マクロビオティックにみる季節の食べ方・秋~しあわせこよみごはん~
公開日:2019/09/30
マクロビオティックをベースに学び、実践し、活動する5人での連載、「しあわせこよみごはん」。
旬(こよみ)にあわせバランスを取る過ごし方・食べ方・旬の食材の活用・メニュー(レシピ)など、皆さんの日常生活のお役に立てる情報を、この「しあわせこよみごはん」のページを通じてお伝えしていきます。
今回は、マクロビオティックとはどんなものなのか?季節に関わらず知っておきたいポイントと、秋の季節の食べ方についてまとめました。
春夏秋冬をまとめた「しあわせこよみごはん」はこちら
マクロビオティックにみる春夏秋冬の食べ方・過ごし方まとめ~しあわせこよみごはん~
目次/Contents
マクロビオティックとは?
マクロビオティックとは、健康で幸福に自由に生きるためのライフスタイルのこと。自然と調和し季節や環境・体調に応じてバランスをとることで、快適に過ごせるというライフスタイルです。
マクロビオティックで大切にすることに、
- 一物全体(食材をまるごと皮までいただくことで、そのエネルギーごといただく)
- 身土不二(身も土もつながっている。暮らす土地で採れる旬のものをいただく)
- 陰陽調和(陰=ゆるめる力、陽=引き締める力の対照的なエネルギーのバランスをとる)
- 自然なもの(伝統的製法で作られた調味料、農薬や添加物など化学的なものが使われない自然な形でつくられた食材、自然界にあるものをいただく)
があります。
動物性食材摂らないビーガン(ヴィーガン)との違いで一番大きいのが、この四つをベースに、起きること(事象)や症状などを自分でコントロールして、食べ方や過ごし方のバランスをとっていくということ。
それによって、本来もつ自然治癒力や免疫力が高まり、心身HAPPYに過ごせるという考え方です。
プロローグ~安定したからだと心をつくるために~
自分の状態を感じて、信じて、、
季節だけではなく一日の中でも、朝~夜、私たちをとりまく状況は常に変化しています。
生活の中で自分でバランスをとる術を知ること、それこそがマクロビオティックなライフスタイルです。
まずはよく噛んで食べること
1口50回以上を目標に噛むことは、唾液という最強の消化液の酵素により、食物の分解と身体への消化吸収を助けます。
そして、消化器への負担を減らすだけでなく、殺菌作用や虫歯予防、脳の活性化といった効果もあります。もちろん食べ過ぎも防げ、ダイエットにもつながります。
野菜や全粒穀物などは噛むほどにおいしく甘く味わい深くなり、自然と感謝心が沸いてきます。
噛むことも陰陽バランスのひとつ、快適に過ごす一歩にはまず「噛む」ことを心掛けたいですね。
秋を快適に過ごすために~秋の食べ方
「馬肥ゆる秋」というようにからだは秋の凝縮(引き締まる)エネルギーで脂肪もため込みやすいくなる時。呼吸器や大腸に余分に溜まった油や老廃物を上手に代謝させてあげると、快適に過ごせます。
秋に起こりやすいトラブル、ダメージを受けやすい臓器
夏の冷たい食べ物や飲み物、冷房などでの身体の冷えによるトラブルが出やすく、肺や呼吸器、大腸に不調がでる時期です。
肺が弱い人は、鼻水・痰・クシャミ・咳・涙、大腸の弱い人はアトピー・帯状疱疹・湿疹等の皮膚症状として表れます。
秋におすすめの食材
大根、ゴボウ、蓮根、人参、山芋、里芋、さつまいも、切り干し大根、高野豆腐、白菜、キャベツ、かぼちゃ、カリフラワー、栗、玄米、ひじき、ごま、里芋、長ネギ、キノコ、など
秋に控えた方がいい食材
乳製品、砂糖、チョコレート、油もの、動物性脂肪の多いもの
秋におすすめの調理法
焼く、煮る、キンピラ、圧力鍋で調理やプレスサラダなど圧をかける、長時間の炒め物・煮しめ、大根おろしなどの辛味を生かす
*これから順に、以下のコラムをお届けしていきます。
「蓮根の持つエネルギー/肺との関係」~Hiroko
【メニュー】
ひじき蓮根、蓮根の袋煮
「食物繊維と腸について」~Noriko
【メニュー】
基本のきんぴらごぼう、ベジビビンパ丼(きんぴら、野菜のナムル)、玄米でとろみをつけた人参ポタージュ
「秋は根菜パワーですっきり鼻づまり解消!」~Miyumi
【メニュー】
れんこんもちと焼ききのこのみぞれあんかけ、切り干し大根のちぢみ
「腸を整える食材バランス」~Rika
【メニュー】
大根ときのこのスープ、葛とじうどん
「肌を丈夫にする食材」〜Yuki
【メニュー】
ねぎ味噌、ねぎ味噌の展開料理(里芋のねぎ味噌和え、椎茸のねぎ味噌詰め)、焼きねぎの生姜あんかけ
暦に合わせた食材(旬のもの)には力強い生命力があり、美しく、何より美味しい。
まごころを込めて調理するあたたかな気持ちは、食材にも食べる人にも伝わります。
こよみに寄り添って、人に寄り添って、自分の心に寄り添って、、、
