ひよこ豆の育て方!栽培テクニックから収穫のコツまでご紹介
日本でもヘルシー食材として知られるようになったひよこ豆は、低脂肪・高タンパクで、様々な栄養素を豊富に含んでいます。
日本では、アメリカやメキシコから輸入することがほとんどでしたが、最近は自家栽培でひよこ豆を楽しむ人が増えています。
とはいえ、ひよこ豆の栽培は難しいという声があるのも事実です。
この記事では、ひよこ豆の栽培方法を分かりやすく解説します。さらに湿気が多い日本の栽培で、失敗を避けるための攻略法もまとめました。
おいしいひよこ豆を収穫して、健康的な食生活を楽しみましょう。
目次/Contents
ひよこ豆(ヒヨコマメ・ガルバンゾー)とは?
ひよこ豆は、名前の通りひよこの頭のような形をしています。大きさは大豆と同じくらいです。
スペインでは「ガルバンソ(garbanzo)」という名前で知られており、これを英語読みした「ガンバルゾー」という呼び名も浸透しています。
アジアの西側が原産で、主にインドや中東などで栽培されています。
カレーやスープ、サラダなど幅広い料理に活用できる食材です。
成分でみると炭水化物は約60%、タンパク質は約20%、脂質は約5%含まれています。
炊いた食感はホクホクとしていて、噛むほどに栗のような素朴な甘さを感じます。
ひよこ豆の栽培に適した時期
ひよこ豆を栽培するためには、まず適した時期を知ることが大切です。
ひよこ豆は春まきと秋まきに分かれています。初心者におすすめなのは春まきです。理由も含めてくわしく解説します。
種まき・植え付け(春:2月~5月頃)
春に種まきをする場合は、2〜5月に行いましょう。
ひよこ豆は湿度に弱いため、乾燥している時期がおすすめだからです。
気温が20度以上だと発芽しやすいといわれています。
発芽して苗が7〜8cmくらいまで伸びたら、苗をポットから取り出し、プランターや畑へ植え変えましょう。
開花(夏:5月~7月頃)
春まきの場合、気温が高くなる7月頃までが開花時期ですが、栽培する地域や栽培時の気候によって異なります
花は5弁からなる蝶形花で、白い花が咲きます。葉は羽状複葉で、小さい葉が鳥の羽のように左右に生えます。
(参考)種まき(秋:9月~11月)
ひよこ豆を秋にまく場合は、9月中旬~11月下旬に行います。
冬を越して栽培しなければならない秋まきは、難易度が高いとされています。初めて育てるのであれば、春まきから挑戦するのがいいでしょう。
収穫(春~夏:5月~8月頃)
ひよこ豆の収穫時期は5月〜8月頃ですが、栽培地域や気候により変動があります。春まきの場合は、6月〜8月の収穫が多いようです。
1つのさやから1〜3個の豆が採れます。
日本では、気候の関係で乾燥した状態の豆を収穫するのは難しいため、サヤが緑色の状態で収穫をします。
ひよこ豆の栽培方法
続いては、ひよこ豆の栽培方法をみていきましょう。
種の準備から収穫までを5段階にわけてまとめました。湿度が高い日本ならではの注意点と、手入れのポイントも解説します。
種の準備
ひよこ豆には10〜13mmの大粒種と7〜10mmの小粒種の2種類があります。国内で一般的に流通しているのは大粒種です。
多くの園芸店やホームセンターでは、自家栽培に向いている固定種のひよこ豆が販売されています。
これらの品種は、豆サラダや豆カレー、煮込み料理、フムスなどに利用されています。
種まき~土づくり
ポットで育てる場合は3〜4粒程度まき、2cmほど土を被せます。湿度に弱いので、水はけがよく乾燥しやすい環境を整えることを意識してください。
気温が20℃以上であれば、1週間ほどで発芽します。ネットをかけておくと、鳥対策ができます。苗が7〜8cmほどまで成長したら植え付けのタイミングです。
植え付け前には栽培に適した土づくりをします。肥料や堆肥などを土に投入し、耕しましょう。
植え付け~肥料づくり
植え付けをするときは、苗の間隔を30cmほどあけます。
最初の追肥は1ヶ月経った時期、次は花が咲き始めるタイミングで与えるのが良いでしょう。
多湿に弱いため、水やりのしすぎに注意が必要です。土が乾燥したら、水やりをしてください。
支柱の設置
ひよこ豆の苗の草丈は、植え付け時期より5倍以上伸び、50cmほどになります。細くひょろひょろとしているため、何もしなければ倒れてしまいます。
成長をサポートする支柱を設置して、上へ伸びて行くように誘導しましょう。支柱は市販されているもので問題ありません。
収穫サイン
サヤが膨らんだら収穫のサインです。
本来なら長期保存するために、サヤが枯れて乾燥した状態で収穫します。しかし、日本の気候では難しいため、前述の通り、サヤが緑色のうちに収穫しましょう。
若採れしたものを食べられるのは自家栽培の特権です。
収穫量の目安は1つのさやから1〜3個程度です。さやの数が少ないため、大量の収穫は期待できません。
露地栽培とプランター栽培ではどちらが適している?
