ヴィーガンのメリットを解説!美容と健康に良いのは本当?注意点は?
近年、ヴィーガンの食生活が注目されています。「ヴィーガン製品をよく見かけるようになった」「美容や健康に良いか気になる」という方も多いでしょう。
実際のところ、ヴィーガンの食生活は美容や健康にどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。また、ヴィーガン製品を取り入れる上でどういった点に注意をする必要があるのでしょうか。
今回は、ヴィーガン製品についてのメリットや、美容と健康への影響を詳しく解説していきます。注意点もあるので、ヴィーガンの食生活が気になっているという人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次/Contents
ヴィーガンにはどんなメリットがあるの?
ヴィーガンの食生活は、美容や健康へのメリットがあります。
実際に、「ヴィーガンになってから体調が良くなった」という話を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。また、実践されている方のなかには「肌がきれいになった」と感じる方も少なくありません。
ヴィーガンは動物由来の食材を摂取しないため、食事は野菜や豆類が中心でカロリーが低くなる傾向にあります。
また、肉類には高血圧の原因となる飽和脂肪酸や塩分(ナトリウム)が多く含まれているため、植物性食品を中心に摂取することで、血圧を上げにくい体をつくることができると言われています。
そのため、肥満の解消などにも繋がり、低血圧や高血圧など、血圧に不安を抱えている人にはおすすめの食生活です。
また、便秘症で困っているという人にとっても、腸内環境を整えることができるヴィーガンの食生活は、悩みを解決する一つの手段になります。
野菜を中心にした食生活は美容や健康に多くのメリットがあるため、近年ではヴィーガンの人も増加傾向にあります。
ヴィーガンの美容へのメリット
ヴィーガンにはどのような美容へのメリットがあるか、詳しく解説していきます。
肌がきれいになる
肉類、バター、生クリーム、マーガリンなどには動物性脂肪が含まれています。動物性脂肪は皮脂の分泌量を増やす働きがあり、結果として毛穴を詰まらせてしまうことがあります。
動物性食品の摂取を控えることで、皮脂の分泌量が減り、肌の状態が良くなる可能性があります。
ダイエットに最適
ヴィーガンになったらダイエットに成功した、という人も少なくありません。動物由来の食品に含まれる動物性脂肪は、ダイエット中は摂取量を抑えたい栄養素の1つです。
また、肉や魚を使った料理は高カロリーになりがちです。実際に、ダイエット中だけは動物由来の食材の摂取を控えているという人も多くいます。
ヴィーガンの食事は野菜が中心のため、基本的には低カロリー低脂質で、ダイエットに最適な食事といえます。
便通が良くなる
ヴィーガンになったら便通が良くなった、という人もいます。
オートミールやナッツ、果物など、ヴィーガンの食卓に欠かせない多くの植物性食品には、腸内の善玉菌を増やす効果が期待できます。
そのため、便秘を解消できる可能性があるので、便秘症に悩んでいる人は一度ためしてみるといいかもしれません。
ヴィーガンの健康へのメリット
ヴィーガンには、美容だけでなく健康へのメリットもあります。健康へのメリットについても詳しくみていきましょう。
血圧が安定する
健康へのメリットとして考えられるのは、血圧が安定することです。
野菜中心の食生活は血圧を安定させる作用があるため、高血圧や低血圧など、血圧で困っているのであれば試してみる価値はあるでしょう。
血圧が安定すると、心疾患になる確率も低くすることができます。
疲れにくくなる
ヴィーガンになると疲れにくくなるという人もいます。
動物性食品は消化が遅く、完全に消化するためにはかなりのエネルギーを必要とします。
一方でヴィーガンの食事は消化の良い野菜を中心としているため、動物性食品を摂取したときのようなエネルギー消費は必要ありません。
そのため、動物性食品を消化するために使っていたエネルギーを、体の疲労を取るために回すことができるようになり、疲れにくくなると考えられています。
実際に、トップアスリートの中にもヴィーガンの食生活を実践している人もいます。
生活習慣病の予防になる
低カロリー・低脂質の食事が生活習慣病の予防に効果的という点はもちろんあげられますが、食への意識が変わるということもポイントです。
ヴィーガンのなかには、植物性の食材だけでどれくらい美味しく食事を作れるかなどを考えるうちに、自然と食材に関する関心が高まっていく人も多くいます。
また食品の原料を確認する機会も増えるため、食品添加物などにも気を配るようになります。
そのため、食品添加物などの体に悪い食材は避ける傾向にあり、結果として生活習慣病の予防につながります。
引用:医療法人中沢会上毛病院
ヴィーガンのデメリットとは?
