大注目の米粉の生パスタ専門店。オープンの経緯を店長の引間みずきさんにインタビューしました。「かくれん穂”」【町屋】≪後編≫【Vegewel特典】
更新日:2019/02/01 公開日:2017/10/16
お米の生パスタ工房「かくれん穂゛」。旬の無農薬有機野菜がたっぷりの米粉パスタやサイドメニュー、米粉を使ったスイーツも楽しめるお店です。前編では、ビーガン人気メニューをご紹介しました。
後編では、白く透き通る国産のお米100%米粉パスタの誕生と、お店オープンの経緯や今後の展開について。店長の引間みずき(ひきまみずき)さんのインタビューをお届けします。
≪前編≫世界初!国産のお米100%の米粉パスタ専門店。お米の生パスタ工房「かくれん穂゛」
目次/Contents
米粉との出会いと、お米パスタへの想い
お店を始めようと思った経緯を教えてください。
「お店を始めようと思ったのは、以前勤めていたIT企業のベンチャー企業企画で、飲食店を発案したのがきっかけです。
小さい頃より料理好きで家族のために作って食べてもらっていました。特に専門的な勉強はしていませんでしたが、得意な料理で飲食店をやってみたいと思っていました。
パスタ屋さんがいいと思ってはいましたが、その時は米粉とは思っていませんでした。9年前の話です。」
なぜ米粉に?
「当時、小麦粉の価格が高騰しているとニュースでよく取り上げられていました。
お店をこれからオープンするのに、どんどん高くなる小麦粉を使うのはどうなのだろうか?と疑問が湧いてきたんです。
代わりになるものは何かないのだろうかと調べていたら米粉というキーワードを見つけました。
まずは米粉って何だろうと調べることから。調べていくうちに、日本の食料自給率の問題や、小麦アレルギーのことを知って。
日本で100%近く需給できるお米を使った、小麦アレルギーの人も食べられるパスタのお店にしようと考えが固まりました。」
グルテンフリーのことがまだ知られていないころに、米粉のパスタに注目した引間さんの先見の明はすごいですね。
参考記事
グルテンフリーの意味や健康効果について
「米粉のパスタを開発するのに一年かかりました。
日本のでんぷんの多い米の粘り成分が邪魔をして麺づくりは難航。麺にならず、ぶちぶち切れる。美味しくない。くじけそうになりましたが、米粉100%でやるという信念だけで研究を続けました。
麺が出来上がらない一方で、店舗の準備は着々と進んでいました。製麺機メーカーさんに無理を言って製麺機を貸し出してもらい、マンションに1か月籠って試作。
皆さんにアドバイスをいただきながら、なんとかオープン前に納得のいく麺が完成しました。当初から麺は変わらぬ味です。毎日店内の製麺機で麺を打っています。」
なぜ町屋にオープンしたのですか?
「千代田線ユーザーだったので、沿線に物件があったらいいなと思っていました。
都内の物件を100件ぐらい見たのですが、今の店舗は駅から近くて広い。2階ですが、窓が広くて店内が明るい。電車も3線通っていて、交通の便もいい。
人通りも多く、近隣にお店も沢山ありましたので、決めました。」
店名はどなたが考えたのですか?
「店名の「かくれん穂゛」は稲穂の穂を使いたくて。ゴロが良かったのでこの名にしました。」
どこまでもお米を愛して止まない引間さんです。
お店にはどのようなお客様がいらっしゃるのですか?
「健康意識の高い人やアレルギーをもつ方など、たくさんの方がいらしてくれます。大阪や広島からのお客様も。
ある時、イタリア人の方で小麦アレルギーになってしまった方がいらっしゃいました。久しぶりにパスタを食べてすごく感動してくれたのは、うれしかったですね。
女性のお客様が多く、土日はお子様連れの方も多いです。野菜をたくさんとれるからと来てくれる男性の方もいます。昼・晩と続けていらっしゃる方もいるんですよ。」
新鮮な有機無農薬野菜はどちらから仕入れているのですか?
