よもぎの効果とは?含まれる栄養素と期待される効果を紹介します
よもぎは、女性にとって嬉しい効果をもたらす食材です。
ふんわりした緑色で優しい香りのよもぎは、古くからさまざまな形で取り入れられてきました。ただ、よもぎを使った商品はよく見かけるし、体に良さそうなイメージはあるものの、具体的な健康効果を知らない人は意外と多いかもしれません。
この記事では、よもぎの持つ効能や、効果をもたらす栄養成分、よもぎを取り入れる際に気をつけたい注意点を解説しています。
これからの生活によもぎを取り入れたい人は、最後まで読んでみてください。
目次/Contents
よもぎの特徴とは
よもぎとは、キク科ヨモギ属に分類される植物で、ハーブや薬草の一種として数えられます。
日本では万葉集にも登場するほど歴史があり、古くは邪気を払う薬草として使われていました。現在も、乾燥したよもぎは「艾葉(がいよう)」と呼ばれる漢方薬として用いられています。柔らかい生の葉が出まわる3〜5月頃が旬の時期ですが、乾燥したよもぎは一年を通して見かけます。また、地域によっては、5月の端午の節句に菖蒲(しょうぶ)とともに軒下に吊るしたり、風呂の湯に入れたりする風習もあります。
山野に自生し、日本独特の植物と思われるかもしれませんが、その種類は幅広く、日本だけでなく世界中で自生しています。
古くから親しまれるよもぎの持つ効果・効能
よもぎは古来から、日本だけでなくアジア、欧米地域でも、怪我や病気の治癒に使われてきました。よもぎが時代や地域を超えて親しまれてきたのは、以下のような効能があるとされるからです。
・体を温める
・止血する
・リラックスする
・毒素を排出(デトックス)する
よもぎの働きについて、それぞれ具体的にみていきましょう。
体を温める作用がある
最もよく知られているよもぎの効能は、体を温めることです。
よもぎには血行を促進させる作用があるため、全身が温まりやすくなります。手足の指先まで血が巡りやすくなるため、冷え症改善効果も期待できます。
また、体を温めると体温が下がりにくくなり、免疫力の低下を防ぐのにも有効です。
止血作用がある
止血効果には、よもぎに含まれるビタミンKやタンニンの働きが影響していると考えられています。ビタミンKには血液凝固の促進作用があり、タンニンには収れん作用(体の組織・血管を縮める作用)があるため、止血を助けてくれます。
古くから、怪我をしたときには、よもぎの生の葉を傷口に塗る習慣がありました。現在でも、歯周病治療用の歯磨き剤成分などによもぎが使われています。
リラックス・安眠につながる
よもぎには、リラックスや安眠につながる、シネオールやαツヨンと呼ばれる香り成分が含まれています。
私たちの体は、緊張状態では交感神経が優位に、リラックスした状態では副交感神経が優位に働きます。ストレスや緊張が続いたり、そわそわしてなかなか寝付けなかったりするときは、こうした香りが、リラックスや安眠に効果的です。
デトックス効果がある
よもぎには、体内で不要になった老廃物や毒素を外に出す、デトックス効果が期待できます。
私たちは通常、体内で不要になったものを、尿や便、汗と一緒に体外に出しています。しかし、便通が不定期な人や体を動かすことが少ない人は、代謝が悪く、デトックスが十分にできていない可能性があります。
食事や運動を通じて日常的にデトックスを行うことは、体のむくみをとる、疲労を回復する、生活習慣病を予防する上でも大切です。
よもぎの効能につながる栄養成分
よもぎの効能には、次のような成分が関わっています。
・天然色素(クロロフィル)
・食物繊維
・ビタミン類(ビタミンE・K・B1・B2)
・βカロテン(体内でビタミンAに変換)
・ミネラル(カリウム・カルシウム・リン・鉄)
これらの栄養成分の具体的な働きについて、見ていきましょう。
クロロフィル(葉緑素)
クロロフィル(葉緑素)は植物に含まれる緑色色素部分で、光合成を行う重要な成分です。青菜など緑色の野菜や海藻類に豊富に含まれます。
クロロフィルは、血液色素であるヘモグロビンと構造が似ており、血液中で鉄と結合すると赤血球などに変化するのが特徴です。また、血管内のコレステロールを吸着するため、血流を良くする効果も期待されます。
食物繊維
食物繊維は、現代の私たちが意識して取り入れたい成分のひとつです。
食物繊維は、大腸で便をかさ増しさせて腸の動きを活発にし、便通を促します。また、腸内で善玉菌のエサとなり善玉菌を活性化させるため、腸内環境改善に有効です。腸内環境改善は、スムーズな便通、老廃物や有毒成分のデトックスにつながります。
