今注目を集めているプラントベースフードは、健康に良いのか?

更新日:2023/04/07 公開日:2023/03/13

海外を中心に注目が集まっているプラントベースフードとは、どんな食品なのかご存じでしょうか。ベジタリアンやヴィーガンと混同している方も多いかもしれません。この記事では、プラントベースフードの定義や広まった背景などを解説しながら、取り入れる際の注意点をご紹介します。また、プラントベースフードのおすすめ商品やレシピも併せてお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

プラントベースフードとは

ベジタブルバーガー
プラントベースフードは、植物由来の原材料を使用し、畜産物や水産物に似せて作られている食品です。動物由来の食品と比べて、脂質やカロリーが低い食品が多く、ダイエットの一環として取り入れている方もいます。

他にも、環境問題への配慮、宗教・健康上の理由など、取り入れる理由はさまざまです。

プラントベースフードの例として、大豆が原料の大豆ミート(ソイミート)やオーツ麦から作られているオーツミルクなどが挙げられます。

これらは、ひき肉の代わりに大豆ミートを使用したり、牛乳の代わりにオーツミルクを使用したりと、動物由来食品の代用品として植物由来食品を使用しています。

プラントベースフードを意識して選んでいなくても、食べたことがある方も多いでしょう。

プラントベースフードの定義

カラフルな野菜
プラントベースフードの定義は、植物由来の食材から作られた食品であるということです。

最近では、プラントベースフードをメニューに取り入れる飲食店も増えています。

ベジタリアン・ヴィーガンとの違い

プラントベースフードは、植物由来の食品全般を示していることから、ベジタリアン・ヴィーガンと混同する方も少なくないでしょう。ベジタリアンやヴィーガンは、植物由来の食品を中心とした食生活をする人を指します。

ベジタリアンやヴィーガンは人を指し、プラントベースフードは食品そのものを指す、と覚えておくと分かりやすいでしょう。

ベジタリアン(菜食主義者)とは

ベジタリアン(菜食主義者)は、基本的には肉や魚などの動物性食品を避け、穀物や豆類、野菜をメインに食べる人を指します。

ただし、ベジタリアンは、全員が全ての動物由来食品を避けているわけではありません。乳製品を食べる「ラクト・ベジタリアン」、卵類を食べる「オボ・ベジタリアン」など、さまざまなタイプのベジタリアンがいます。

ヴィーガン(完全菜食主義者)とは

ヴィーガン(完全菜食主義者)とは、一切の動物性食品の摂取を避ける人を指します。ベジタリアンのように牛乳や卵といった食品も口にしません。

また、ヴィーガンの中には、食品だけでなく、動物由来の衣類や日用品を避ける人もいます。例えば、動物愛護の思想を持つ人たちは、動物実験をしないクルエルティフリーのものや、毛皮を使わない衣類などを取り入れます。

プラントベースフードが注目される背景

手のひらに乗せる地球儀
プラントベースフードが注目される理由はさまざまありますが、環境問題への関心が高まったことも一つの要因と言えるでしょう。

近年、地球温暖化や海洋ごみ問題など、環境に関する課題が注目されていることから、SDGs・サステイナブルといった、持続可能な社会を目指す取り組みが増えています。

このような環境問題の見直しにより、食肉の生産(畜産)で出る温室効果ガスも問題視されています。プラントベースフードである大豆ミートは、二酸化炭素(CO2)の排出量が少なく、環境に優しい選択肢の一つです。

プラントベースフードの注意点

ボウルに乗せた野菜
さまざまな理由・背景によって注目が高まっているプラントベースフードですが、取り入れる上でいくつかの注意点があります。ここからは、プラントベースフードを取り入れる上で気をつけたいポイントをご紹介します。

栄養が偏らないように注意する

プラントベースフードは、植物由来の食品に含まれる栄養しか摂取できないため、栄養が偏りやすい傾向にあります。

特に、必須ビタミンであるビタミンB12は、主に動物性食品が供給源となるため、不足しやすい傾向にあります。

MORINAGA

原材料をよく確認する

プラントベースフードとうたっているものでも、動物由来の成分が入っている場合があります。

素材は全てプラントベースのものでも、調味料などの一部に動物由来のものが使用されている場合もあります。購入する前に、商品に記載されている原材料表示を確認することをおすすめします。

決して無理をしない

プラントベースフードは、あくまでも食生活における一つの選択肢です。肉や魚を食べたくなったときは、無理をせず取り入れることも大切です。

特に、体の不調を感じたときは、第一に体を労わりましょう。また、一部をプラントベースフードに変えるなど、できる範囲で行うことも、プラントベースフードを長く続けていく秘訣(ひけつ)と言えるでしょう。

プラントベースフードのレシピ

揚げ物とケチャップ
最後に、プラントベースフードを手軽に取り入れられる食品や、プラントベースのレシピをご紹介します。また、プラントベースフードの中で注目が集まりつつある「ホールフード」についても併せてご紹介します。