ひよこ豆をどこで育てるべきか、迷っている人もいるかもしれません。
ひよこ豆は、畑でもプランターでも栽培可能です。日本でもベランダで栽培する人が増えています。
とはいえ、露地栽培とプランター栽培にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
両方の特徴を知った上で、自分に合う方法を選んでみてはいかがでしょうか。
露地栽培の特徴と注意点
露地栽培は土壌が豊かであるほど、スムーズな成長や収穫が期待できます。その代わり、広いスペースが必要です。
また、半乾燥地帯が原産であるひよこ豆は、乾燥した環境を好みます。
畑の日当たりが悪かったり、湿気が多かったりすると、条件が合わず栽培が難しくなるでしょう。
プランター栽培の特徴と注意点
プランター栽培であれば、広いスペースは必要ありません。ベランダや庭で気軽に挑戦できます。
また、土壌環境を自分で整備できるため、ひよこ豆にあった土づくりができるのもメリットといえるでしょう。
一方で、栽培できるスペースが限られるため、大量の収穫は見込めません。
ひよこ豆栽培が失敗しやすい原因と予防策
ひよこ豆は、大豆やインゲンなど他の豆と比べると栽培が難しいため、事前に原因と対策を知っておくことが、収穫率アップにつながります。
おいしいひよこ豆を食べるためにチェックしておきましょう。
なぜひよこ豆栽培は失敗しやすいのか?
失敗の原因は、日本の気候の特徴である「多湿」が考えられるでしょう。
湿度に弱いひよこ豆は、風通しと日当たりがよくて、気温が高い場所を好みます。
また、豪雨や台風などの気象条件により、収穫頻度が安定しないことも栽培の難しさといえます。
栽培を成功させるポイントは、なるべく湿度を抑えることです。
失敗を避けるための予防策
失敗を避けるためには、できるだけ乾燥した環境を整えましょう。
ポイントは水やりです。毎日すると湿度が高くなってしまうため、土が乾燥したら水やりをするのが良いでしょう。がんばりすぎないのがコツです。
さらに湿気を予防したい場合は、雨よけをするのがベターです。ビニール袋やビニールシートで屋根を作って対策をしましょう。
自家栽培のひよこ豆は一段とおいしい!
ヘルシー食材であるひよこ豆は、乾燥地帯で生まれました。
湿度に弱く乾燥を好むため、日本で栽培する場合は乾燥した環境を整えることが大切です。
種まきや水やりのタイミングを工夫したり、雨よけをしたりすることで、少しでも失敗するリスクを減らしましょう。
自家栽培の特権は、輸入では買えない若採れしたひよこ豆を食べられることです。
塩茹でしたものをサラダに入れたり、カレーやスープなどの煮込み料理に使ったりするなど、アレンジもしやすいです。
栗のような甘みとホクホクとした食感を、自宅でぜひ楽しんでください。
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