ウワサのベジ弁当も!安心な食を30年支える自然食品専門店「らる畑」【札幌・円山公園】
「美味しく、心地よく、シンプル」がテーマのオーガニック・自然食品専門店、らる畑。
オーガニックという言葉も聞きなれない30年前から、札幌市民の安心・安全な食を支えています。
豊富なラインナップはもちろん、食の講座も開かれ、魅力あふれるお店ですが、中でも人気なのがオーガニック食材を使ったお弁当。
今回は、お店の取材に加え、人気のベジ弁当を作る、Vegeラボ主催の藤田裕子(ふじたゆうこ)さんにもお話をお伺いしました。
目次/Contents
地元に愛される、札幌のオーガニックの拠点
札幌市営地下鉄東西線・円山公園駅から徒歩5分、らる畑が見えてきました。
円山公園駅周辺は、円山動物公園や北海道神宮など、自然を感じる立地でありながら都心にも近い人気の街です。
チェルノブイリの事故があり、環境に対する意識が高まった時代。その1986年にらる畑は移動販売から始まりました。
当時はまだ自然食品のお店はほとんどありませんでしたが、潜在的に求めている方も多かったことで、引き売りは人気になり供給が追いつかず、1989年に今の店舗をオープンしました。
今回取材させていただいた、オーナーのお嬢さんまほろさん(写真左)、Vegeラボのお弁当を作るお二人、中島さん(写真中央)・藤田さん(写真右)。
スタッフの方はとても明るく、地域の方に愛されているお店です。
らる畑の嬉しいところは、配達・宅配サービスがあるところです。足を運べない年配の方やお子さんが小さいお母さん、また大雪の時にも利用でき、いつでも安心・安全な食品を生活に取り入れることができます。
フードマイレージを考えた豊富な品揃え
広く見渡せる店内にはたくさんの食品がずらーっと並びます。
らる畑のらるは「LOVEする」という意味で、日本語と英語をあわせた造語。
自分たちが食べ物を大事にするように、畑のことも愛したいという願いを込めてつけられました。
その思いからか、自然食品店の中でも特に豊富に農産物が並んでいます。安全なフルーツがここまで揃っているのは珍しいですね。
野菜は基本オーガニック、加工品は有機・国産のものを優先して置いています。商品は、合成添加物不使用のもので統一しています。
お伺いした時は雪解けで、北海道ではまだ野菜が多く取れない時期。それでも、地元のじゃがいもを始め、長芋や赤玉ねぎなどが豊富に並べられていました。
産地や化学農薬・肥料の使用状況、生産者の名前まで、お客様にわかりやすいように丁寧に情報が表示されています。
セリに似た香りのコジャック・あずき菜など、ニセコからの山菜。
オーガニック農業に力を入れる、洞爺湖の佐々木ファームから青菜が届いています。
フードマイレージを考え、北海道のものを取り揃えているのもらる畑の特徴。
こちらは北海道の企業、ハーモニーガーデンの北海道産大豆100%大豆ミート。地元企業の応援にもつながっています。
品揃えはすぐ変えるのではなく、息の長く良い商品を置くように心がけているそうです。
毎日食べても飽きないヘルシーなテイクアウト
らる畑では「らるごはん」シリーズとして、毎日日替わりで自然食材を使ったお弁当やお惣菜が販売されています。
月曜は自然食レストラン「自然食ホロ」の動物性不使用のお弁当や、30年間腕を振るう和食のシェフのお料理が日替わりで並びます。
中でも、リピーターさんから取り置きのご予約が、入る人気のお弁当、火曜を担当するVegeラボ主催、藤田さんのお弁当です。
身体にやさしいテイクアウトとして雑誌にも取り上げられました。
(藤田さんのお弁当は、現在しばらくお休みとなっております。再開時期についてはお店のHPでご確認ください。)
野菜の旨みを最大限に引き出す調理方法「重ね煮」をアレンジしたり、マクロビオティックをベースにしたおかずとバラエティに富んでいます。
作った人に直接会えなくても、その人の顔が思い浮かぶよう。一品一品丁寧に作られているのが伝わるお料理がつめられています。
この日のメニューは、
みりん・葛粉・クコの実で煮た、ヤーコンのみりん煮。シャキシャキのヤーコンにほんのりやさしい甘さのみりんがまとうような美味しさ。
