十六穀米の効果とは?気になるカロリーや含まれる穀物の特徴も解説

更新日:2024/04/27 公開日:2022/12/30

健康やダイエットなどに興味がある方を中心に、十六穀米への注目が高まっています。十六穀米は、体内に脂肪が蓄積されにくく、栄養価が高い穀物です。おいしくいただけるだけでなく、健康な体づくりに役立ちます。

この記事では、十六穀米の特徴や摂取カロリー、期待される美容・健康効果、おすすめレシピなどを解説します。ぜひ参考にしてください。

十六穀米とは?

木製のマスに入った米や雑穀
白米のほかに数種類の穀物を混ぜたものを雑穀と言います。十六穀米は、雑穀米の一種で、16種類の穀物をブレンドしたものです。雑穀には、収穫されたままの栄養素が残っており、食感がしっかりしているため、噛む回数が増えます。しっかり噛むことで満足感が得られやすいため、ダイエット食品としても人気です。

十六穀米の特徴

十六穀米としてブレンドされる穀物は、厳密に種類が決まってているわけではありません。白米を含む16種類の穀物が含まれていれば、種類は問わず十六穀米と呼ばれます。メーカーによって、ブレンドされている穀物は異なります。

十六穀米は、白米と比べてミネラルやビタミンB類、食物繊維が多く含まれており、栄養価が高い食品です。

十六穀米のカロリー目安

十六穀米のカロリーは、100gあたり175kcalが目安です。炭水化物は35g程度、たんぱく質は4.7g程度が目安となっています。

・十六穀物米(100g)は、175 kcalで、炭水化物は35.57g、たんぱく質量は4.7g
・白米(100g)は、157 kcalで、炭水化物は36.1g、たんぱく質量は3.5g
・玄米(100g)は、152 kcalで、炭水化物は35.66g、たんぱく質量は2.8g

上記のように、100gあたりの十六穀物米のカロリーは、白米や玄米よりもやや高くなっています。また、たんぱく質量も、他の2つに比べてやや高めです。ただし、十六穀米のカロリーや栄養素の量は、ブレンドした穀物の種類や商品によって異なるため、あくまでも目安の数字です。

十六穀米の美容・健康効果

肌のハリを確かめる女性
十六穀米は、美容や健康に嬉しい作用があるとされています。3つの主な作用についてそれぞれ詳しく解説します。

血糖値の上昇を抑制しやすい

白米や、パン・麺類といった小麦粉由来の食品など、精製された炭水化物が多く含まれている食べ物を摂ると、糖分の吸収が早くなり、血糖値を急激に上げてしまいます。上がった血糖値を下げるのは、インスリンというホルモンの役割です。血糖値が急上昇すると、それを元に戻すために、インスリンの分泌が過剰になります。インスリンには糖分を脂肪に変える作用があり、分泌量が多い状態が続くと、肥満や病気の原因になる可能性があります。

雑穀を多く含む十六穀米は、白米と比較して食物繊維が多く、糖分の吸収が緩やかです。そのため、血糖値の急上昇を防ぎやすいと言えます。

参考:e-ヘルスネット

腸内環境を整えられる

前述の通り、十六穀米には便秘の改善が期待できる食物繊維が豊富に含まれており、食べることで腸内環境を整えられます。食物繊維は、小腸で消化されることなく、大腸まで達して善玉菌を増やしてくれます。腸内環境が改善されることで、デトックス効果が期待できるため、ダイエット効果、お肌の調子を整える効果なども期待できるでしょう。

参考:e-ヘルスネット

身体に必要な栄養素が摂取できる

十六穀米には、ビタミンやミネラルなど、身体に必要な栄養素が豊富に含まれています。ビタミンやミネラルは、不足すると体調不良や疾患を引き起こしやすくなります。しかし、体内ではほとんど合成できないため、食事から摂ることが必要です。日々の食事に十六穀米を取り入れることで、身体に必要な栄養素を自然に摂取できます。

