大豆ミートの老舗かるなぁの余語さんに聞く、穀物菜食のメリットと美味しい唐揚げのコツ!

更新日:2019/06/23 公開日:2017/06/19

静岡市の県立総合病院の前にある食料品店「オーガニック屋さん りんごとわさび」主催で行われた講演会「穀物菜食のホントにいい話」に伺いました。

講師は大豆ミートの老舗かるなぁの余語啓一専務。

講演の後には大豆ミートを使用したお料理の試食会もあると聞いてお腹を空かせての参加です。

かるなぁの余語さんは、ベジタリアン歴29年。

「最近はベジタリアンも人権が認められるようになり、食事を楽しむ場所も増えて、生活がしやすくなりました。」と笑顔で話してくださいました。

余語さん一家は、お祖母様の代からベジタリアンでご両親もベジタリアン。余語さん自身も小学校5年生までベジタリアンでした。

ある日、友人の誕生会に招かれ初めて焼肉を口にした余語少年。

「世の中にこんなに美味しい食べ物があったんだ!」と衝撃を受け、家で食事をするのが嫌になってしまったそうです。

中学生になると、部活の後にファーストフード店に寄りチキンを1P食べてから帰宅。家ではほんの少ししか食事をせず、外でこっそり肉を食べる。肉が大好きな少年になっていました。

しかし、そんな生活にもピリオドが打たれる出来事が。

大学生になり、牛丼チェーン店の牛丼が大好きで、毎日食べても飽きない!というほどの肉好きになった余語さん。大学4年のある日、風邪を引き近所の町医者にかかります。

「風邪だろうと診断を受けたのですが、1週間経っても熱が下がらず、血液検査をすることになったんです。」

検査から3日後、病名は白血病でした。

急性でも悪性でもなかったものの、いつ急性か悪性に発症するか分からない状態。

すぐに、投薬治療が始まりました。

「治療は死んだ方がいいと思えるくらい辛くて、2ヶ月続けて体調は益々悪くなって、数値も良くなりませんでした。そこで、薬を止めて、家の食事だけに切り替えることにしてみたんです。」

余語さんのベジタリアン人生の幕が再び上がります。

「穀物菜食を続けて4ヶ月後、数値も体調も良いんです。食事を変えただけで1年後には、数値が正常に戻りました。」

しかし、白血病を克服された余語さんに迷いが…

「元の肉食の食生活に戻るか、このまま穀物菜食を続けるか迷いました。穀物菜食を自ら続けることで、穀物菜食の良さもわかったからです。」

そして穀物菜食を続けて26年、またも衝撃的な出来事が!

それは今から三年前の47歳のときに開かれた、高校時代の同窓会でのことです。

「同窓会の席で30年ぶりに会う男友達の変わり果てた姿にびっくりしました!食後にはほとんどの人がパチンパチンと薬を飲むんですよ。自分の薬を飲まなくていい生活は食事のおかげだと実感しました。」

同級生たちに「余語くんは変わらないね!」と言われ体の中身だけでなく、外見も食生活に左右されると感じた余語さんは動物性食品の摂取を止め今に至っています。

余語さんが挙げる穀物菜食のメリットとして、

  • 心身に良い
  • 老化を遅らせる働きがある
  • ファイトケミカルによる抗酸化力、免疫力アップ
  • 体が軽くなり疲労回復が早い
  • 血管が強くなり血流が良くなる
  • 内臓脂肪の減少
  • 快腸

「人の一生で食事の回数は平均87600回。年齢を重ねるほど何を食べるかがとても重要になってきます。腸と皮膚、腸と心のつながりが最近注目されるようになりましたが、適当な食事は適当な心を作り、適当な身体を作ると思います。」

ある自動車会社の調査によると、穀物菜食をすることで仕事の効率が上がったとの結果が出たそうです。

現在は社員食堂のメニューに菜食を取り入れる会社が増えてきています。

色々な種類の大豆ミートで作ったお料理を試食!

今回はお話を聞くだけでなく、大豆ミートを使用したお料理を試食させていただきました!

試食のメニューは、

  • 小えびタイプの胡麻ドレッシング和え
  • バラ肉タイプの南蛮煮
  • ミンチタイプの麻婆あんかけ
  • フィレタイプのやきとり風

胡麻ドレッシング和えはバンバンジーのような味で、サラダのようにさっぱりといただきました。

麻婆豆腐は言われなければ大豆ミートとは分からないくらいのクオリティ。

南蛮煮とやきとりは肉の脂分を植物油で揚げることで補なっていますが、沢山食べても胃もたれしない!どのお料理も美味しくておかわりしてしまいました。


大豆ミートの調理は、種類や用途に合わせ、水やお湯で戻したりと肉と比べて一手間必要になりますが、基本は戻したものをザルに上げて、水切りする。そして、お肉の代わりに使うだけです。

乾物なので長期保存も可能ですし、色々なお料理にアレンジできてとっても便利ですよ!

Vegewelオススメの大豆ミート


ゼンミート ミンチタイプ
【原材料】 脱脂大豆(遺伝子組み換えでない)、玄米粉(国産)

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ゼンミート ブロックタイプ
【原材料】 脱脂大豆(遺伝子組み換えでない)、玄米粉(国産)

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ゼンミート フィレタイプ
【原材料】 脱脂大豆(遺伝子組み換えでない)、玄米粉(国産)

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余語さん直伝!大豆ミートで作る唐揚げのコツ

私はお弁当のおかずに、大豆ミートを使って唐揚げをよく作ります。しかし、鶏肉を使って作る唐揚げのように、外はカリッと中ジューシーな仕上がりになりません。

漬け汁をたっぷり吸わせると、油はねはひどいし、出来上がったものは時間が経つとベチャベチャしてしまいます。逆に、漬け汁を吸わせた後にギューと絞って水分を取ると、今度はパサパサに…。

そこで、余語さんにコツを伺うと、

「漬け汁を吸わせた後、ギューと絞るのではなく、漬け汁が少し残るように軽く絞る感じ。
その後、片栗粉をまぶして冷凍用の袋に入れて冷凍して、使うときは凍ったまま揚げてみてください!」
と教えていただきました。

早速試してみると、今まで作っていたものとは違いカリッとした唐揚げになりました!ジューシーな部分のさじ加減は次回クリアしたいと思います!


いかがでしたでしょうか?

体調を崩したことがきっかけとなり穀物菜食を続けられている余語さんのお話は、誰もが起こり得ることなのかもしれません。

体調を崩す前に食事の見直しをする、そんなきっかけになったらいいなと思っています。

ベジタリアン食材かるなぁ

オーガニック屋さん りんごとわさび

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kiki

kiki

静岡生まれ
元ソロバックパッカー。行きあたりばったりで30ヶ国以上を現地の人のように旅をし、多くの人生経験を積む。野菜全般を口にしない超偏食から食べられることの有り難さを旅を通して学び好き嫌いのない人生へ好転する。鼻を頼りに美味しい物を探すのが得意。
海より山、肉より野菜、撮られるより撮るのが好き。

子どもの頃の夢だった〈幼稚園の先生〉を調理師として〈幼稚園の‘給食’の先生〉となり叶え、大好きな子どもたちの成長を間近で見守っている。
安全・安心はもとより、誰でも楽しく食べられるバリアフリーな給食の提供が目標。
ヨガインストラクター・ライター
夫と子どもの3人暮らし