ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルが業界に先駆け、五葷抜きベジ・ビーガンコースをグランドメニュー化。

更新日:2019/02/02 公開日:2018/11/13

来年はラグビーワールドカップの開催地となる横浜。そのシンボル的存在であるのが、ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルです。

年々増加する海外からのゲストや食のバリアフリーに対応するため、7月よりオリエンタルベジタリアン・ビーガンメニューをグランドメニューとして導入しました。

これらのメニューは、アジア圏に多い五葷抜きにも対応。

ベジタリアン宿泊プランやルームサービスメニューも完備した、グローバルホテルとして業界の先を行く先進的なおもてなしをご紹介します。

世界中からお客様を迎えるホテルとしてできること


世界大会・国際会議が開かれるパシフィコ横浜に隣接し、他のホテルと比べてもインバウンド需要が多いヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル。

1991年開業以来、個別にベジタリアンやビーガン、ハラルなど、食のバリアフリーに対応してきましたが、年々対応数が増加。

また、宿泊はしても、レストランの利用ができず、オフの時間に食べられるものがないという海外のお客様の声もありました。

そこで、オリンピック・パラリンピックを目前に、レストランでも一歩踏み込み、今回のベジメニューのグランドメニュー化に至りました。

以前から個別には対応していたため、今回の導入は意外にスムーズだったそう。毎日、各レストランでベジメニューの予約が入っており大変好評です。

どこに行こうか迷っちゃう!魅惑のベジコースメニューをご紹介。


各レストランには、卵・乳を使うベジタリアン、動物性食材を一切使わないビーガンのコースを用意。

これらのコースでは、イタリアンやフレンチには欠かせないと言われる、玉ねぎやニンニクも不使用!白砂糖も使いません。

美味で、かつ美しいメニューの数々をご覧ください!

現在はディナーのみですが、今後ランチも展開検討中だそう。

イタリア料理「ラ ヴェラ」


横浜港を目の前に、ライトアップされた大観覧車などベイエリアの街並みを臨む、開放的なレストラン。自家製生パスタが食べられることでも有名。


オリエンタルビーガンコース(5,940円、サービス料・税込)

「季節野菜のジャルディーノ風サラダ ビーツソース」、「大豆ミートのラグーを詰めた丸茄子のグラタン ジェノバ風」

ホテル自家製のバゲットやグリッシーニはくせになる美味しさ。詳細は後ほど!

フランス料理「アジュール」


パリの著名インテリアデザイナー、ピエール・イヴ・ローションが内装を手掛け、まるで貴族のお屋敷に訪れたような空間。


オリエンタルビーガンコース(5,940円、サービス料・税込)

フルーツトマトのエスプーマなど、美しい「オードブルヴァリエーション」はテーブルに置かれた瞬間に思わず声が上がります!

「プロヴァンス風・小野菜のファルシ」、「車麩のステーキ トリュフとポテトのムースリーヌ」他。

中国料理「カリュウ」


ホテル最上階からの窓一面に広がるベイブリッジや、横浜港などのベイビューを一望。伝統料理から、モダンチャイニーズまで存分に中国料理を楽しめます。


オリエンタルビーガンコース(5,940円、サービス料・税込)

松茸やトリュフといった香り高い食材も使用し、おこげやライスヌードルが頂ける、盛りだくさんのコース。

「特製精進蒸し点心三種盛り」「衣笠茸の三種キノコ捲き蒸し 黒トリュフ、白木耳餡かけ」他

ブッフェ・ダイニング「オーシャンテラス」


こちらでいただけるのは、オリエンタル・ビーガン ア・ラ・カルト。

「大根とビーツのピクルス カルパッチョ仕立て 豆腐バジルソース」(1,100円)「数種の豆と野菜のココナッツカレー ナンを添えて」(2,000円)(共にサービス料・税込)他

ベジタリアン宿泊プラン


宿泊プランでは、ルームサービスでベジ・ビーガンメニューをくつろぎながらいただけます。

東西の食材・エッセンスを取り入れた、シェフ特製コース料理です。

この他、宴会メニューにも対応しています。

齊藤総料理長にインタビュー。先進的なグローバルホテルとしてのおもてなし


1991年のオープンからホテルを支えている齊藤悦夫(さいとうえつお)総料理長。

今回のベジメニューのグランドメニュー化にあたり、総料理長自らベジ料理の勉強会に行き、そのクオリティの高さに触れたそうです。

「今までも個別に対応はしていましたが、ベジタリアンの方々の欲しているメニューを、自分で知識として習得して、お客様に喜んでいただける料理を提供したいと思いました。

国際学会や国際会議などに関わるご宴席は5000名規模の場合もあり、1つのご宴席で20%がベジタリアン 、さらに20%がハラル、5%がグルテンフリーという割合がほとんどです。」(齊藤総料理長)