では、ヴィーガンにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。しっかりと対策するためにも知っておきましょう。
栄養が偏る可能性がある
ヴィーガンは動物の肉だけでなく、魚由来の食材や牛乳、卵、はちみつなども避けています。そのため、ビタミンB群や鉄、ビタミンD、カルシウムなどの摂取が控えめになり、栄養が偏ることがあります。
どのような食生活でも共通して言えることですが、必要な栄養素がまんべんなく摂れるよう、日々の食事を工夫することが重要です。
主に動物由来の食材から摂取していた栄養素は、植物由来の食材で補う必要があります。そのため、どの食材に何の栄養が含まれているのかを把握して、栄養が偏らないようにしましょう。
外食が難しい
自身で食材を選ぶ際は問題ないですが、外食をする際は、それぞれの商品にどのような食材が使用されているかを確認し、動物性食品が使用されていない商品を選択する必要があります。
しかし、ヴィーガン対応の料理を提供しているレストランは、まだそこまで多くはありません。
自分自身で外食をする場合は少し煩わしい程度ですみますが、友人と出かけたときなど、友人に気を遣わせてしまうことを悩む方も少なくありません。
Vegewelなどのレストランガイドでお店を事前に調べておくと、ヴィーガンの人もそうでない人も、一緒に食事を楽しめます。
体質に合わないこともある
ヴィーガンの食生活は、美容や健康に大きなメリットがあります。しかし、前述したようなメリットがどの程度得られるかは個人差があり、中にはヴィーガンの食生活が体質に合わない場合もあります。
肉や魚を摂取しないことでいつのまにか栄養が偏り、髪の毛が抜けてしまったり、体がだるくて力が入らなくなってしまったりと、さまざまな症状が引き起こされる可能性もあります。
異変を感じたら無理をせず、一度もとの食生活へ戻しましょう。
ヴィーガンの注意点
ヴィーガンの食生活を実践する際は、いくつかの注意点があります。とくに「これからヴィーガン生活をしてみたい」という人は、注意点を良く把握して、安全にヴィーガン生活を始めましょう。
貧血になりやすい
野菜を中心としたヴィーガンの食生活では貧血になりやすいため、注意が必要です。
貧血を防ぐためには、鉄分とビタミンB12が必要になります。鉄分は赤血球に含まれるヘモグロビンを作るために重要な栄養素で、ビタミンB12は赤血球の生産を助ける役割を持っている栄養素です。どちらが欠けても貧血を引き起こします。
これらの栄養素は野菜にはそれほど多く含まれず、魚介類やレバーに多く含まれています。そのため、ヴィーガンにとって、摂取することが難しい栄養素です。
とはいえ、どちらも緑黄色野菜や海藻類に含まれているため、積極的に緑黄色野菜や海藻類を食べるようにしてください。
免疫力の低下
ヴィーガンの食生活では亜鉛も不足しがちになります。
亜鉛が不足すると、ウィルスや細菌の侵入を防いでくれる皮膚や粘膜の健康が脅かされます。また、亜鉛は免疫細胞の活性化にも関わっている大切な栄養素であるため、不足してしまうと免疫力の低下につながります。
切り干し大根やえだまめなど、亜鉛を含む食品をバランス良く食べるようにしましょう。
骨がもろくなりやすい
ヴィーガンは乳製品を摂取しないため、カルシウム不足にも気を付けなければなりません。カルシウムが不足すると、骨がもろくなり骨折しやすくなるため、注意が必要です。
また、魚や卵に多く含まれるビタミンDも不足しがちになります。ビタミンDはカルシウムの吸収をサポートする働きがあるため、できるだけカルシウムと一緒に摂取することが望ましい栄養素です。
カルシウムもビタミンDも、植物性の食品に含まれる栄養素のため、意識して食べるようにすれば欠乏する心配はありません。カルシウムは海藻類、ビタミンDはキノコ類などで補うようにしましょう!
