世界が注目するスーパーフード!インドネシア発祥の発酵食品「テンペ」。

更新日:2019/06/23 公開日:2018/04/07

お肉の代替食品には麩・大豆ミート・おからこんにゃくなど様々な選択肢がありますが、今回注目するのはインドネシアの発酵食品「テンペ」です。

スーパーフードとしても注目されるテンペは、体にやさしく栄養満点!その魅力をご紹介します。

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テンペとは


テンペは、インドネシア発祥の伝統的発酵食品です。煮大豆に、ハイビスカスの葉などに付く「テンペ菌(クモノスカビ)」を付着させ、発酵させて作ります。

日本の納豆と材料や製造方法が似ていることから、「インドネシアの納豆」と呼ばれることもありますが、その見た目や味わいは全く異なります。

テンペの表面は白い菌糸で覆われ、ブロック状になっているのが特徴。大豆一粒一粒が菌糸によって結び付けられているため、包丁で簡単にスライスできます。

大豆で作られるものが定番ですが、黒豆やヒヨコマメを使った変わり種もあり。さらにはフリーズドライの粉末タイプも販売されています。

テンペの味と食感

テンペは淡白でクセのない味わいが魅力です。大豆の甘みとうま味を感じることができ、ホクホクとした栗のような風味があります。

やわらかな食感ながら適度な歯ごたえがあるので、お肉の代用品として使用するベジタリアンやビーガンも多いようです。納豆と違って糸を引かず、強烈な匂いもないので、様々な料理に活用できそうですね。

テンペの作り方


テンペは手作りすることもできます。

作り方は意外と簡単。大豆を酢水に漬けて薄皮をむき、やわらかくなるまで煮たら、テンペ菌を付着させます。ブロック状に成形して32度前後で20~24時間発酵させ、白い菌糸が全体を覆うようになったら完成です。

テンペ菌は通販で簡単に購入することができます。自家製なら、大豆以外の豆でオリジナルテンペを作ることもできますね。

保存方法と賞味期限

テンペ菌は生きているため、常温で置いておくと発酵が進んで黒い胞子が出てきます。胞子自体に害はないものの過発酵になると風味が落ちるので、冷蔵庫で保存しましょう。

賞味期限は2週間~6ヶ月とメーカーによって様々。冷凍タイプは約1年間保存がききます。いずれにしても開封したら早めに食べきるようにしましょう。

栄養満点!健康・美容効果も◎


発酵食品であるテンペは栄養吸収率が高く、大豆がもつ「植物毒」も分解しているためスーパーフードとして世界中で注目されています。

ビタミンB群、必須アミノ酸、食物繊維、ミネラルなどが豊富に含まれ、塩分やコレステロールはゼロ。血液中のコレステロール低下、心筋梗塞や動脈硬化の予防、抗酸化作用などの効果が認められています。

美肌にも効果抜群!イソフラボンが活性酸素を除去し、サポニンやビタミンEが脂質酸化を予防することで、アンチエイジング効果も期待できます。

無限大の料理アレンジ


淡白でクセがないテンペは、和食・洋食・中華・エスニックなど様々な料理にアレンジ可能です。調理方法は焼く・煮る・揚げる・蒸す他、そのまま食べてもOK。

特に油との相性が良く、唐揚げ・照り焼き・酢豚・ソテーなどお肉の代用品として使えば、低カロリーでヘルシーなのに驚くほどの満足感を得られます。ハチミツやジャムをかけてデザート風に食べるのもおすすめです。

本場インドネシアでは、ココナッツ煮やガーリック揚げなど様々なテンペ料理がありますが、定番といえば「テンペゴレン」。

塩水に漬けたテンペを油で揚げ、お好みでサンバルと呼ばれる辛いソースを付けて食べます。シンプルな料理ながら絶品です。

ホックリとした豆のうまみを感じられるテンペは、美味しいだけでなく栄養満点!発酵することで大豆よりも栄養価があがったスーパーフードです。ぜひ毎日の食卓に取り入れてみてくださいね。

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ハラール・ベジ・ビーガン、誰もが一緒に楽しめる!池袋で27年続くマレーシア料理専門店。マレーチャン【池袋】

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渡辺まりこ

渡辺まりこ

新潟県在住のフリーライター。
個人サイト「Watamaringo」http://watanabemariko.com/

発酵教室「ハッコウアソビ」主宰。上級麹士。
「ハッコウアソビ」http://www.watanabemariko.com/haccoasobi/

伝統的和食も大好きだけれど、海外の発酵食にも興味津津。
日々実験がてら楽しく醸しています。