無添加食品には表示ルールがある?気になる選び方も徹底解説!
更新日:2023/03/29 公開日:2023/03/15
自分のため、家族のために「無添加食品」を選択したいと思っても、基本的なルールや選び方がわからない方も少なくないでしょう。
パッケージに記載されている無添加の文字を見て、判断している方も多いかもしれません。
しかし、パッケージに無添加と記載されていても、実際には添加物を使用している食品も少なくありません。この記事では、無添加とされている食品の基準や選び方から、無添加食品を取り扱うショップまで、無添加食品の基礎が身に付くポイントを解説します。
目次/Contents
無添加食品とは?
「無添加食品」とは、原材料の産地から最終加工食品の完成まで、全てにおける工程段階で、添加物が一切使用されていない食品のことを指します。
一般的に、加工されている食品は、製造の際に微量の添加物を使用する場合があります。添加物は、厚生労働大臣が使用してよいと定めた「指定添加物」や、日本で広く使用され、長く食べられてきたことから、例外的に使用・販売が認められている「既存添加物」、バニラ香料などの動植物から得られる天然物質である「天然香料」、一般的に飲食されているものを添加物として使用する「一般飲食物添加物」など、その種類もさまざまです。
これらを使用せずに作られたものが、無添加食品です。
無添加といっても「本来の素材だけで作られている」とは限りません。無添加にも3つの種類があるので、それぞれの特徴を見ていきましょう。
完全無添加
「完全無添加」とは、その名の通り食品添加物が一切使われていないことを表します。加工段階はもちろん、どの素材や調味料にも添加物が含まれていないものです。
完全無添加で作られた食品は、保存料が入っていないため、メーカーが指定する賞味・消費期限が短いことがほとんどです。期間内に早めに食べる必要があります。
一部無添加
「一部無添加」は、食品に含まれる原料の一部のみ、無添加のものが含まれているものを指します。そのため、添加物が含まれている場合があります。
添加物が気になる方は、完全無添加なのか、一部無添加なのかを確認することがポイントです。特に添加物に対するアレルギーを持っている方は、注意が必要です。
原材料の添加物表記省略
添加物の中には、「栄養強化剤」「加工助剤」「キャリーオーバー」など、添加物でありながら原材料の表記を免除されるものもあります。商品が販売される段階で添加物が残存しないか、残存しても量が少ないため、食品に添加物の影響がないとされているからです。
例えば、「栄養強化剤」は、ビタミンやミネラル類など、食品の栄養素を強化する役割がある添加物のことです。「加工助剤」は、食品の加工段階で添加するものの、販売時には取り除かれている、あるいは量がごくわずかであるものを指します。これらは食品に大きく影響を与えることはありません。
一方、「キャリーオーバー」は、原材料に使用されているが、食品自体の製造においては使われない添加物であり、最終加工食品に添加物の効果が表れないものを指します。
キャリーオーバーに多いのは保存料です。例えば、せんべいの原材料として記載されている醤油に含まれる保存料は、せんべいの完成時にはほとんど残っておらず、保存料としての効果を発揮しないと判断された場合、添加物としての表記が免除されます。
つまり、原材料に添加されており、口に入る段階で添加物の効果が発揮されないものは、添加物表記が省略されている可能性があるということです。
代表的な食品添加物
食品添加物には、具体的にどんなものがあるのか、代表的なものとその特徴を見ていきましょう。
1.甘味料:砂糖の代替品として使用。糖尿病や肥満、虫歯などの予防に用いられることがあります。
2.着色料:長期にわたって食品の色味を維持し、美しく見せるために使用。
3.保存料:食品の腐敗や変敗の原因となる微生物が増えることを抑制し、保存性を高めます。
4.香料:食品に香りを付けたり、食品の香りを増強するために使用します。
5.酸味料:酸味の調整や味の調和を目的として使用します。
6.光沢剤:食品の水分の蒸発を防いだり、湿気から食品を守ったりする役割があります。
7.酸化防止剤:食品が劣化したり変質したりする原因となる酸化を抑えます。
8.防かび剤または防ばい剤:カビの発生を防止するために収穫後に使用される農薬。レモンやオレンジ、バナナなどの果物に使われます。
9.乳化剤:水と油のように混ざり合わないものを、均一に混ぜる作用があります。
10.漂白剤:原材料に含まれる色素を無色にしたり、鮮明にしたりと、食品の色調を整えるために使用されます。
無添加と表示するにはルールがある
2022年4月以降、「無添加」というワードは、食品包装への表記が禁止されています。