意外に豊富!ヴィーガンの代用食
動物性食品の代用品は意外に豊富です。肉類の代用品というと最近では大豆ミートをよく見る人も多いと思いますが、それだけではありません。
とくに不足しがちなたんぱく質を補充できる商品を中心に、どのような食材が代用品として使用できるかを、詳しくみていきましょう。
肉類の代用
肉類の代用として使用されるのは、豆腐や大豆製品が多いです。
とくに肉類と見た目や味、食感がよく似ている大豆ミートは、使い勝手が良いことが特徴です。さまざまな栄養素が含まれていて、健康に良いこともメリットです。
ひき肉タイプやブロックタイプなど、料理や用途に合わせたさまざまな形の大豆ミートがあります。
そのほかには、おからこんにゃくやソバの実、お麩なども肉類の代用品として使用されることがあります。
牛乳の代用
牛乳の代用品としてよく利用されるのは豆乳です。
一口に豆乳といっても、「無調整豆乳」「調整豆乳」「豆乳飲料」の3種類があります。
3種類の豆乳の違いは、それぞれに含まれている大豆固形分です。大豆固形分が多いほど、より強く豆乳の味が感じられます。
豆乳は牛乳ほどカルシウムが多くありませんが、ヴィーガンに不足しがちな鉄分を補ってくれます。さらに、低エネルギー、低糖質でコレステロールを含まないため、ヴィーガンでない人にもおすすめの飲料です。
そのほか、アーモンドミルクやライスミルク、オーツミルクなども牛乳の代用品とすることが可能です。
チーズの代用
ニュートリショナルイーストはチーズのような風味があり、ヴィーガンにはチーズの代用品として親しまれている食材です。
ニュートリショナルイーストはサトウキビなどの糖蜜で発酵させた酵母であり、加工しやすいことも魅力の一つです。
また、野菜中心の食生活を送るヴィーガンが摂取しづらいビタミンB12が含まれており、栄養素の点でも魅力ある食材です。
そのほかにもチーズの代用品として、大豆やナッツで作られたヴィーガンチーズも販売されているので、ぜひためしてみてください。
白砂糖・蜂蜜の代用
白砂糖は、製造の過程に動物の骨を砕いて作った骨炭を使ってろ過をする過程があり、はちみつは製造過程で多くの蜂を犠牲にすることから、原料は植物由来でありながらヴィーガンの中では避けられている食材です。
砂糖やはちみつの代用として使われるのは、てんさいという植物から取れるてんさい糖や、メキシコのリュウゼツランから採取できるアガベシロップ、メープルの木の樹液であるメープルシロップなどがあります。
どれも甘くておいしく、砂糖やはちみつの代わりを十分にしてくれるでしょう。
とくにアガベシロップはGI値が21と低く、血糖値が上がりにくいという特徴があります。甘みも砂糖よりも強く、さまざまな料理に使うことができます。
日本にヴィーガンはどれくらいいる?
Vegewelが2023年1月に実施した「日本のベジタリアン・ヴィーガン・フレキシタリアン人口調査」によれば、ヴィーガンの食生活に取り組んでいるのは調査対象2,418人中2.4%となりました。
2017年の1.0%から徐々に増加し、日本社会にも浸透してきている様子が伺えます。
ヴィーガンメリットまとめ
美容や健康に関するヴィーガンのメリットをご紹介してきました。そして、ヴィーガンに不足しがちな栄養素や、代用品として使用できる食材についてみてきました。
ヴィーガンのメリットやデメリットを理解して、ぜひ生活に取り入れてみてください。
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