アレルギーでも我慢しなくて大丈夫!おいしいグルテンフリースイーツベーカリー、ココナッツドリーム【向ヶ丘遊園】【Vegewel特典あり!】

しっとり、ふんわり食べて幸せな気持ちになる小麦・卵・乳製品・白砂糖・大豆製品も使わないミラクルなお菓子がずらりと並ぶのは、ちょうど4年前、2014年9月にオープンした「ココナッツ・ドリーム」です。

当時はまだグルテンフリースイーツの専門店は希少で、すごいお店ができたと話題騒然でした。

今でこそ、グルテンフリースイーツは当たり前にあちらこちらで買えたり、食べたりできるようになりましたが、その先駆けとも言えるココナッツ・ドリームの軌跡と進化し続ける美味しさをご紹介します。

ココナッツ・ドリームの場所や詳細な情報はこちら

シナモンロール・フォカッチャ・ボストンクリームパイまで。小麦・卵・乳製品・白砂糖・大豆を使わなくても誰もがおいしくワクワクするスイーツを。

向ヶ丘遊園は、その名のとおりかつては遊園地がありました。

2002年に閉館、跡地は藤子・F・不二雄ミュージアムとして子供達に人気のスポットとなっています。

向ヶ丘遊園駅から徒歩5分ほど。五ケ村堀緑地の向かいに現れるポップな黄色い看板。

扉を開けるとワクワクするスイーツがずらりと並びます。

名物のシナモンロール、私も大好きなアップルシナモンマフィン・ブルーベリーマフィンをはじめ、オリジナルのココナッツオイルで作るクリームでデコレーションされたストロベリーロゼッタケーキや、本物の人参のグラッセが乗ったキャロットケーキなど、目にも楽しいケーキやパン・焼き菓子たちがぎっしり。

ヴィーガン・グルテンフリー・ソイフリー・シュガーフリーなお菓子は、”制約がある”と思われてマイナスイメージにもなりがちです。しかし、ココナッツ・ドリームのお菓子は、素朴で質素という枠を打ち破るものばかりです。

ココナッツオイルやココナッツクリームを使いますが、ココナッツの苦手な人にも全く気にならない絶妙な味わい。

ヴィーガンスイーツには大豆粉や豆乳など使用のものがとても多いですが、KAORIさんはご自身と同じような大豆アレルギー、大豆の遺伝子組み換えやホルモンバランスを乱すことがあるなどの健康面も配慮し、大豆フリーにもこだわっています。

また、グルテンフリースイーツは固くなりやすいのですが、ココナッツ・ドリームのマフィンは翌日食べてもしっとり軽く、ボリュームたっぷりなのに食べた後重くないので驚きです。

フロストシュガーたっぷりでヘルシー志向の人には手を出しづらかったシナモンロールも罪悪感なし。ヴィーガン・グルテンフリー・シュガーフリーでこんなにもおいしく作れてしまうんです!!

美味しいスイーツを食べる喜びをみんなで分かちあいたい


オーナーパティシエのKAORIさんは、ニューヨークの製菓学校で学び、世界のスイーツ現場で経験を重ね、コンペでの入賞実績もあり、数々の製品開発を手掛けてきました。

しかし、原因不明の体調不良に悩まされ、それが、小麦・卵・大豆による食物アレルギーや、長年食べ続けたスイーツの蓄積から来る低血糖症・副腎疲労症によるものであることを知ります。

KAORIさんは、パティシエとしての仕事を断念し、ご自身のからだと向き合い、アレルゲン除去、白砂糖を摂らないなど食生活の改善をしながら、自分と同じようにアレルギーや病気に悩む人や、健康を気にする人にも食べられるスイーツの研究を重ねました。

プロのパティシエの目と技術があるからこそ、身体にやさしく美味しくてかわいい、こんなラインナップが作れるのですね。

制約があるからこそ、より素材の味わいが生きるのだと、KAORIさんは胸を張っておっしゃいます。


「体調を崩して私自身が大好きなスイーツを食べられなくなった時、その絶望感は相当なものでした。そんな時、アレルギーや病気などでも食べられるお菓子をつくろうと決意したんです。

試行錯誤の上で作ったスイーツは、友人たちに大絶賛されました。」

マイナスをプラスに・・・そこから健康的なスイーツの概念を覆すスイーツづくりに情熱を傾けることに。

“ネコ”に導かれて・・・・


ココナッツ・ドリームの店名は、スイーツに使われるココナッツオイル由来なのかと思いきや、全く想像しえないストーリーがあります。

猫好きのKAORIさんは、お店を始める2年前、まだお店のオーナーになることなど考えていなかった当時、ねこ日記のブログを趣味で書いており、そのブログネームを”ココナッツ・ドリーム”と名付けて書いていたのだそうです。

またある時、誕生日ごとに設定される誕生酒というのを調べたら、KAORIさんの誕生日である11月10日の誕生酒が「ココナッツ・ドリーム」というカクテルだったという偶然に驚いたそうです。


Coconut Dream(ココナッツ・ドリーム)のロゴ。猫をイメージしてデザインされたロゴの上の波線は雪柳をモチーフにしています。

KAORIさんのお兄様がアメリカから連れてきた真っ白い猫の「SNOW」。かおりさんはその猫をとてもかわいがり、自身にとっての”天使”だと思っていたのだとか。

SNOWが天国に召されたときは、岡山のお兄様の家の庭の雪柳の木の下に埋めたそうです。

3月のある日、米粉料理研究家の多森サクミ先生のところに通う道すがら、緑地沿いに真っ白な雪柳の花が綺麗に咲いていて、SNOWを思い出しながら見とれていた時、たまたま見えた貸し物件。