ふわっふわの大豆ナゲット、ほうれん草の板麩巻き、ゴボウの味噌トマト煮、自然栽培天日干し雑穀ご飯などなど。
こんなにたくさんのオーガニック食材・調味料を使って、値段は800円(税抜)というのだから驚き。
重ね煮のカレー(770円税抜)も人気。ルーは、たっぷりの野菜をゆっくり煮るからこそ出せる旨さや甘さ。オーガニックのスパイスと良くあいます。
札幌でVegeスタイルの可能性を信じ活動する、一人の料理人がいた
マクロビオティックを知って12年、札幌ベジを盛り上げる藤田さん。
医食同源がコンセプトのサービス付高齢者住宅「セレスコート啓明」で、元気でイキイキと暮らすための野菜料理のメニュー提案をしたり、
Vegeカフェのお手伝い、ケータリング、ワンデーシェフ、お料理教室、健やかな身体と心にまつわる食のイベント主催など様々なスタイルで活動しています。
こうしたスタイルやお仕事をするきっかけは、今の西洋医学では治らないと言われたお子さんのご病気。
何か他にないものだろうかと、藤田さんは東洋医学などにも興味を持ち、自然治癒力を高めるための食事や「お手当」を学び始めました。
お手当とは、骨折したら里芋湿布、熱が出たら頭にキャベツの葉をのせる、高熱はお豆腐湿布、というように身近な食材を使って体の調子を整えるものです。
好奇心・チャレンジ精神が旺盛な藤田さんにとって、お手当を試すことはとても楽しかったそう。
そのことで、食べ物・植物のエネルギーを目の当たりに実感!
食養ベースのカフェでも働き、メニュー開発・ベジ食材・料理の探求をしました。
こうした食の変化もあり、お子さんは今ではすっかり丈夫で、健康に育っています。
今では、食事だけではなく、北海道の農業、特に自然栽培・循環農法に関心を持ち、衣食住環境全てをなるべく自然に、オーガニックに、と総合してとらえています。
東京・ハレルヤパーソナルシェフで、世界的歌手マドンナのパーソナルシェフを務めた西邨マユミ先生のアシスタントを務めた時の一枚。
西邨マユミ先生のインタビューはこちらから。
藤田さんはガチガチの「せねばならない」を卒業し、西邨先生が発信するプチマクロを実践中だそうです。
それは、食に真剣に向き合うからこそ出てきた”違和感”を感じたことからでした。
「最初はマクロビオティックが楽しかったのに、だんだんいろんなものをジャッジしてしまう自分が出てきて、苦しくなることがありました。
あんなに体に悪いものを食べてとか、人を判断してしまったり。
プチマクロを知り、自然と共に生きるマクロビオティックは生き方であることと、今まで凝り固まった心が解放され心・身体が喜ぶ食事を作りたい、食べて頂きたいという思いが湧いてきました。
さらに、船越康弘氏に”美味しく楽しくありがたく♬の”重ね煮料理を学び、野菜料理の幅が広がったことで、また更に料理をすることが楽しくなってきました。」(藤田さん)
現在、藤田さんはパーソナルシェフのクライアントさん募集中です。
「野菜料理研究家として北海道の恵まれた環境でとれる美味しい野菜を使いお野菜だけでもバランスよく美味しく食べられる方法もお伝え出来ればと思います。」(藤田さん)
「毎日、オーガニック」な暮らしを提案している、生産者や作り手の思いがつまったお店は、行くとなんだかほっとする空間です。
らる畑では通販も行なっています。北海道の美味はこちらでもお買い求めいただけますよ。
らる畑通販ページ
http://rarubatake.com/
http://www.sonomanma.co.jp/shop.php?shop=C0003009&name=index
Vegeラボ 藤田裕子
https://www.instagram.com/yupufujita
https://vegelob.amebaownd.com
※記事の内容は取材時点のものであり、変更される可能性があります。来店時には、あらかじめお店にお問い合わせいただくことをお勧めします。
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