カカオニブはスーパーフードだった!食べ方や特徴なども詳しく紹介
カカオニブとは、カカオ豆を砕いて加工した食材です。
栄養価が高いために、近年スーパーフードとして広まりつつありますが、この記事を読んでいる方の中には、どんな風味なのか、どのように使えばいいのか、分からない方もいるでしょう。
そこで、この記事では、カカオニブの特徴や種類、食べ方、ヴィーガン向けレシピなどをご紹介します。
最後まで読むと、カカオニブの手軽な取り入れ方が分かるので、参考にしてくださいね。
目次/Contents
カカオニブとは
カカオニブとはカカオ豆を砕いたもので、多くはチョコレートなどの製菓材料として扱われます。
具体的には、ローストしたカカオ豆を砕き、種皮と胚芽部分を取り除いた胚乳(はいにゅう)部が、「カカオニブ」と呼ばれます。
これまでは、すりつぶして「カカオマス」に加工され、チョコレートの材料に使われることが多かったものの、近年、栄養豊富で健康効果が注目されるようになってから、スーパーフードとしても食べられるようになりました。
チョコレートのような甘いイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実際は砂糖やミルクを一切使わない、カカオ100%チョコレートの味に近いです。
カカオニブにはどのようなものがあるのか、種類やそれぞれの特徴を詳しく解説します。
カカオニブの種類
カカオニブの原料であるカカオ豆には、大きく3つの種類があります。
・フォラステロ種:渋味・苦味・酸味がある。カカオの世界市場の80〜90%を占める。
・クリオロ種:カカオの世界市場全体の5%未満しか流通していないため、希少で高価。渋みが少なく香り高い。
・トリタニオ種:フォラステロ種とクリオロ種の交配種。両者の中間的特徴を持ち、味や香りはさまざま。カカオの世界市場の10%ほどを占める。
カカオ豆は、品種はもちろん、産地によっても酸味や香りが異なります。
カカオニブに含まれる栄養素
カカオニブには、健康維持のため日常的に摂りたいものから、心身をリフレッシュさせてくれるものまで、さまざまな栄養素が含まれています。
ここでは代表的な成分を紹介します。
カカオポリフェノール
カカオニブに含まれるカカオポリフェノールは、生活習慣病の予防効果が期待されています。
また、抗酸化作用が強く、動脈硬化を引き起こす原因である活性酸素の抑制効果があります。他にも、血圧低下、HDLコレステロール(善玉)の増加など、さまざまな効果が見られます。
食物繊維
カカオニブに含まれる「リグニン」という不溶性食物繊維は、腸内で便をかさ増しし、腸の活動を活発化させて便通を促す働きがあります。
また、カカオに関する研究によると、ココアの摂取による便通、便臭の改善報告があり、カカオ由来のリグニンが寄与していると期待されています。
ミネラル
カカオニブには、私たちが摂るべきミネラルが多く含まれています。
・マグネシウム
・カルシウム
・銅
・鉄
・亜鉛
ミネラルによって働きは異なるものの、それぞれが体内の代謝や、骨や歯などの構成、体の疲労回復などに関わっています。
どのミネラルも体にとって必要な栄養素なので、カカオニブがミネラル補給の一つとして役立ちます。
オレイン酸(オメガ9)
オレイン酸は、オリーブオイルやべに花油などに多く含まれるオメガ9系脂肪酸で、HDL(善玉)コレステロール値を下げることなくLDL(悪玉)コレステロール値を減少させる働きがあるといわれています。
また、オレイン酸は酸化しにくく、長期保存や加熱調理にも向いているのも特徴です。
テオブロミン
カカオニブの苦味と香りのもととなるテオブロミンは、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの生成を促進させるため、気持ちを穏やかにし、リラックス効果があると考えられています。
ただし、テオブロミンはイヌやネコへの毒性が強いため、愛犬や愛猫にカカオニブやチョコレートなどカカオ由来の食品は与えないように注意してください。
カフェイン
カフェインには眠気や疲労感を取り除いてすっきりさせる、集中力を高める、運動のパフォーマンスを上げるなどの働きが期待できます。
そのため、朝の目覚めにコーヒーを飲んだり、仕事の合間のチョコレートで気分転換をはかったりする方も少なくないでしょう。
また、中枢神経を刺激する作用や利尿作用、血管拡張作用があるため、医薬品として使用されることもあります。
このように、カカオニブにはさまざまな成分と効果がありますが、食べ過ぎによる懸念もあります。次の注意点を必ずチェックしておいてくださいね。
食べ過ぎには注意が必要
カカオニブはアクセントやスパイスとして楽しむ分には問題ありませんが、長期間にわたる食べ過ぎは、カフェインやテオブロミンの過剰摂取や、金属アレルギー発症のリスクが考えられます。
・カフェインやテオブロミンの感受性が強い方や、気管支拡張薬を使用中の方は、摂取量が多いと何らかの生理作用を及ぼす可能性がある。
・カカオに含まれるカドミウムの多量摂取が腎機能障害を引き起こす恐れがある
・金属(ニッケル)アレルギーを発症する恐れがある
参考:厚生労働省
これらは、カカオ含有量の多いチョコレートの食べ過ぎによる注意点として報告されているものです。
カカオニブに関する報告ではないものの、原因はカカオ豆の多量摂取であるため、カカオニブでも同様のリスクがあるでしょう。
他の食材とのバランスや量を考えながらカカオニブを取り入れてください。
カカオニブの選び方
カカオニブを選ぶときは、いくつかのポイントがあります。
・味や香りにこだわるなら品種や産地で選ぶ
・ソーシャルグッドにこだわるならフェアトレードを選ぶ
先ほどお伝えしたとおり、カカオニブの原料であるカカオ豆は、品種や産地によって味や香りが変わります。
どの種類が美味しく感じるかは人によって異なるため、気に入ったものは、産地や品種をメモしながら楽しむといいでしょう。
また、カカオ豆の産地は貧困地域であることが多く、生産量を上げるための森林伐採や児童労働が問題視されています。
私たちができることは、フェアトレード食材を選ぶことで生産地に適正な対価を払い、貧困の解消に貢献することです。
フェアトレードのカカオニブはまだ多くはありませんが、オンラインなどで取り扱っているところもあるので、ぜひ利用してみてください。
参考:農林水産省
カカオニブはどうやって食べるの?
