現代人に不足しがちな栄養がたっぷり詰まった豆 〜豆選びの参考に!4種の豆比較〜
最近、豆を食べていますか?
豆というと、昔の人の食べ物・なんか地味・下処理が面倒、と思っている方もいるのではないでしょうか?
しかし、豆には現代人に不足しがちな栄養がたっぷり詰まっています。
食べないのはもったいない!
豆の優れた栄養を知ると、地味だという見方も大きく変わりますよ。そして、下処理が面倒な人でも簡単に取り入れられる方法がありますので安心してください。
今回は、カラダに嬉しい豆の栄養や、豆選びの参考になる4種の豆比較をご紹介していきます。
目次/Contents
世界中で昔から愛されている豆
マメ科の植物は、世界で1万8,000種もあります。その中で食べられる豆は「豆類」と呼ばれ、約70種あります。
世界では古代遺跡から見つかるなど、昔から豆類が食べられています。
また、日本の伝統的食生活では、米を主食、豆類・芋類・野菜類・魚介類などを副食としてきました。
豆類は、このように昔から親しまれていた伝統食でもあります。
豆の驚くべき栄養
このように世界中で昔から親しまれている豆。
その理由の1つとして、理想的な栄養素がギッシリと詰まっていることが挙げられます。
豆類には、人間の体を作り・動かし・整える栄養素が含まれています。特にタンパク質・ビタミン類・ミネラル・食物繊維が豊富。
昔と比べ、現代人の食生活は、肉料理やスナック菓子などの動物性タンパク質や脂質が多くなり、カルシウムや鉄分・食物繊維の不足が心配されています。
このような偏った栄養バランスは、「生活習慣病」の一因になりかねません。
そんな方にこそ、食生活を見直すきっかけの一つとして、不足しがちな栄養素を補える豆類がおすすめです!
大きく2つに分けられる豆類
約70種とたくさんある豆類。どのような種類があるのでしょうか?
栄養構成で見ると「炭水化物グループ」・「脂質グループ」と、大きく2つのグループに分かれます。
<炭水化物グループ>
小豆・ひよこ豆・レンズ豆・ささげ・えんどう・そら豆など
特徴:
- 乾燥豆の重量の約50%以上が炭水化物。
- タンパク質も約20%と豊富。
- 脂質は約2%と少なめ。
<脂質グループ>
大豆・落花生(ピーナッツ)
特徴:
- 脂質は、大豆(乾燥豆)が重量の約20%と多め、さらに落花生(乾燥豆)は約50%とかなり高め。
- タンパク質は、大豆が約30%以上と非常に多く、落花生も約25%と多め。
- 大豆の炭水化物は、約30%と少なめ。
豆類といっても、このように栄養分に違いがあります。
豆を選ぶ際もこの違いを理解しておくと便利です。
自身に不足している栄養素を含む豆を選んであげると、栄養の偏りを防げますよ。
豆選びの参考に!4種の豆比較
今回は、4種の豆類をピックアップしました。
その4種の豆は、大豆・小豆・ひよこ豆・レンズ豆。
比較的、味に癖がない豆なので取り入れやすいと思います。
それぞれの特徴はこちら。豆選びの参考にしてみてください♪
大豆
“畑の肉”という別名があるくらい、豊富なタンパク質を含む大豆。
タンパク質量は肉類とほぼ同じです。
大豆の「アミノ酸スコア(タンパク質の栄養価の評価法)」も、肉類と同様に100(100に近いほど、栄養学的に優れているとされています)。
このように、大豆は肉類に匹敵する豊富なタンパク源と言えるでしょう。
肉類と違い、大豆のタンパク質は脂質が少なく低カロリー。また、肉類に含まれない食物繊維が豊富です。
ちなみに、大豆の加工製品である豆腐や豆乳は「おから」を取り除いてしまっているので食物繊維はあまり摂れません。食物繊維を摂るなら、大豆を丸ごと食べられるものを選んであげると良いと思います。
さらに注目したいのが豊富なイソフラボン。
このイソフラボンは、女性ホルモンに似た作用をすると言われ、女性ホルモンの減少によって引き起こされる骨粗鬆症や更年期障害をやわらげる効果が期待されています。
食べ方:煮豆・サラダ・オムレツ・スープ・カレーなど
小豆
大豆に比べ一回り小さいお豆。
小豆は食物繊維が豊富でデトックス効果抜群。
小豆(ゆで)はごぼう(ゆで)の約2倍の食物繊維が含まれています。
食物繊維は腸内環境を整え、善玉菌の活動を活発にするために欠かせないもの。
そのため、便秘の解消・大腸がんの予防・血糖値の急上昇予防・動脈硬化予防などの健康効果が期待できます。
さらに小豆は、ポリフェノールが豊富。
カテキン・ルチン・アントシアニン・イソフラボンなど様々なポリフェノールが含まれています。その量は赤ワインをしのぐと言われるほど!
