三温糖ときび砂糖の違いは?味や甘さについて徹底比較!
見た目が似ているきび砂糖と三温糖ですが、それぞれ製造方法や味などに違いがあります。
「きび砂糖と三温糖の具体的な違いは?」「どちらが健康的なの?」「菜食主義の食事スタイルに適している?」など、疑問を持つ方も多いかもしれません。
この記事では、きび砂糖と三温糖の原料や特徴などを比較し、違いを解説していきます。
きび砂糖と三温糖を使ったレシピも紹介しているので、日常的に取り入れたい方は参考にしてください。
目次/Contents
きび砂糖とは?原料や特徴について
きび砂糖は、日新製糖株式会社が商標登録している商品名です。
そのため、同じ種類の砂糖でも、他社で販売されているものは「洗双糖」「さとうきび糖」「きび糖」など別の名称がつけられています。
きび砂糖が発売されたのは1984年。ただ甘いだけのお砂糖ではなく、美味しい砂糖を追及しようと、開発が始まりました。
試行錯誤ののち「きび砂糖」が完成。広告や口コミによって、広く認知されるようになりました。
原料はサトウキビ
きび砂糖の原料は、一般的な砂糖と同じくサトウキビです。
砂糖の原材料である「原料糖」を溶かした液体が精製される途中過程のものを、そのまま煮詰めて結晶化して作られます。
不純物を完全にろ過しない、精製途中の糖液を煮詰めて作られるため、サトウキビ本来の成分が残っています。
きび砂糖の健康への影響は?
乳幼児がいる家庭だと、きび砂糖にボツリヌス菌が含まれていないか、不安に思うこともあるでしょう。
ボツリヌス菌は、土壌や河川などに広く存在し、低酸素状態で毒素が発生すると言われています。
きび砂糖は、120℃で4分以上加熱処理されるため、菌は死滅し、毒素も無毒化されます。
不安な方は、販売元のホームページなどで確認してみると良いでしょう。
三温糖とは?原料や特徴について
一見、きび砂糖と色が似ていて見分けのつかない三温糖。
ここでは、三温糖の原料や特徴、健康への影響を詳しくお伝えします。
原料はテンサイやサトウキビ
三温糖の原料は、きび砂糖と同じくサトウキビやテンサイを絞った「原料糖」です。
中でも、三温糖に使われるのは、純度の高い白砂糖の結晶を取り出したあとの砂糖液です。
最初に取り出した、高純度で無色透明な砂糖結晶がグラニュー糖、2〜4番目に取り出した結晶が上白糖です。
三温糖は3〜5番目に取り出した結晶で、加熱が繰り返されたことによって、砂糖がカラメル化して薄茶色になっています。
三温糖の名前の由来が「三度温める砂糖」であることから、砂糖の汁を繰り返し煮詰めて作られることがわかります。
中には、カラメル色素を使って着色している三温糖もあるため、気になる方は商品ラベルをチェックしてみましょう。
三温糖の健康への影響は?
白砂糖に比べて、三温糖の方が健康に良さそう、というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。
三温糖は、上白糖やグラニュー糖などの白い砂糖と比べて、栄養価に大きな差はありません。
上白糖と比べると、カロリーはほぼ同じで、ナトリウムやカリウムなどのミネラル分がほんの少し多く含まれます。
過剰摂取を控え、適量を摂取すれば、体にとって大事なエネルギー源となるでしょう。
きび砂糖と三温糖の比較
見た目はよく似ているきび砂糖と三温糖。
きび砂糖は、精製途中の砂糖液を煮詰めて作られます。一方、三温糖は上白糖の結晶を取り出した砂糖液を何度か煮詰めてできたものです。
この章では、きび砂糖と三温糖について、次の3点を比較します。
- 味や甘さの違い
- カロリーの違い
- 成分の違い
それぞれ解説します。
味や甘さの違い
きび砂糖は、上白糖と同じような甘さです。三温糖と比べると、優しい甘さに感じられます。
原料にサトウキビを使用しているため、ほのかに黒砂糖の味を感じられるでしょう。
三温糖は、上白糖に比べて甘みがあります。
きび砂糖との違いは、風味です。三温糖は、糖蜜を繰り返し煮詰めているため、カラメル風味の香ばしいコクが感じられます。
カロリーの違い
きび砂糖と三温糖100gあたりのカロリーは、以下の通りです。
- きび砂糖:396kcal
- 三温糖:390kcal
きび砂糖のカロリーがやや高めですが、三温糖や上白糖と比較しても大きな違いはありません。
なお、上白糖100gあたりのカロリーは391kcalです。
味や風味など、好みによってそれぞれ使い分けると良いでしょう。
参考:
日新製糖 きび砂糖
食品成分データベース 砂糖及び甘味類/(砂糖類)/車糖/三温糖
食品成分データベース 砂糖及び甘味類/(砂糖類)/車糖/上白糖
成分の違い
きび砂糖と三温糖100gあたりの成分の違いは、以下の通りです。
【成分/きび砂糖含有量/三温糖含有量】
- 炭水化物(g)/98.8/99.0
- ナトリウム(mg)/10〜30/7
- カルシウム(mg)/10〜35/6
- カリウム(mg)/142/13
- マグネシウム(mg)/3〜20/2
- リン(mg)/1.1/Tr
- 鉄(mg)/0.15〜0.45/0.1
- 銅(mg)/0.05〜0.30/0.07
きび砂糖は、三温糖に比べてミネラルが豊富で、特にカリウムが多く含まれます。
カリウムには、過剰なナトリウムを尿として排出する作用があるため、血圧を下げる効果が期待できます。
また、むくみ予防にもつながります。
参考:
食材デポ 日新製糖 日新製糖 きび砂糖 750g
食品成分データベース 砂糖及び甘味類/(砂糖類)/車糖/三温糖
てんさい糖との違いはある?