「ベジメニューを導入するにあたり、イタリアン・フレンチ・中国料理の各レストランの料理長を始め、どのジャンルの料理人もスタッフも、お互いにメニューを試食しあいながら、ホテル一丸となって取り組みました。

『ニーズが本当にあるかはわからない。しかし、当ホテルは業界の先駆けとなってやっていこうじゃないか』と提案した時に、否定する人は1人もいませんでしたね。

当ホテルでは、各レストランの料理長の個性を生かした、ここでしか食べられない料理を提供しています。

各料理長には、まずそれぞれが得意とする分野でベジタリアンの料理を作ってほしいと依頼しました。」(齊藤総料理長)


ホテルでは以前から、ブイヨンドレギューム(野菜のダシ)をベジメニューに限らず使っています。

マッシュルームやしいたけの石づきを乾燥させて香りを出した、旨みたっぷりのダシは、五葷抜きの料理には欠かせない重要なエッセンスです。

イタリア料理「ラ ヴェラ」のメニュー「スパゲッティ ポルチーニと色々な茸のソース」は、香り高いポルチーニと国産キノコをふんだんに使用した自家製生パスタです。

「ラ ヴェラ」では2011年から、セモリナ粉と水だけで作った自家製生パスタの提供を開始しました。


また、同店のメニュー「大豆ミートのラグーを詰めた丸茄子のグラタン ジェノバ風」。ひき肉を使わずに旨味を出すために、トマトソースと合わせたとのは「アボカド」。

入れると濃厚さが増すのだとか。余計なものは加えず、トマトのみで味をつけています。

食材本来の色味を生かした、華やかな盛り付けも心を奪われますね。

齊藤総料理長は、料理を提供するにあたり心がけていることがあるそうです。

「明確に言えることは、食材が美味しくないと最高の料理は作れないということ。収穫した瞬間から劣化が始まるので、そういう意味でも地場産にこだわっています。」(齊藤総料理長)

総料理長は「地産地消」という言葉が広まる以前の2000年頃から、地元・神奈川県産の食材、特に野菜に注目 。自ら足を運び、農家の方々と親交を深めながら、横浜の野菜を積極的に使っています。

美しい環境でゲストをお迎えする一歩先を行くラグジュアリーホテル


ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルは、今年7月より、プラスチック製ストローの使用を廃止しました。これは、横浜のホテルでは初となります。

代わりにとうもろこしのデンプンなどからつくられた、自然に還る「生分解性ストロー」を導入しました。ホテル全館での使用数は年間15万本。一本でいえば数円しか変わりませんが、まとまると大きなコスト増になります。

しかし、ホテルでは開業当初から環境問題へ積極的に取り組んでいました。ロスの野菜を肥料にして、そこで取れた野菜を使ったり、周辺環境の清掃も定期的に行っています。

プラスチック製ストローの廃止導入も含めた、これらの取り組みには、景観を含めた美しい環境でお客様をお迎えしたいという思いが込められているのです。

来年のラグビーワールドカップでお客様の長期滞在が予想される横浜で、また大きな一歩が踏み出されました。

ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル
総料理長(西洋料理担当) 齊藤 悦夫(さいとうえつお)

1961年生まれ。
都内ホテルやミシュラン1つ星を獲得したレストランにて修行した後、1991年に「ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル」に入社。1998年、イタリア料理「ラ ヴェラ」の料理長に就任。2000年、イタリア料理「ラ ヴェラ」およびフランス料理「アジュール」両レストランの料理長を兼任。2006年には、クラブ・ガストロノミック・ プロスペールモンタニエ日本支部シェバリエ「聖フォルチナ勲章」を受章。 2008年より、グループホテルである「ANAクラウンプラザホテル福岡」の総料理長に。2011年9月、再び横浜の地に戻り、「ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル」の総料理長・西洋料理担当に就任。 現在に至る。 2015年6月には、“世界の料理界で最高の名誉”と評されるフランス料理アカデミー日本支部の会員として 認められた。

ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル
https://www.interconti.co.jp/yokohama/

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食の制限に関係なく、みんなで楽しく食事を囲める環境を日本に創るために、サービスを運営しています。

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岩田 絵弥曄 / Emika Iwata

岩田 絵弥曄 / Emika Iwata

ヴィーガンフードアナリスト®︎
ベジタリアン・ビーガン・グルテンフリーなどヘルシーな食のフードライターとして活動。 保育士経験から子供たちの未来を守るため、オーガニックや自然栽培など食の安全にも取り組む。インバウンド対策やアレルギー・環境問題から、ヴィーガンに関するセミナー等も開催。自身も10年以上のヴィーガン。 メディア出演:The Japan Times、日テレ「人生が変わる1分間の深イイ話」、チバテレビ「ジャルっと爆ハリ」等。