アンチエイジングはもちろん、新陳代謝のアップ・冷え性の改善・美肌・更年期障害の軽減など、女性に役立つ作用をたくさん持っています。
食べ方:あん・赤飯・お汁粉・煮物・サラダなど
レンズ豆
あまり馴染みがないかもしれませんが、レンズ豆はヨーロッパやアメリカで栽培されているレンズの形をしたお豆。日本では、「ひら豆」と呼ばれています。国内ではほとんど栽培されていないので、乾燥のものが流通しています。
レンズ豆は、疲労回復・美肌効果のあるビタミンB群が豊富。また豆の中でも、鉄分が多く含まれているのが特徴です。
大豆(乾燥・黄大豆)100g中の鉄量が6.8mgなのに対して、レンズ豆(乾燥)100gの鉄量は9.0mg。鉄分が多いことで知られている大豆をも上回る、豊富な鉄分量と言えます。
食べ方:煮込み料理・スープ・マリネ・カレーなど
何と言ってもレンズ豆は下ごしらえが楽な豆!
一般的に豆類は、硬い表皮に包まれているので、一晩水に浸水させてから茹でるのが基本です。しかし、レンズ豆は浸す必要はありません。小さく平たいため、火の通りが良い!
煮込み料理などには、洗ったレンズ豆をそのまま投入すれば良いので、とても使いやすいです。
ひよこ豆
インドで人気のお豆。名前の通り、ひよこのくちばしが付いているような形をしているので、「ひよこ豆」と呼ばれています。
レンズ豆同様、ひよこ豆は国内でほとんど栽培されていません。国内で入手できるものの多くは、メキシコ・アメリカ・カナダなどから輸入されたものです。
ホクホクした味わいが特徴で、食感が栗に似ていることから、別名「栗豆」とも呼ばれています。
ひよこ豆は、葉酸が豊富です。
葉酸といえば、妊婦に必要な栄養素として知られていますが、全ての女性にとっても必要な栄養素。葉酸は赤血球の形成を助ける栄養素で貧血予防に効果的です。
食べ方:スープ・カレー・サラダ・フムス・豆ご飯など
ひよこ豆は歯ごたえのあるお豆なので、ご飯に混ぜることで噛む頻度も増え、少ない量でお腹いっぱいに。同じ茶碗一杯でも豆かさを増やせば、低カロリーでタンパク質も多く得られます♪
長期保存可能!豆の保存方法
乾燥豆は、保存性が高く、通常2年間程度保存可能と言われています。
しかし、直射日光が当たる場所・湿度や気温が高い場所・大幅な温度変化のある場所などは、品質が劣化しやすくなります。そのため、豆類を長持ちさせるには、きちんと保存することが大事!
ビニール袋は密封することで熱がこもるので、要注意です。虫が湧いたりカビが生えたりしやすくなります。ファスナー付きビニール袋も、豆類の保存にはおすすめしません。
ガラス瓶・缶・茶筒などの容器に入れて、涼しい場所に保管した方が良いでしょう。
この時、容器に購入日を記入したシールを貼っておけば、後日、保存期間が分かって良いですよ♪
新豆は水分が多いので、通気性の良い袋(布袋・紙袋)に入れて、日の当たらない風通しの良い涼しい場所での保存が良いでしょう。
そして、豆はまとめて茹でて保存しておくことも、調理にすぐ使えて便利!
冷蔵なら密閉容器に入れて、夏は2~3日、冬は3~4日。冷凍ならフリーザーバッグに入れて、1ヶ月が保存の目安です。
ゆでることが面倒であったり忙しければ、加工豆もおすすめです。
水煮や蒸煮にしてある豆を使えば、調理時間の短縮になります!調理済みの缶詰なら非常食にもなるので、買い置きしておいても良いですね。
いかがでしたでしょうか。
体に必要な栄養がたっぷり詰まったお豆。
日頃の献立で、あまり豆料理を取り入れていない方は、この機会に試しに取り入れてあげてみてはいかがでしょうか?
ご自身のカラダがヘルシーとなるきっかけとなりますように。
参考資料
日本食品標準成分表2015年版(七訂)
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