きび砂糖や三温糖に似た砂糖に「てんさい糖」があります。
てんさい糖の原料は、サトウダイコンやビートとも呼ばれる植物「テンサイ(甜菜)」です。
収穫したテンサイを小さく切り刻み、温水の中で糖分を抽出し、砂糖液を作ります。
石灰乳を加えて不純物を除去し、煮詰めて結晶化、遠心分離機で蜜分として振り分けられたものが、てんさい糖になります。
てんさい糖の特徴は、原料のテンサイ由来のオリゴ糖が含まれていることです。
オリゴ糖はビフィズス菌など善玉菌の栄養源となるため、腸内環境を整える作用が期待できます。
てんさい糖は、まろやかな甘さや風味が特徴です。
三温糖やきび砂糖と比べて、優しい甘さが感じられるでしょう。
三温糖・きび砂糖を使用したレシピの紹介
きび砂糖や三温糖を使用したレシピを、以下4つご紹介します。
- 【三温糖】里芋の煮っころがし
- 【三温糖】長芋の磯辺焼き
- 【きび砂糖】みたらし団子
- 【きび砂糖】さくさくクリームチーズクッキー
どれも植物性の材料を使用しているレシピです。
ぜひ参考にして、日常生活に取り入れてみてくださいね。
【三温糖】里芋の煮っころがし
シンプルながら、しっかり味が染み込んだ優しい味わいの煮物です。
ホッとする!里芋の煮っころがし
材料(2人前)
里芋 10個
だし汁 3カップ
(A)三温糖 大さじ1
(A)みりん 大さじ3
(A)酒 大さじ3
しょうゆ 大さじ4
糸唐辛子 少々作り方
1.里芋は皮をむき、水で洗いぬめりを取り、水気をふきます。2.鍋に里芋とだし汁を入れ中火にかけます。 沸騰したらアルミホイルで落し蓋をし、弱火で10分煮ます。
3.2に(A)を加えて落し蓋をして10分煮ます。
4.3にしょうゆを加えて落し蓋をして10分煮ます。
5.落し蓋を外して中火にし、煮汁を全体に絡めます。
6.器に盛り付け、糸唐辛子を散らしたら完成です。
【三温糖】長芋の磯辺焼き
「三温糖」を使ってこんがり美味しそうな焼き色と香りをプラスした、さっくり食べやすい磯辺焼きです。
長芋の磯辺焼き
材料(2人分)
長芋 10cmくらい
ごま油 大さじ1/2
青のり 小さじ1
<A>
しょうゆ 小さじ2
三温糖 小さじ2
水 大さじ1作り方
<下準備>
・<A>を混ぜ合わせておく。1.長いもは皮をむき1cm幅の輪切りにする。
2.フライパンにごま油を熱して中火で1を両面焦げめがつくまで焼いていったん取り出す。
3.2のフライパンに<A>を入れ、とろみがついてきたら火を止める。
4.2の長芋を3に戻し入れてさっとからめて、青のりをまぶす。
【きび砂糖】みたらし団子
砂糖としょうゆのバランスが絶妙なみたらし団子。子どものおやつにも安心ですね。
おやつに!みたらし団子
材料(4本分)
上新粉 100g
白玉粉 30g
きび砂糖 大さじ1
熱湯 150ml
サラダ油 小さじ1タレ
きび砂糖 50g
しょうゆ 大さじ1
片栗粉 小さじ1.5
水 70ml作り方
1.鍋にタレの材料を入れて中火で熱します。耐熱性のヘラで混ぜながら2分ほど加熱し、とろみがついたら火から下ろします。2.耐熱ボウルに上新粉、白玉粉、きび砂糖を入れて混ぜ合わせます。熱湯を数回に分けて加え、都度よく混ぜ合わせ、ひとまとめにします。ラップをかけて600Wの電子レンジで2分ほど加熱します。
3.水で濡らしたさらしの上に出してなめらかになるまで捏ねます。12等分にして丸め、竹串に3つずつ刺します。
4.フライパンにサラダ油を薄くひいて中火で熱し、3をのせて両面に焼き色がつくまで焼きます。
5.火から下して1をつけ、お皿に盛り付けて完成です。
【きび砂糖】さくさくクリームチーズクッキー
植物性クリームチーズ(sheese)を使った、卵・乳製品不使用のクッキーです。優しい味が楽しめます。
さくさくクリームチーズクッキー♪卵、乳製品なし
材料(4人分)
クリームチーズ(Sheese・シーズ) 50g
ココナッツオイル 40g
きび砂糖 40g
アーモンドプードル 25g
国産薄力粉 125g作り方
1 ボウルに常温でクリーム状にしたクリームチーズとココナッツオイルを入れ、大きめのスプーン(またはゴムベラ)でよく混ぜ合わせる。2 きび砂糖、アーモンドプードルを加えて更に混ぜ合わせる。
3 薄力粉を加えて捏ねないようにさっくりと混ぜ合わせ、ひとまとめにする。
4 麺棒で生地を1cm厚さに伸ばして、クッキー型で抜きオーブンシートに並べる。(一口大に丸めたり、ナイフでカットしてもOK)
5 160度に予熱したオーブンで18~20分焼く。
まとめ
きび砂糖と三温糖は、色や見た目が似ているものの、製造方法や成分、味や風味などに違いがあります。
どちらもサトウキビを原料として作られますが、三温糖は煮詰める回数が多いため、カラメル風味のコクが感じられます。
一方、きび砂糖はサトウキビ本来の風味が感じられるため、優しい味わいを楽しめます。
それぞれの特徴や健康への影響を理解し、日常生活に取り入れてみてくださいね。
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