他にも、食物繊維には血糖値の上昇を抑制する働き、血液中のコレステロールを低下させる働きなどがあります。
ビタミン
ビタミンは、体内のさまざまな代謝に必要な酵素として働きます。
よもぎに含まれるビタミン成分は、B1・B2・C・E・K、体内でビタミンAに変換されるβカロテンです。ビタミンB群はエネルギー代謝を助ける補酵素となり、ビタミンKは血液の凝固に作用します。
ビタミンA・C・Eは抗酸化ビタミンと呼ばれ、活性酸素を抑える働きがあります。活性酸素が増えすぎると、動脈硬化を引き起こす他、老化や免疫機能低下につながります。このため、活性酸素を抑制する抗酸化ビタミンの働きに期待が持たれています。
ミネラル
ミネラルは骨や歯、筋肉や血液などの成分になる他、体のさまざまな生理作用に関わります。
よもぎに含まれるカルシウムとリンは、骨や歯を形成する成分です。
カリウムは、体内の塩分濃度を調節して余計な塩分を体外に排出する働きがあり、むくみの解消につながります。
鉄は、赤血球の材料になるため、貧血を予防します。また、脳など全身に酸素を届けるため、思考力アップにもつながるミネラルです。
薬だけじゃない!よもぎの活用法
よもぎは薬として使われる他にも、さまざまな活用法があります。
ここでは、よもぎを使った代表的な活用方法を紹介します。自分のライフスタイルに合ったものや、取り入れやすい方法を試してみてください。
よもぎ茶
よもぎ茶とは、乾燥したよもぎの葉を熱湯で抽出させたものです。
体を温めたい人や、香りでリラックスをしたい人に向いています。
【よもぎ茶の作り方とポイント】
・乾燥よもぎ3gに対して熱湯100mlを目安に抽出する
・生の葉を使う場合は、よく洗って数日天日干しにし、しっかり乾燥させる
よもぎ茶は、ティーバッグタイプも市販されているので、初めてよもぎを取り入れる人におすすめです。
よもぎを使った料理・お菓子
よもぎを使った食べ物には、和菓子や天ぷら、おひたし、よもぎ麩などがあります。中でも、よもぎが「モチグサ」とも呼ばれる由来となった草餅や草だんごは、食べたことがある人も多いでしょう。
また、和のイメージで知られているよもぎですが、パン生地によもぎを練り込んだ「よもぎパン」も、ふんわりとした葉の香りが感じられるので、ぜひ試してみてください。
よもぎ風呂
よもぎは食べ物や飲み物だけでなく、お風呂の湯として楽しむこともできます。
よもぎの葉を入れたよもぎ風呂は、体を温めながら、湯気と一緒によもぎの香りも感じられます。日常生活で無理なくよもぎを取り入れたい人や、バスタイムでリラックスするのが好きな人におすすめの活用法です。
【よもぎ風呂の手順】
・乾燥したよもぎの葉20g程度をティーバッグに入れ、お風呂の湯の中で揉む
・料理でよもぎを茹でた場合は、茹で汁を入浴剤として使ってもOK
知っておきたいよもぎの副作用と注意点
漢方や民間薬として使われるよもぎですが、いくつか注意すべき点もあります。
よもぎを生活に取り入れたい人は、必ずチェックしてください。
食べ過ぎやキク科アレルギーの人は注意
よもぎを摂りすぎると、消化不良による腹痛や下痢などが起こる恐れがあります。
栄養価が高いよもぎですが、よもぎばかりに偏らないよう食事バランスを意識することが大切です。
また、キク科アレルギーがある人は注意が必要です。特に、同じキク科のブタクサでアレルギー症状が出る人は、よもぎでも同じ症状が出る可能性があるので、事前に医師に相談するといいでしょう。
自生のよもぎと毒性植物の誤認に注意
よもぎは、毒性植物のトリカブトやニリンソウの葉の形とよく似ているため、間違えて食べたことによる食中毒や死亡例が報告されています。
自然の中で生えている植物にあまり慣れていない人には、こうした毒性植物と自生しているよもぎとの判別が難しいです。
自分で摘み取る場合は、専門家や詳しい人に確認してもらうようにしましょう。
参考:
厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:トリカブト」
食衛生誌「重症トリカブト中毒事例とその食品衛生学的背景」
まとめ
よもぎは、血行を促進させて体を温める効果、香りでリラックスする効果、体内の老廃物をデトックスする効果などがあり、料理やお茶、入浴などで活用されています。
記事を参考に、自分のスタイルに合った形でよもぎを楽しんでください。
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