化することを、腐敗と岡部先生は呼んでいます。自分のお腹の中で食べたものが腐敗しているなんて想像するとショックですね。
酸化した体は還元で若返り。
酸化(老化)の反対は還元、つまり、サビ取り能力です。サビ取り=若返りと言い換えてもいいでしょう。還元は、再生する力・修復力です。「元気である」とは、細胞・血管が常に還元している状態なのです。
また、お腹の中で腐敗したものが還元している状態を、発酵と言います。発酵したものは腐敗しにくい。例えば、茹でた大豆は腐りますが、醤油・味噌はすぐには腐りにくいですね。
では、お腹の中を発酵状態にするにはどうしたら良いのでしょうか?
それは、皮付きの食べ物を食べることです。お米は精米すると日持ちしないですが、玄米なら長くもちます。
りんごは皮をむくとすぐ黒くなりますが、皮をむかなければすぐに黒くなることはありません。皮には、サビない物質(抗酸化物質)があるので丸ごと食べるのがいいですね。
鮮度の良い野菜や蒸し料理も還元した状態です。蒸すと旨味と甘みが増しておいしいですね。
食材を蒸すと、マイナスエレクトロン(水素電子)が発生します。マイナスエレクトロンが増えると還元、減っていくと酸化が起こります。
水の中に含まれる水素が持つマイナスイオン化の力を借りて、酸化を還元することで体が活性化されます。
サビ取りは夜に行われる。
さて、食べるということは酸化・還元どちらでしょうか?
食べることは酸化です。酸化によって体温が上がり、活動エネルギーを得ています。ただ、食べすぎると酸化が過剰に起きて、サビつきだらけになってしまいます。
運動をした後、筋肉が張ったり凝ったりするのも酸化。酸化物質が増えて起こる症状なのです。
体に一日溜め込んだサビは、夜に腎臓や肝臓がサビ落としをしてくれます。ところが、夜遅くに食べると一晩中食べ物が酸化するので、サビ取りができないまま朝を迎えます。これが蓄積され、徐々に老化していきます。
残念ながら私達の体は、年を重ねるごとにサビ取りの能力が低下していきます。よって、常にサビ取りを意識して生活する必要があるでしょう。
簡単にサビを取る方法は、食べないことです。
ずっと食べないわけにはいかないので、時々食べない日を設けて、ひと月間溜めてきたサビを取りましょう。そして食べない日には、何も食べないのではなく、発酵食品を食べながらのプチ断食を行うとよいでしょう。
発酵食品は還元作用があるので、これもサビ取りです。岡部先生は、発酵食品を取り入れる一つの手段として「玄米甘酒」を提案しています。
月のリズムで実行すると普段の3倍の効果が!
洗浄力や解毒力が最も高まる周期が月に一度やってきます。新月のタイミングです。月のエネルギーは夜が強いので、新月の夕食を抜くのが一番良いでしょう。お腹が空いたら玄米甘酒をよく噛みながら飲みます。
新月から満月までは吸収力が増すので、食べすぎると太りやすい時期です。特に満月の日は吸収力がピークになるので、食べすぎないように注意が必要。夕食を玄米甘酒1杯で過ごせたら理想的です。
新月は、断ち切る、解き放つ、デトックスの時。
満月は、大事なものを取り込む、エネルギー充電、胃腸の強化、細胞の再生・修復の時。
新月の断食は1食抜くだけで、丸一日(3食抜き)行ったくらいの効果があります。月のリズムを上手く利用し、月に2回、新月と満月にプチ断食をして体のサビ落としをしてみませんか。
今回は、岡部先生のお話と、玄米菜食を基本とした食と健康に関するセミナーを開催している、株式会社玄米酵素の取締役営業本部長の岩田芳之(いわたよしゆき)さんとのコラボセミナーでした。
セミナーの後半は、岩田さんより玄米・麹・発酵食品のパワーで腸を活性化することが大事だというお話がありました。
講演後には、岡部先生のサイン会があり、大盛況でした。
講演後、岡部先生にインタビューのお時間をいただきました。
—岡部生は講演などでお忙しい中、どうやって情報と知識を増やしているのですか?