初めてカカオニブにトライする方は、次のように食べてみましょう。
・ナッツとして使う
・砕いてスパイスとして使う
・ジャムやシロップと一緒に使う
カカオニブはそのままでは甘みがないため、甘さを出したい場合はフルーツジャムやメープルシロップと一緒に使うと食べやすくなります。
また、カカオのコクと苦味は料理のアクセントになるので、オリーブオイルとビネガーで和えたたっぷりの野菜に、ぱらっと振りかけるのもおすすめです。
使い方がピンとこない方は、次のレシピも参考にしてみてください。
カカオニブを使った美味しいレシピ
カカオニブを使ったレシピには、オートミールやデーツ、豆乳、ナッツ類と組み合わせたものが多くあります。
ここでは、朝食向きレシピからスイーツレシピまで3品をピックアップしているので、気になるものを試してみてくださいね。
オーバーナイトオーツ
オーバーナイトオーツとは、オートミールをシリアルのように柔らかくした朝食レシピです。
前日の夜に容器に混ぜて冷蔵庫で冷やしておくと、翌朝美味しく食べられます。
☆チョコバナナ☆オーバーナイトオーツ
【材料】
・オートミール 30g
・バナナ(混ぜ込む用) 1/2本
・豆乳 100ml
・無糖ココアパウダー 大さじ1■ ☆あれば混ぜ込む用
・カカオニブ 適量
・ミックスナッツ 適量■ ☆トッピング
・シナモン 少々
・バナナ 1/2本
・ミックスベリー 適量■ その他お好きな物!
【作り方】
1.バナナはあらかじめ器の中でフォークなどで潰しておきます。
2.1にオートミールと豆乳、無糖ココアパウダーを入れてよく混ぜます。お好みでカカオニブやミックスナッツを入れてね。
3.ラップをして冷蔵庫で3、4時間寝かせます。
4.冷凍ベリー、バナナ、シナモン…他にも工夫してお好きにトッピングしたら出来上がり!!引⽤:クックパッド
クッキー
オートミールのザクザクした歯応えが楽しい、ヴィーガンクッキーです。
クッキー生地に練り込まれたカカオニブが、チョコチップのような味わいになります。
ヴィーガンカカオニブクッキー
【材料】
・オートミール 60g
・カカオニブ 20g
・小麦粉 20g
・豆乳 20ml
・アーモンドオイル(オリーブオイル代用可) 20ml
・メープルシロップ(ヴィーガンでなければ蜂蜜でも◎) 20g【作り方】
1.ボウルに全て入れる※小麦粉はふるう必要なし!
2.スプーンでよく混ぜる
3.クッキングシートを敷いた天板にスプーンで落としていく。8~10枚分程度あるはずです。一口サイズなら15枚分くらい。
4.180℃に熱したオーブンで20分焼けば出来上がり★引⽤:クックパッド
ブラウニー
カカオニブとナッツで作る、食べ応えのあるブラウニーです。
デーツをたっぷり使っているため、甘い仕上がりになっています。
ヘルシーブラウニーの作り方! オーブンで焼かなくてOKで、作り方簡単。ヴィーガン。
【材料】
・ドライデーツ 約130g
・純正カカオパウダー 1/2カップ
・ウォルナッツ 大さじ3
・アーモンド 大さじ3
・シーソルト 少々
・カカオニブ 大さじ1【作り方】
1.ドライデーツは、ぬるま湯に15分以上浸して、柔らかくしておく
2.ドライデーツの水を切り、ブレンダーでブレンドする。または、フォークを使って、潰す
3.カカオパウダー、 ウォルナッツとアーモンド、シーソルトを追加して、ブレンダーでさらにブレンドする
4.最後にカカオニブを追加して混ぜる(カカオニブはオプション)
5.すべての材料を、平らな容器やバットに薄し、手を使ってしっかり押し固めていく
6.冷蔵庫で、15分くらい冷やし固める
7.お好きな大きさに切って、出来上がり引⽤:レシピブログ
まとめ
カカオニブは、私たちが日常的に摂りたい栄養素を含み、リラックスやリフレッシュが期待できるものの、食べ過ぎにはリスクがあるのでアクセントとして適度に楽しむのがベストです。
記事を参考に、さまざまな食材と上手に組み合わせてカカオニブを楽しんでくださいね。
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