いのちをつくる日々のごはんが、みなさまの穏やかさや健やかさとなりますように。
そして楽しく幸せな日々をおくれますように、、、
しあわせこよみごはん チームメンバー
タイトル書:書家 小澤路代
※50音順
◼︎五十嵐有希(Yuki)
リマクッキングスクール師範科修了
KIJ レベル1修了
一般社団法人内臓マッサージ協会認定セルフチネイザン講師、同協会チネイザンジュニアセラピスト、同協会GUASA(カッサ)セラピスト
経絡YOGA指導者
ヨガを通してマクロビオティックに出会う。
食が体だけでなく心もつくることを実感し自然に寄り添う生き方や日本の伝統的な文化を大切にしたいと思うようになる。
脱ステロイドによる皮膚炎を克服し、マクロビオティックを学ぶ中でチネイザン(氣内臓)に出会い、内臓へのアプローチで心身の安定や人生の巡りが良くなることを実感。
対個人のチネイザン施術やセルフチネイザンを伝えるワークショップを通して幸腹(こうふく)を分かち合う活動を行っている。
マクロビオティック普及を目的としたResetプロジェクトのメンバーとしても活動中。
◼︎大槻広子(Hiroko)
KIJ(クシマクロビオティック)公認インストラクター
リマクッキングスクール師範科修了
JAMHA認定 ハーバルセラピスト
都内や横浜のマクロビオティックレストランやオーガニックカフェで経験を積み、現在は自宅サロン「Tsukinoki」で料理教室やイベントの開催したり、個人でパーソナルシェフとして活動中。
地域に根づいた自然に寄り添う暮らしを目指しながら、日本の文化を見直すきっかけを「食」を通じて紹介している。
◼︎岡野則子(Noriko)
クシマクロビオティックスクールレベル3修了
リマクッキングスクール師範科修了
マクロビオティックパーソナルシェフ
JSAワインエキスパート
NPO法人ブレイブサークル運営委員会アドバイザー(大腸癌撲滅キャンペーン)
仕事が多忙な40歳の時に大腸がんステージ3になったことがきっかけでマクロビオティックと出会う。
実践していく中で体調が改善し、健康は自然に寄り添った日々の食事と生活から作られるもの、ということを身をもって体験。以後がんの再発・転移無し。
大腸がんは女性に多く、一人でも自分のような人を減らしたい、という思いからおもに同世代の女性に向けて食の大切さをイベントやワークショップなどを通じて伝える活動をライフワークとしている。
◼︎清野利佳(Rika)
リマクッキングスクール師範科修了
アンダーザライトヨガスクール ティーチャートレーニング、ホリスティックフードトレーニング修了
新潟の温泉宿で生まれ、湯治文化の中で育つ。
自然や食を大切にする母の影響でマクロビオティックと出会い、食と体と心のつながりを深く実感。
また、マクロビオティックを実践する中でヨガと出会い、体と心、生き方が軽やかになる感覚を体感する。
自身の心身の変化を通じ、食の大切さや面白さを大きな視点で伝えたいと、日々学び、活動している。
◼︎千葉 芽弓(Miyumi)
KIJ公認マクロビオティックアドバイザー
フードコーディネーター
食育インストラクター
食空間コーディネーター
沖ヨガ系ファミリーヨガインストラクターコース修了
豆腐&ビューティライフアドバイザー
マクロビオティックやヨガ、自然療法を学ぶ中、食べ方を変えれば心身や人生も変わることを実感する。
気候風土に寄り添った日本の穀菜食中心の食文化を現代にマッチした形で野菜や穀物を日常にもっと楽しく取り入れることを伝えるべく、ベジフード×ヘルスデザイナーとしてオリジナリティ溢れる楽しいベジフードの提案・提供や、心身健康でみんなが笑顔になるよう様々な発信や企画、食育活動をしている。
また、自身の長年の外資系企業での経験から、国際都市として普及を急務とする健康・環境・インバウンドのための選択肢としてのベジタリアン・フードに着目し、2013年にどこのレストランでもベジタリアン対応をと掲げ「Tokyo Smile Veggies」を立ち上げる。
また2016年より「Vegewel」プロデューサーとしても活動中。
Vegewelでレストラン検索
Vegewelは、ベジタリアン・オーガニック・グルテンフリーなど、あなたの食のライフスタイルに合わせてレストランを検索できるWebサイトです。
食の制限に関係なく、みんなで楽しく食事を囲める環境を日本に創るために、サービスを運営しています。
日本語と英語に対応、ヘルシーなレストランが1000店以上掲載されていますので、ぜひご利用ください!
cotta tomorrow(コッタ トゥモロー)
プラントベース・グルテンフリー・オーガニック食材のオンラインショップ。
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