ソーセージ

プラントベースフードのソーセージは、大豆ミートなどを主原料としたソーセージのことです。

見た目はソーセージそのものですが、一般的なポークソーセージと比べると低カロリーです。

「グリーンカルチャー」では、肉・肉エキスなどは一切使用していないベジタリアン向けのプラントベース・ソーセージを取り扱っています。製造過程でじっくり燻煙(くんえん)することにより、本物のソーセージに近い一品に仕上がっています。

「グリーンカルチャー」公式サイト

OMNIミンチ ソーセージ

プラントベースフードのソーセージは、手作りすることも可能です。ハーブやガーリックを加えることにより、本格的なソーセージに仕上がります。お酒のつまみにもぴったりの一品です。

【材料】
・OMNIミンチ 150g
・ガーリックパウダー 小さじ1/2
・乾燥オレガノ 小さじ1/2
・乾燥バジル 小さじ1/2
・塩 小さじ1/2
・胡椒 小さじ1/2
・みりん 大さじ1
・※カイエンペッパー(お好みでチョリソー風に) 小さじ1/2~
【作り方】
1.解凍したOMNIミンチにみりん以外を全て混ぜてよくこねる。
2.サランラップに細く出し、筒状に成型する。(巻き伩を使うと作業がしやすいです)
3.5センチずつくらいで途中でひねってソーセージ状にする。(少し曲げるとソーセージぽくなります)
4.濡らした布巾や木綿の布などにくるみ、20分蒸し焼きにする。
5.ラップから取り出し、粗熱をとった後、表面にみりんを塗る。(照りと色味、香ばしさを出すため)
6.グリルで弱火で5分くらい焼く。
7.お皿に盛り付けて、完成!
引⽤:クックパッド

カレーやパスタなど

プラントベースフードは、カレーやパスタなど、主食となる料理でも取り入れることができます。野菜そのものの味わいが楽しめたり、スパイスを使ってうまみを引き出したりと、さまざまなバリエーションが楽しめます。

やみつき!ベジタリアンカレー

植物性の食材だけで作るベジタリアンカレーは、カレー粉のほかに、ココナッツミルクなどでまろやかさやコクを出しています。じっくりと火を通すことにより、野菜そのもののうまみが楽しめる一品です。

【材料】
・じゃがいも 1個
・たまねぎ 1個
・にんじん 1/2本
・にんにく 1片
・しょうが 1片
・ひよこ豆の水煮 1缶(100g)
・(A)カレー粉 大さじ2
・(A)ガラムマサラ 少々(あれば)
・(B)カットトマト缶 1缶(400g)
・(B)ココナッツミルク 1缶(400ml)
・(B)トマトペースト 15g
・(B)豆乳ヨーグルト 大さじ2
・(B)砂糖 大さじ1と1/2
・(B)塩 大さじ1/2
・オリーブオイル 大さじ2と1/2
・ご飯 適宜
・パクチー 適宜
【作り方】
1.じゃがいも、たまねぎ、にんじんは1.5cm角切りにする。にんにく、しょうがはすりおろしにする。
2.鍋にオリーブオイル 大さじ1を弱めの中火で熱し、にんにく、しょうがを炒める。香りがたったらじゃがいも、たまねぎ、にんじんを加え、5分ほど炒める。塩をふたつまみ、水大さじ2(分量外)を加え、ふたをして弱火で8分ほど蒸し煮にする。
3.具材を端に寄せ、オリーブオイル 大さじ1を熱する。(A)カレー粉大さじ2、ガラムマサラ少々を加えて香りをたたせ、全体を炒め合わせる。
4.ひよこ豆の水煮、(B)カットトマト缶1缶(400g)、ココナッツミルク1缶(400ml)、トマトペースト15g、豆乳ヨーグルト大さじ2、砂糖大さじ1と1/2、塩大さじ1/2を加えて混ぜ、ふたをする。沸騰したら弱火にかえ、ときどき混ぜながら10分ほど煮る。オリーブオイル大さじ1/2をまわしかけて混ぜる。ご飯とともに盛り、パクチーをのせる。
引⽤:Nadia

プラントベースフードの「ホールフード」

プラントベースフードの中には、皮がついた野菜を丸ごと使用する「ホールフード」という食べ方もあります。ホールフードは、フードロス問題やゴミの削減にもつながるため、環境問題を意識してプラントベースフードを取り入れている方にぴったりです。

皮の食感が気になる方は、スムージーにしたりスープに入れて煮込んだりと、食感が気にならない工夫をするのもおすすめです。

まとめ

両手を広げた後ろ姿の女性
プラントベースフードは、植物由来で、環境にも体にも優しい食品です。

さまざまな理由で取り入れる方が増えている食品であるため、最近はナチュラル食品を取り扱うお店やオーガニックショップなどで販売されています。

これまでプラントベースフードに興味があった方はもちろん、この記事を読んだことをきっかけに取り入れてみたいと思った方は、注意点を確認しながら、体に合わせた取り入れ方をしてみましょう。

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Vegewel編集部

Vegewel編集部

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