参考:e-ヘルスネット

十六穀米に含まれる主な穀物

夏のとうもろこし畑
前述したように、十六穀米は、メーカーによってブレンドされる穀物やその成分・栄養素が異なる場合があります。ここでは、一般的な十六穀米に含まれる穀物を紹介します。

大麦

大麦は、食物繊維が白米の約17倍と豊富であり、水溶性・不溶性食物繊維の両方を、バランス良く含んでいます。大麦の味や香りが苦手な場合は、押麦や米粒麦がおすすめです。加熱時間が短く済み、食感や味のクセも少ないでしょう。押麦とは、大麦を蒸してローラーで押しつぶしたもの、米粒麦とは大麦の表面を削って、米のような形にしたものです。

発芽玄米

発芽玄米は、玄米をわずかに発芽させて栄養素を凝縮し、ギャバを大幅に増加させたものです。ギャバとは、ガンマアミノ酪酸の通称で、中性脂肪の増加抑制や血圧の安定に効果があるとされています。発芽玄米は玄米よりもやわらかくて食べやすく、弾力とボリューム感があるのが特徴です。

参考:農林水産省技術会議

赤米

赤米は、古代米の一種で、縄文時代に日本に伝わったと考えられています。ポリフェノールやタンパク質、カルシウムやマグネシウムが含まれています。また、お茶やワインに含まれることで知られるカテキンやタンニンは、赤米を食べることでも摂取可能です。食物繊維も白米の8倍含まれています。

参考:農林水産省

黒米

黒米には、抗酸化作用のあるアントシアニンが含まれています。体内では、酸素を利用することによって活性酸素が生み出されます。活性酸素は、体を酸化させ、老化や動脈硬化の原因となります。アントシアニンは、体の酸化を抑える働きがあり、ブルーベリーに豊富なことでも知られる、青紫色のポリフェノール系の色素です。世界三大美女の楊貴妃が、美容のために黒米を食べていたとも言われています。

参考:農林水産省

小豆

小豆は、脂質が少なく栄養分が豊富です。皮にはサポニンが含まれ、コレステロールや中性脂肪の増加、血糖値の上昇などを抑える働きがあります。また、食物繊維が豊富で、ビタミンB1やビタミンB6、タンパク質も含んでいます。便秘や貧血の改善に効果があるとされ、美容やダイエットにも有効です。

参考:農林水産省

黒豆

黒豆は、うま味が強く、ほっくりとした食感が特徴で、大豆イソフラボンやアントシアニン、プロアントシアニジンが含まれます。大豆イソフラボンは、美肌ホルモンとも言われ、エストロゲンに似た働きをすることで知られています。アントシアニンやプロアントシアニジンは、抗酸化物質として注目されている栄養素です。

参考:農林水産省

もちきび

もちきびは、鮮やかな黄色と、もちっとした食感が特徴で、味にはあまりクセがありません。卵のようなコクがあり、エッグミレットと呼ばれることもあります。タンパク質や食物繊維が豊富で、必須アミノ酸の一種であるメチオニンも含んでいます。必須アミノ酸とは、体内で合成できないアミノ酸のことで、食べ物から摂取しなくてはなりません。

参考:e-ヘルスネット

たかきび

たかきびは、イネ科の穀物で、食感はふっくらとして弾力があり、コクがありながらクセが少ないのが特徴です。見た目がとうもろこしに似ているため、別名でもろこしとも言われています。ひき肉に似ていることから、お肉の代わりに使われることもあります。味はコクがありながら、強いクセはありません。

もちあわ

もちあわは、独特のぷちぷち、もちもちとした食感が特徴です。日本では縄文時代から米が普及するまで、主食として育てられてきた穀物です。クセがなくやさしい味で消化に良いため、離乳食や病中病後の栄養食にも適しています。

アマランサス

アマランサスは、タンパク質とミネラル類の栄養価が高く、近年注目を集めるスーパーフードの1つです。実が小さくぷちぷちとした食感が特徴です。皮がやわらかいため、丸ごと全粒で食べられます。日本では、東北地方を中心に栽培されており、観賞用としても人気です。精米せずに利用できるため、サラダやドレッシングなどに入れるのもおすすめです。

