エディフルフラワーを使いこなす3つの方法とは?華やかな食卓を簡単に演出!
エディフルフラワーは、食べることのできる花です。
日本で良く利用されているのは、菊や桜の花ですが、他にも蘭・百合・金魚層・パンジーなど、その種類は豊富。普段は観賞用として飾られている花でも、食べられるものがあるんです。
エディフルフラワーを使えば、いつもの野菜料理も華やかになります。
エディフルフラワーとは…
エディフルフラワーは食用花のこと。本来、無毒であれば、どんな花でも食することができますが、観賞用で売られている花は、農薬を使っている場合が多く注意が必要です。
したがって、エディフルフラワーを購入する場合は、必ず「食品」として販売している花を利用しましょう。また、ご自宅で育てた花を食用として利用する場合も、農薬を使わない清潔な花を使いましょう。
エディフルフラワーに向いた花
エディフルフラワーとして向いている花は、華やかで彩りが綺麗な色のもの。また、摘んだ後もすぐにしおれない花がおススメです。
日本では、菊や桜の花をエディフルフラワーとして良く利用しています。菊は、おひたしや酢飯の彩りに多く使われます。桜は、塩漬けしたものにお湯をそそいでを「桜茶」とし、おめでたい席で飲まれています。
また、お刺身に添えられる穂紫蘇(ほじそ)というピンクの花は、葉も一緒に香りを楽しめるエディフルフラワーです。
広い意味では、ブロッコリーやカリフラワーの可食部は「花のつぼみ」になるので、これもエディフルフラワーの一つと言えます。菜の花やフキノトウのなど、灰汁のある春の花は、生で食べずに加熱した方が美味しくなります。
エディフルフラワーの特徴
エディフルフラワーを使う時は、その色や花の特徴を知りましょう。花や野菜・果物の色は、4つの色素からなります。
クロロフィル
緑色系の色素で、水に溶けません。加熱で変色するため、長時間の熱を加えると色が悪くなってしまいます。しかし、NaHCO₃(炭酸水素ナトリウム)で発色が促進されます。重曹を灰汁抜きなどに利用するのはそのためです。
カロチノイド
黄・橙・赤色系の色素です。カロチノイド中でも、ビタミンAの成分である「カロチン」は、油脂で吸収が促進されます。
また、カロチノイド色素は、熱・酸・アルカリで安定します。例えば、黄色の菊をおひたしにする際に酢や塩を加えるのは、酸やアルカリにより色が安定するためです。
フラボノイド
淡黄系の色素で水溶性です。酸で安定し、アルカリで発色します。また、金属イオンで緑色や褐色に変化します。例えば、ゴボウの白を綺麗に出すために酢を加えるのは、酸により色が安定するためです。
アントシアン
赤・紫系の色素で、酸性で赤になり、中性で紫、アルカリ性で青に変わります。例えば、シソの葉は、塩もみすると青緑になり、梅の酸で赤く染まります。
また「ポリジ」の花は、白ワインに入れると、ブルーだった花がワインの酸でピンク色に変化します。お食事前に、ポリジの花を用意し、飲む前に入れてもらう。そんな演出の仕方もエディフルフラワーならではの楽しみ方です。
このようにエディフルフラワーは、これらの色素の組合せから色ができあがっています。色素は、調理や保存の影響を非常に受けやすいので、エディブルフラワーのそれぞれの特徴をふまえながら利用しましょう。
今回は、簡単なエディフルフラワーの3つの使い方で、華やかになる食卓のコツをお伝えします。
花をシンプルに添えて使う
華やかな色のエディフルフラワーは、料理の色と対照的な色の花をシンプルに添えるだけで、豪華なイメージになります。切ったフルーツや野菜と一緒に単体でも使えて便利です。
オレンジとキンギョソウのフルーツ盛り
皮ごとむいたオレンジに、キンギョソウのピンクとミントの緑を合わせた盛り付け例です。果物や野菜は、メインの食材と違った色のエディフルフラワーを使うと綺麗に見えます。
キンギョソウ
金魚のような花を咲かせ、赤やピンク、黄色、白とたくさんの色がある可愛らしい花です。あまり苦味が強くなく、さっぱりとした味で、他の料理を邪魔せずに、色々な味付けで食べられます。
塩キャベツのナスタチウム添え
塩でもんで、ごま油で味付けしたキャベツにナスタチュームを添えた盛り付けです。シンプルな料理こそ、華やかなナスタチュームが良くあいます。一緒に、ナスタチウムの葉も湯がいて加えると彩りもきれいになります。
ナスタチューム
蓮のような葉をもち、「キンレンカ」として親しまれているナスタチューム。プランターで簡単に育てることができるので、エディフルフラワーとしておススメです。
葉はサッと湯通しして刻むと、ほろ苦い味わいで薬味としても使えます。花は、赤や黄色、オレンジがあるので、そのまま花としても、花弁を散らして使っても、お料理に良くあいます。
ただし、水分を含みやすく時間が経つとしおれてしまうので、花は食べる直前に盛り付けましょう!