それがこの店舗との出会いだそう。決めてから3カ月でお店をオープンすることに。

SNOWに導かれ背中を押されるように、当時はまだレシピも2つくらいしかなかったのにお店をスタート。最初の2年はお店に寝泊まりして製作した努力が実り、4年間愛されるお店になっています。

お兄様が岡山で作る無農薬米粉を使った自然派お菓子とパンたち


ココナッツ・ドリームで使う米粉や玄米粉は、CALORYさんのお兄様が岡山で無農薬で育てているお米から作ったものです。

かおりさんのお兄様は、アメリカ生活を経て、2005年より奥様のサラさんと岡山の古民家に移住。自給自足生活をしながら小麦を育て、その小麦を使った「パン屋ホトトギス」を経営していました。

そんな中、2009年にサラさんの小麦アレルギー(セリアック病)が発覚。

アレルギーの改善に努めますが、よくなることはなく、小麦粉から米粉に転換。

米作や放し飼い地鶏の飼育をしながら、お兄様も米粉でアレルギー対応の焼き菓子などを製造販売しています。

グルテンフリーが天命のようなご家族であることに驚きです。


ココナッツ・ドリームで使う原材料は、無農薬や安心な材料にこだわっています。

例えばアップルシナモンマフィン(380円税別)の原材料は、バナナ、りんご、無農薬米粉、玄米粉、ココナッツオイル、素焚糖、有機シナモン、ココナッツフレーク、アルミフリーベーキングパウダー、ベーキングソーダ、自然塩。

ココナッツオイルはオーガニックで低温圧縮、自然発酵のココウェルのエキストラバージンココナッツオイルを使用。

塩への思い入れも強く、珍しいこだわりの塩を見るとつい買ってしまいたくなるとか。お店には様々な塩がずらりと揃っています。

また、KAORIさんが素焚糖を選ぶのは、食材は自然のままに近いものがベストだという考えから。

素焚糖は黒糖にもっとも近く精製が少ないため、ミネラルがダントツに多く、風味も豊か。そしてテクスチャーはさらさらとしていて使いやすく、キャロットケーキなどに使う白いクリームに使っても茶色くなることがない優れものだからだそうです。

マフィンに入れている素焚糖はたったの2g!りんごがごろごろ入って、フルーツの甘味を生かしています。米粉と玄米粉を半々にした、食物繊維もたっぷりなヘルシーなおいしさです。


パンは自家製サワード種のずっしりとしたサワードブレッド、白神こだま酵母のフォカッチャ、ベーグルやシナモンロールがあります。


フォカッチャは無農薬米粉・玄米粉に、全粒ソルガム粉・タピオカ粉を混ぜて作っています。


かおりさんが意識している月の満ち欠けに合わせた暮らし。バイオダイナミック農法(※)で作るハーブティーやスパイスなども店頭で販売しています。

※バイオダイナミック農法とは?
ドイツのルドルフ・シュタイナー氏が提唱した循環型有機農法の1つで、ビオディナミやシュタイナー農法とも言い、宇宙の営みや摂理を生かし調和する考えから、月や星々の運行から農作業のタイミングをはかり行う農法のこと。

自家製のサワードブレッドには、満月と新月の日限定の満月ブレッド・新月ブレッドも。


店内のイートインスペースは、1テーブル3席のみですが、オーガニックコーヒーやマヤナッツコーヒー、ハーブティー等と一緒に、焼き立てのケーキやマフィンなどを頂くことができます。

オンラインショップでは宅配も行っており、全国のアレルギーのお子さんを持つママたちや、グルテンフリーライフスタイルを心掛ける人達などファンがたくさんいるそうです。

プレゼントにも喜ばれそうですね。

お店の隣にはワークショップや料理教室などができるスタジオがあります。上の写真のかわいいお皿はポーセラーツのワークショップで作ったものです。

ワークショップ×ココナッツドリームのパンやスイーツ付きも魅力的!スペース貸しもしているそうですので、お気軽に問い合わせてみてくださいね。

夢の拡がるグルテンフリースイーツ


COCOマーク刻印のビスケット「ココビス」は願いが叶うビスケットだそう。

食物アレルギーや病気で悩む人も、我慢せず美味しく食べて笑顔になれる、そんなアレルゲンフリーのスイーツを日々研究し続けるかおりさん。モデルさんのような美しさにも説得力があります。


「インドネシアのバリにあるココナッツドリームバンガローにもいつか行ってみたいんですよね」と語るかおりさん。

SNOWの導きでどんな閃きが待っているのか?!次なる新作の登場も期待しています。

Vegewel特典

「Vegewelを見た」と伝えていただいたイートインのお客様に、お好きなオーガニックハーブティーを1杯プレゼント。
※2018年10月10日まで

※記事の内容は取材時点のものであり、変更される可能性があります。来店時には、あらかじめお店にお問い合わせいただくことをお勧めします。

店舗情報

ココナッツ・ドリームの場所や詳細な情報はこちら

Vegewelでレストラン検索


Vegewelは、ベジタリアン・オーガニック・グルテンフリーなど、あなたの食のライフスタイルに合わせてレストランを検索できるWebサイトです。

食の制限に関係なく、みんなで楽しく食事を囲める環境を日本に創るために、サービスを運営しています。

日本語と英語に対応、ヘルシーなレストランが1000店以上掲載されていますので、ぜひご利用ください!

千葉芽弓/Miyumi Chiba

千葉芽弓/Miyumi Chiba

千葉芽弓(Miyumi Chiba)
ベジフードプロデューサー
Vegewel プロデューサー
Tokyo Smile Veggies 主宰

日本に根付いた伝統食を生かしたベジ・ヴィーガン食から健康や環境保護などの社会問題の解決や、ダイバーシティとしての真のおもてなしを目指し、メニューコンサルタント・製品開発・食育を行う。