「本を読むのは好きですね。また、20年近く続けて、『むすび誌』の原稿を毎月書いている中で、原稿を書くためにしてきたことが知識になっていると思います。」
『むすび誌』は、正食協会が発行しているマクロビオティックマガジンです。
マクロビオティック料理や陰陽理論、食生活、子育て、健康、環境問題など、幅広いテーマを取り上げています。岡部先生は執筆メンバーのお一人です。
健康やマクロビオテックに関心を持ったきっかけはなんですか?
「アメリカに短期研修留学していた時にびっくりしたんです。なんでこんなに肥満が多いのだろうと。
スーパーに行くとダイエットコーナーに、ローファットやカロリーオフなどの商品がたくさん並んでいました。脂肪に対してこんなにも神経質なのかと初めて知ったんです。
実は、私は当時ボディビルをしていたので、毎日鶏肉・牛乳・卵・プロテインを摂り、いかに筋肉を付けるか考えて食事をしていました。
大学の卒論のテーマを「アメリカ社会とダイエット食品」と決め、情報を集めていた時に、『マクガバンレポート(アメリカで国家で取りくんだ栄養調査研究)』に出会い、オーガニックという言葉を知りました。
研究の結論は、伝統的な日本食が世界最高の長寿食だということでした。」
断食セミナーについて教えて下さい。
「今年は11回くらい行います。セミナーでは、私も毎回一緒に断食しています。合宿には人生の岐路に立っている方の参加も多いですね。
曇ったものを磨きなおすことが断食。体調改善が目的なのですが、断食は人生の軌道修正ができ、心の在り方が変わるんです。人生が変わる瞬間が訪れるのがおもしろいんですね。
時代がやっと変わってきて、これからは物を引き寄せるという時代から物を解き放つ時代になるでしょう。
断捨離という本がベストセラーになり、ミニマニストが注目され、1日1食や不食本が大ヒット。物をため込まず、出す・減らすの時代。これからは、マイナスしていく栄養学という新しい視点が最先端になってくるでしょう。」
岡部先生のセミナーが大人気な理由がよくわかります。先生のお人柄がよく出ていて、理解しやすいように、例題をたくさん織り交ぜて、優しい口調でお話が進んでいきます。
時に冗談が飛び出す笑いながらのセミナーは、情報が満載なのに、あっという間に時間が過ぎていき、もっとお話を聞きたくなります。
岡部先生、全国を飛び回っているお忙しい中、お時間をいただきましてありがとうございました。
断食合宿セミナーやイベントなどの情報はHPをご覧ください。ヘルシーなお食事付きの講座もありますよ!
岡部先生のお話が聞ける「無料音声講座」や「メルマガ無料配信」などもご覧いただけます。
【ムスビの会HP】
https://www.musubinewmacro.com/
【岡部賢二(おかべけんじ)先生】
日本玄米正食研究所 所長、フードアンドメディカルコンサルタント
大学在学中に渡米し、肥満の多さに驚いて「アメリカ社会とダイエット食品」をテーマに研究。日本の伝統食が最高のダイエット食と気づいた後、正食と出会い桜沢如一先生の食養健康法を学ぶ。
正食協会講師として活躍後、2003年、福岡県の田舎に移り住み、日本玄米正食研究所を開設。
農業の勉強のかたわら、保育園や幼稚園、学校、病院、自然食品専門店、オーガニックレストラン、企業などで、食育を中心に講演活動を行っている。
また、陰陽五行と気・血・水の考え方と、深層心理学をとり入れた独自の健康指導で多くの方を指導している。
2005年「ムスビの会」を発足し、各種セミナーやプチ断食リトリートなどを全国で開催している。
著書に「マワリテメクル小宇宙~暮らしに活かす陰陽五行」(ムスビの会)、「月のリズムでダイエット」(サンマーク出版)、「ぐずる子さわぐ子は食事で変わる!」(廣済堂出版)「家族を内部ひばくから守る食事法」(廣済堂出版)「からだのニオイは食事で消す」(河出書房新社)「月のリズムで玄米甘酒ダイエット」(PARCO出版)がある。
1961年生まれ。趣味は畑仕事。
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