参考:農林水産省

キヌア

キヌアもスーパーフードの一つで、世界中で注目されている穀物です。タンパク質が豊富で、必須アミノ酸がバランス良く含まれています。コシがあるぷちぷちとした食感で、コクと甘み、少しの苦味が特徴です。アンデス高原が原産の植物で、過酷な環境でも育つことから、穀物の母と呼ばれることもあります。

ハトムギ

ハトムギの主な原産国は南アジアです。イネ科の植物で、種の殻を取って乾燥させたものはヨクイニンと言われています。淡白ですが、ふっくらとしていて噛みごたえがあります。ハトムギは化粧水にも使われることが多い穀物で、肌にも良いとされています。

ひえ

ひえは、イネ科の作物で、あわと同じく古くから食べられてきた穀物です。味や香りにクセがなく、炊きあがりはほくほくとした食感です。日本最古の穀物の一つで、以前はみそや醤油、焼酎などの原料としても利用されていました。

とうもろこし

とうもろこしは、リノール酸やオレイン酸などの不飽和脂肪酸を含みます。不飽和脂肪酸には、コレステロールを下げ、動脈硬化を予防する効果があるとされています。また、ビタミンB1やビタミンB2、食物繊維が豊富で、糖質も多く含みます。ご飯に入れれば自然な甘さが楽しめるでしょう。世界三大穀物の一つで、中南米では主食として食べられています。

黒ごま・白ごま

黒ごまと白ごまは、栄養分の含有率に違いはあるものの、含まれる栄養分はほとんど変わりません。脂質やタンパク質、炭水化物、必須脂肪酸やビタミンEなども含まれています。セサミンが含まれているため、抗酸化作用があり、動脈硬化や脂質異常症などの予防効果が期待できます。黒ごまは独特の風味が強く、白ごまは控えめであっさりとした味です。

参考:農林水産省

雑穀米を使ったおすすめレシピ

まな板に乗ったトマトやブロッコリー、セロリなどの野菜
【ヘルシーエイジングミレットとマンゴーのスパイシーごはん】
ブレンド雑穀を使用したレシピですが、十六穀米を使ってもおいしく作ることができます。穀物とドライフルーツを組み合わせた、おしゃれで栄養満点の一皿です。ドライフルーツは、雑穀には含まれないビタミンCを補ってくれます。また、雑穀は少し苦かったり、香りが気になったりする方もいるかもしれませんが、ドライフルーツと合わせれば、苦味や臭いを和らげることができます。スパイスを加えることで香りが良くなり、食欲が増進されます。

【材料(つくりやすい分量)】
ブレンド雑穀(ヘルシーエイジングミレット・はと麦ホワイトブレンド) 30g
・白米 2合
・マンゴー 40g
・黒いちじく 3個
・ローストアーモンド 30g
・パクチー・レモン 適宜
・オリーブオイル 大さじ1.5
・ナンプラー 大さじ1
・クミンパウダー 小さじ1.5
・カイエンヌパウダー 小さじ1.5
・ターメリック 小さじ1
・塩 小さじ1/2
・胡椒 少々
・仕上げ用 カイエンヌペッパー 適宜

出典:Vegewel

十六穀物米の効果を毎日の食事に取り入れよう

米や雑穀をプラスチック製のスコップですくう様子
十六穀米は、栄養豊富で美容や健康に良い穀物です。十六穀米を毎日の食事に取り入れることで、身体に必要な栄養素が摂取できます。一般的な十六穀米に含まれる、大麦、発芽玄米、赤米、黒米、小豆、黒豆、もちきび、たかきび、もちあわ、アマランサス、キヌア、ハト麦、ひえ、とうもろこし、黒ごまや白ごまは、どれも栄養価が高い穀物です。健康的な生活のために、普段の主食に十六穀米を取り入れてみませんか。

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