酵素玄米は人気がない?デメリットや続けるコツについて解説

酵素玄米とは、玄米に小豆と塩を入れて炊いて、3日程度熟成させたものです。健康や美容に良い影響があるとされており、注目を集めています。しかし、酵素玄米に興味のある方のなかには、酵素玄米のデメリットが気になっている方もいるでしょう。

この記事では、酵素玄米のデメリットを詳しく解説します。併せて、酵素玄米を続けるコツも紹介するので、酵素玄米を試してみるか迷っている方はぜひ参考にしてください。

酵素玄米の前に、その原料である玄米について詳しく知りたい!という方はこちらの記事もご覧になってみてください。

酵素玄米のデメリットとは

白い茶碗に入った寝かせ玄米が食卓に並ぶ様子
画像引用:Vegewel

酵素玄米には、白米と比べて作るのに手間がかかる、味に癖がある、食中毒のリスクがあるなどのデメリットが挙げられます。白米のように簡単に炊けてすぐに食べられず、さらに味や食感も変わるため、違和感を感じる方も多いようです。

酵素玄米はまずい?

酵素玄米は、熟成させることでもちもち感が増し、玄米独特のボソボソ感や匂いが薄くなるため、玄米よりも食べやすくなると言われています。

しかし、炊きたての白米とは異なり、3日程度保温し続けるため、味に癖がある、美味しくないと感じる方もいるようです。また、水分量など、作るのにコツがいるため、美味しく炊くことが難しいケースもあります。

酵素玄米は太る?

酵素玄米を食べて太ってしまったという方もいます。

これは、酵素玄米自体の問題ではなく、食べ方や食べる量などが関係しています。玄米と白米を比較すると、カロリーに大きな差はありません。

ただし、酵素玄米には小豆も含まれているため、食べ過ぎるとカロリーや糖質の摂りすぎになり、太ってしまう可能性もあります。

酵素玄米は面倒くさい?

酵素玄米は、作るのに手間がかかります。玄米と小豆を研いだあとに、数時間浸水させなければいけないため、すぐに炊くことができません。

また、炊きあがった後は、3日程度保温し続けることになりますが、1日に1回程度は天地を返すようにしっかりと混ぜなければいけません。

酵素玄米は炊飯器が2台必要?

前述したように、酵素玄米を作る際には、炊飯器で3日程度保温し続ける必要があります。

酵素玄米を作っている間は、1台の炊飯器を占領してしまうため、白米を炊きたい場合にはもう1台炊飯器を用意するか、炊飯器を使わずに白米を炊かなければなりません。自分自身は酵素玄米を、家族は白米を食べるという場合、コストや手間がかかります。

酵素玄米は高い?

酵素玄米は、白米と比べるとコストがかかります。まず、酵素玄米に使用する玄米は、白米よりも比較的価格が高いです。

また、酵素玄米を作る際には小豆も必要となるため、さらに費用がかかります。また、3日間は保温し続けるため、電気代もかかります。

酵素玄米の食中毒とは?

酵素玄米を試してみたいと思う方のなかには、食中毒が気になっている方もいるでしょう。酵素玄米は、炊飯器のなかで保温し、熟成させるという作り方です。長時間保温するため、管理方法が悪いと食中毒のリスクが高くなります。

混ぜる際に清潔なしゃもじを使う、清潔な手で調理をするなど、衛生管理に気を付けましょう。

酵素玄米は消化に悪い?

酵素玄米は、玄米よりは消化が良いと言われています。玄米は、消化があまり良くなく、しっかりと噛まずに飲み込んでしまうと、消化不良を起こしやすいとされています。酵素玄米は、熟成させることで玄米よりは消化が良くなりますが、良く噛んでゆっくりと食べることや、水分をしっかり取ることが大切です。

ここでは酵素玄米のデメリットについて詳しく説明してきました。判断材料の一つとして酵素玄米のメリットについて再度確認してみませんか?
こちらの記事ではメリットの他にも酵素玄米の作り方やアレンジ方法についても解説しています。ぜひご覧になってください。

酵素玄米の毒とは

小皿に盛られた玄米
酵素玄米には毒があるという話を聞いたことがある方もいるでしょう。これは、玄米に含まれている「フィチン酸」「アブシジン酸」という物質を指しています。これらの物質が「体に悪い」と噂されており、そのことから「玄米には毒がある=酵素玄米にも毒がある」と言われるようになったようです。

実際に、フィチン酸やアブシジン酸には毒性があるのでしょうか。

フィチン酸について

フィチンとは、一部の植物にもともと含まれている物質です。カルシウムと結合することによって、カルシウムやマグネシウムなどの吸収を阻害するとされています。

玄米にもフィチンが含まれていますが、食品によってカルシウムなどの吸収に与える影響には、ばらつきがあるようです。さまざまな食品をバランス良く摂取すれば、栄養上は問題ないと考えられています。