「野菜は、愛知県豊橋市の『ベジモあいち』さんと千葉県印西市の『柴海農園』さんから仕入れています。
『ベジモあいち』さんは、代表の方が米粉のパスタを食べに来てくれて、その時に野菜の話を聞いたのがきっかけです。
それまで使用していなかったのですが、そこでオーガニック野菜に目覚め、メニューもリニューアル。価格を抑えながらオーガニック野菜を提供するようになりました。
皆さんに、安全で新鮮、おいしい野菜を食べてほしいです。
『柴海農園』さんは、もう一軒仕入れ先が欲しいと思い、調べました。町屋から自転車で千葉県印西市に行ったんです。片道3時間くらいかかり、訪問した時は先方に驚かれましたね(笑)
私は筋トレが趣味なんです。その延長でランニングしたり、自転車に乗ったりします。」
アクティブですね~びっくりです!
「グルテンフリーの生活が合っているのか、調子がよくてパワーがでるんです。
『ベジモあいち』さんも『柴海農園』さんも同年代なんです。同年代の人たちが頑張っているのも応援したい。」
今後の展開をどうお考えですか?
「せっかく美味しい米粉の麺ができたので、広めていきたいです。今後、チェーン展開をしていきたいと思っています。米粉のパスタが広まれば、国産のお米の自給率もアップしますし。
アレルギーで困っている方や健康意識の高い方など、需要の多い地域にお店をオープンしていきたいですね。
かくれん穂゛では、ビーガン、アレルギー対応に力をいれており、どのスタッフでも対応できるように、レシピを細かくマニュアル化しています。
私のモットーは、みんなで同じ食卓を囲む幸せを提供していきたいということです。
ちょっと食べられないものがあるからといって、外食を楽しめないのは悲しいです。
食生活に制限のある人も当たり前に対応できる。そして、ビーガン、ベジタリアンだけでなく、普通の食事の中の選択肢の一つとして、お米のパスタが広まってほしいと思います。
パスタといえば今は小麦というイメージですが、お米のパスタも選択できて、日本の大衆食になってほしいです。」
引間さんの挑戦はまだまだ続きます。
「今、玄米の麺を研究中なんです。早くできるよう研究を頑張ります!」
と、店内に差し込む優しい陽ざしのように、キラキラの笑顔でお話してくれました。
玄米のパスタもぜひ食べてみたい!これからも、どんどん新メニューが仲間入りしそうですね。
かくれん穂゛では、自家製米粉生パスタ麺をお持ち帰りもできます。
米粉パスタの店頭販売は、一人前税込300円です。製麺から5日、冷凍で1ヶ月大丈夫。麺だけを買いに来る方もいらっしゃいますよ。
また、代官山の「代官山サラダ」でも、かくれん穂゛の自家製米粉生パスタ麺を店頭販売と通信販売をしているそうです。
今後、通販では、パスタソースと米粉の生パスタのセット販売も検討しているとのこと。楽しみですね。
さらに、下記のお店でもかくれん穂゛の米粉の生パスタを使ったメニューが食べられますよ。
自由が丘「Wine & Coffee Navio」
中目黒「農家のおすそわけはな豆」
池袋「kitchenAJITO」
かくれん穂゛の店頭では、米粉パンの販売も。パンはビーガン対応です。販売していない日もありますので、事前にお問合せください。
今後は、お店に入っている野菜の販売もしていきたいと引間さん。美味しく食べて、オーガニック野菜も購入できたらうれしいですね。
オーガニック野菜たっぷりの豊富なメニューで、ベジもノンベジも楽しめます。
つるつる、もちもちの米粉のパスタを味わいに、ぜひかくれん穂゛へ。
Vegewel特典
この記事を見て、ディナータイムに来店した方に、お好きなソフトドリンクorハウスワインを1ドリンクサービス!「Vegewelの記事を見た」とお伝えください。※期間は2018年3月末日まで
※記事の内容は取材時点のものであり、変更される可能性があります。来店時には、あらかじめお店にお問い合わせいただくことをお勧めします。
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