花をドリンクに入れて使う
水やお湯にエディフルフラワーを入れると、お客様がいらした際のおもてなしとして、お洒落なドリンクができます。氷にすると、花が沈んでも美しく開いた見た目をキープでき、とっても綺麗になります。
エディフルフラワーのロックアイス
色とりどりのスミレ・ナデシコ・パンジーなど、お好きな皿花を製氷皿で凍らせます。水を張った製氷皿の上に、花弁が開くように花を置きます。後は、冷凍庫で固めるだけ。使う時は、氷をコップに入れ、水や茶をそそぎます。
ナデシコ
ピンクや赤が綺麗で、ギザギザとした花弁が特徴のナデシコ。くせの無い味と香りで、色々な料理に添えて使えます。使う際には、生のまま汚れをキッチンペーパーで取り除き、丁寧に洗います。
パンジー
味が薄く、ほんのり青臭さのある味です。色も豊富でシンプルな料理に良くあいます。花弁が縮みやすいので、つんだ後はすぐ利用しましょう。また保存する際は、水気を避け、1つずつ重ならないように保管しましょう。
スミレ
スミレは、加熱しても美味しく食べられるエディフルフラワーの一つです。砂糖漬けにすると長期保存ができます。ただ「ニオイスミレ」の種と根には毒が含まれているので、注意してください。
色も紫、白など450種類以上あるため、どれを食用にしてよいか迷ったら「食用」として販売しているものを使いましょう。
菊茶
菊の花を温かいウーロン茶に浮かべて、一緒に召し上がります。大きな菊は、花びらをちぎって利用しましょう。また、菊の花は薬膳効果もあるので、お茶を入れた水筒にそのまま入れて飲めば、すっきりした気分になれます。
他にも、お酒に浸して「菊花酒」としても使えます。
菊
エディフルフラワーとして利用できる菊の花は、薬膳としても利用されています。主に「体の上の方(頭や目の症状)」に良いとされています。薬効としては、頭痛・のぼせ・目の疲れなど。他に、解熱・解毒・鎮痛・消炎・抗菌作用もあるとされています。
そのまま食べても、茹でて、揚げても美味しい菊の花。初めてエディフルフラワーを使うのであれば、比較的手に入りやすい菊がお勧めです。
花の香りを使って調理する
エディフルフラワーには、特徴的な味のないものと、花の香りが強いものがあります。この香りのある花を利用して、料理の幅を広げる方法があります。
バラ・桜・梅・菊などは、ほんのりと甘い香りでお菓子にも良くあいます。また、香りの強いハーブ系の花は、ほんの少し料理に加えるだけで風味が増し、シンプルな味付けでも美味しくいただけます。
ラベンダー豆腐
切った豆腐に、エキストラバージンオリーブオイル・ホワイトバルサミコ酢を同量。後は、少しの塩で味付けし、ラベンダーを散らしただけの一品です。シンプルなのに香りがいっぱいで、豆腐の豆の香りも引き立ちます。
ラベンダー
紫色の小さな花が特徴で、香りが豊かです。お茶としても、焼いた料理のスパイスとしても利用できます。
乾燥したものを使うのが一般的ですが、もし生の花が手に入ったら、ぜひエディフルフラワーとして食卓に添えてみてください。一輪でもラベンダーの香りが広がります。
菊のちらし寿司
野菜だけのちらし寿司でも、菊の花を散らすと卵のような見た目になり、錦糸卵の代替食として使えるため、卵アレルギーやヴィーガンの方も安心して召し上がれます。あまり多く散らさず、さりげなく他の具材が見えるように盛り付けるのがポイントです。
以上、エディフルフラワーの簡単な使い方をご紹介しました。花が綺麗に咲く時期に、エディフルフラワーを使った華やかな食卓を演出ください。
参考文献:新エスカ21「調理学」
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