アブシジン酸について

アブシジン酸とは、雑穀や種子類などに含まれている植物ホルモンの一種です。水がない環境など、発芽しても育たない環境で、種が発芽しないようにする作用を持っています。アブシジン酸は、体内のミトコンドリアを傷つけるという説があり、毒性があるのではと言われてきました。

しかし、アブシジン酸の研究結果では、問題となるような毒性所見は認められていません。また、アブシジン酸は、雑穀などだけでなく多くの植物に広く分布しており、すでに広く摂取されていることから、人の健康を損なう恐れはないとされています。

酵素玄米と玄米の違い

炊き立ての玄米
酵素玄米と玄米の違いとして、まず、食べやすさが挙げられます。酵素玄米は、炊き上げてから保温し熟成させるため、玄米特有のボソボソ感がなくなり、もち米のようなもちもち感があることが特徴です。

また、栄養価にも違いがあります。

玄米は、白米よりも栄養価が高く、タンパク質やビタミンB群、カルシウム・マグネシウムなどのミネラル、食物繊維などを含む栄養価が優れた食品です。

酵素玄米は、3日程度熟成させることで、ビタミンやアミノ酸、食物繊維などが増して、さらに栄養価が高くなるといわれています。

さらに、小豆も一緒に炊き上げるため、小豆に含まれているポリフェノールや亜鉛、カリウムなども効率的に摂取することが可能です。

酵素玄米は健康効果がないとされる理由

疑問を持つ女性
酵素玄米には、健康効果がないと言われることがあります。これは、酵素玄米に即効性がないことと関係しています。

酵素玄米は、食べてすぐに効果が出る、即効性のある食品ではありません。継続して酵素玄米を取り入れなければ効果を感じにくいため、効果がないと言われるケースもあるようです。

また、ダイエット目的で取り入れる場合、適量を食べることも重要です。体に良いからと食べ過ぎると、カロリー・栄養過多となり、逆効果になる可能性もあります。

酵素玄米を無毒化する炊き方は?

炊き立ての酵素玄米
玄米は、白米と比較すると、ヒ素の含有量が多めです。しかし、ヒ素は様々な食品に含まれており、バランスの良い食事を摂っていれば問題ないとされています。

また、玄米には、種子の酸化を防ぐための酵素阻害剤という物質も含まれています。これを無毒化するためには、炊き方を工夫するのがおすすめです。

1.玄米を良く洗い、17時間浸水させる
2.浸水させていた水を捨てて、新しい水ですすぐ
3.2を3回繰り返す

これにより、玄米が発芽して酵素阻害剤が消えます。その後、通常の酵素玄米を作る時と同様に、小豆や塩を入れて数時間程度浸水させて炊き上げ、1日に1回混ぜながら3日程度熟成させます。

※参考:鶴見医師に聞く「理想的な玄米の炊き方の問合せ」について|鶴見クリニック
※参考:食品中のヒ素に関するQ&A|農林水産省

酵素玄米を続けることは難しい

玄米と浸水させているイメージ画像
酵素玄米は、作るのに手間がかかります。そのため、継続が難しいという方も多いようです。

酵素玄米を作るには、浸水なども含めると3〜4日程度かかるほか、熟成させている間は炊飯器を占領してしまいます。そのため、面倒になってしまうというケースも少なくありません。

また、酵素玄米は玄米と小豆を用いるため、白米よりもコストがかかり、経済的な面から続けるのが難しいと考える方もいるでしょう。

酵素玄米を続けるコツ

酵素玄米の定食
酵素玄米は、通常5日程度で食べ切ったほうが良いとされていますが、冷凍保存も可能です。

1回分をラップに包んで小分けにし、冷凍用の保存袋に入れることで、1か月程度保存できます。多めに作って冷凍保存しておけば、酵素玄米を作る回数を減らすことができるため、無理なく継続しやすいでしょう。

また、無理に毎日取り入れずに、白米と酵素玄米と1日おきに食べるなど、工夫することで、酵素玄米を続けやすくなります。

酵素玄米をうまく取り入れるためには冷凍保存がおすすめです。
健康的な食材でも管理方法を間違ってしまうとその効果は薄れてしまいます。

冷凍保存の方法や冷凍期間について詳しく説明しているこの記事を読んで、生活の中に玄米を取り入れていく方法について考えてみましょう!

酵素玄米を上手に取り入れる

酵素玄米には多くの栄養素が含まれています。玄米よりももちもち感があるため食べやすく、玄米が苦手という方にも良いでしょう。

しかし、保温状態で3日程度熟成させる必要がある、白米よりもコストがかかる、管理方法によっては食中毒のリスクがあるなどのデメリットもあります。

酵素玄米のデメリットをしっかりと理解したうえで、まずは一度試してみるとよいでしょう。多めに作って冷凍保存する、毎日ではなく1日おきに食べるなど工夫しながら、酵素玄米を普段の生活に上手に取り入れましょう。

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