以前は、原材料として使われる添加物については記載が義務付けられていたものの、無添加に関する表記は明確なルールが定められておらず、曖昧な状態でした。
現在、食品添加物の不使用表示が違反とされる可能性がある例は、以下の10の類型に分類されています。
類型1:単なる「無添加」の表示
類型2:食品表示基準に規定されていない用語を使用した表示
類型3:食品添加物の使用が法令で認められていない食品への表示
類型4:同一機能・類似機能を持つ食品添加物を使用した食品への表示
類型5:同一機能・類似機能を持つ原材料を使用した食品への表示
類型6:健康、安全と関連付ける表示
類型7:健康、安全以外と関連付ける表示
類型8:食品添加物の使用が予期されていない食品への表示
類型9:加工助剤、キャリーオーバーとして使用されている(又は使用されていないことが確認できない)食品への表示
類型10:過度に強調された表示
このような明確なルールによって、消費者は、一目で無添加の定義が分かるようになりました。
添加物には一日許容摂取量がある
添加物には、「ADI(許容一日摂取量)」という安全性指標が定められています。ADIは、人が生涯にわたって毎日食べ続けても健康への悪影響がないと推定される1日当たりの摂取量です。
各機関や企業がリスク管理を行うことで、体への影響が少ない添加物を用いて食品が製造されていることがわかります。
無添加食品の選び方
一口に無添加と言っても、上述したようにさまざまな種類があります。そのため、自分にとってベストな無添加食品を選びたくても、どれを選べばいいのか分からないという方も少なくありません。ここからは、無添加食品の選び方について解説します。
生産元をチェック
無添加食品は、生産元を確認してから選ぶのがおすすめです。生産者の中には、公式サイト等で生産過程を公開しているところがあります。購入前にチェックしておくことで、無添加食品であることをしっかり確認できます。
また、生産過程がわからない場合には、生産者へ直接、生産過程を問い合わせるのもいいでしょう。
食品表示をチェック
自分に合った無添加食品を選ぶには、食品表示に注目するのもおすすめです。食品表示を見れば、使用されている具体的な添加物を、一目でチェックできます。
食品表示をチェックする習慣をつけることで、食品を選びやすくなりますよ。
無添加食品が購入できるショップ3選
食品表示などを見ても、なかなか無添加食品を見つけることができない方もいるかもしれません。そんなときは、無添加食品を多く取り扱っているショップで買い物をするのがおすすめです。最後に、無添加食品が購入できる3つのショップをご紹介します。
(1)「無印良品」
「無印良品」は、衣料品や生活雑貨の他に、オリジナルの食品を展開しています。手軽に楽しめるお菓子はもちろん、レトルトカレーやドレッシング、醤油・出汁などの調味料まで、幅広い無添加食品がそろっています。完全無添加の商品もありますが、一部無添加の商品が多いです。
オーガニック志向の方から定評があるため、全ての商品が無添加食品だと思われがちですが、添加物が入っている商品も並んでいるため、裏面の食品表示の確認が必要です。
(2)「成城石井」
主に食料品を扱うスーパーマーケットチェーンである「成城石井」にも、無添加食品が並びます。無印良品のようなオリジナル商品以外に、世界各国・日本全国から厳選した無添加食品がそろっているのも魅力のポイントです。
さらに、成城石井では、一部無添加の総菜も展開しています。普段忙しくて料理をする時間がない方や、一品足りないときのサイドメニューにぴったりです。
(3)「Oisix(おいしっくす)」
こだわりの食材や、手軽に料理ができるミールキットを提供する「Oisix」は、無添加食品はもちろん、有機野菜なども購入できる食材宅配サービスです。体に優しい食材を多く取りそろえているので、自然食品にこだわりたい方におすすめです。
Oisixでは、無添加食品や食材宅配の初心者にぴったりの、手頃なお試しキットが購入できます。気になる方は、まずお試しキットを注文してみるといいでしょう。
まとめ
無添加食品といっても、商品で使用する素材によっては添加物が含まれている場合があります。
口にする際に添加物による影響が出るかどうかにより、表示が省略されているものもあるので、そのことを理解した上で、生活に取り入れると良いでしょう。
できるだけ無添加にこだわりたい方は、食品表示などをチェックすることで、添加物の種類が確認できます。無添加生活を目指す方は、ぜひこの記事を参考に、自分に合った無添加食品を取り入れてみてくださいね。
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