クロレラにはどんな効果があるの?含まれる栄養素と期待される効果

更新日:2023/04/20 公開日:2023/04/11

クロレラはさまざまな栄養成分を含むため、日常的に取り入れることで栄養バランスのサポート効果が期待できます。クロレラは健康食品として広く知られていますが、中には実際に含まれる栄養成分をよく知らない人や、さまざまな商品広告を目にする中で、本当に体に良いのか疑問に感じている人もいるでしょう。

この記事では、クロレラの持つ栄養や健康効果、自分に合った選び方と購入時の注意点を紹介しています。初めてクロレラを試してみる人は、ぜひ最後まで読んでくださいね。

クロレラとは

拡大したクロレラ
クロレラとは緑藻の一種で、直径は直径2〜10μmの植物プランクトンです。

クロレラは、約20億年前、地球上に恐竜が誕生するはるか前から生息しています。クロレラは、20日間で1兆個にまで増殖する繁殖力の高さで、これまでの度重なる環境変動をたくましく乗り越えてきました。1900年代に入ってからは、各国でクロレラの研究が進み、今では健康食品として広く知られるようになりました。

クロレラに含まれる栄養素と期待される効果

スプーンに乗せられた粉末状のクロレラ
クロレラには、私たちが日常的に取り入れたい栄養素や、植物特有の成分が豊富に含まれています。

ここでは、クロレラに含まれる栄養成分と体内での働きを解説します。

たんぱく質

たんぱく質は、クロレラの構成成分の約6割を占める、主要な栄養素です。たんぱく質は、炭水化物や脂質と共にエネルギーを産生する三大栄養素の一つです。筋肉や臓器、髪の毛などを構成し、体の機能を調節するホルモンや酵素の成分としても働きます。

たんぱく質には、構成されている必須アミノ酸の種類や量に応じたアミノ酸スコアと呼ばれる評価方法があり、100に近いほど良質なたんぱく質とされています。

クロレラに含まれるたんぱく質はアミノ酸スコアが100で、必須アミノ酸をバランス良く含んでいます。

参考:厚生労働省「たんぱく質」

食物繊維

クロレラは、食物繊維も豊富に含んでいます。

食物繊維は、腸内環境を整える働き、血糖値の上昇をゆるやかにする働きがあり、生活習慣病の発症リスクを下げる栄養素として注目されています。食物繊維は、便をかさ増しさせて腸の活動を活発にし、スムーズな便通を促します。また、食物繊維を多く摂り、食後の血糖値上昇をゆるやかにすることで、インスリンの急激な分泌を抑え、肥満や病気リスクを軽減することができます。

脂質

脂質は、ビタミンA・D・K・Eといった脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きがあります。脂質と聞くとネガティブなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、炭水化物やたんぱく質の2倍以上のエネルギーを持ち、細胞膜を構成する成分としても重要な栄養素です。

クロレラには、必須脂肪酸と呼ばれるオメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸が含まれており、コレステロール値を下げるなど、生活習慣病を予防する働きが期待されています。

参考:厚生労働省「脂質」

葉緑素

葉緑素とは、「クロロフィル」と呼ばれる緑色の天然色素です。

葉緑素は植物の葉や茎などに含まれ、光合成を行い、光・水・空気中の二酸化炭素から有機化合物を作り出します。

葉緑素は、体内で鉄と結合して筋肉や赤血球のヘモグロビン色素に変化する他、血管内のコレステロールを吸着し血液のスムーズな流れを助ける働きや、老廃物を体外に排出するデトックス効果も期待されています。

ビタミン・ミネラル

ビタミンは、体の機能に欠かせない、さまざまな働きをする栄養素です。ミネラルは、骨や歯、筋肉などの構成成分になる他、体内のさまざまな作用に関わります。ビタミン・ミネラルは毎日とる必要がありますが、偏った食事や特定のサプリメントのとりすぎは、欠乏症や過剰症のリスクが高くなります。どの成分も満遍なくとるのが理想です。

クロレラはさまざまなビタミン・ミネラルがバランス良く含まれています。

参考:
厚生労働省「ビタミン」
厚生労働省「ミネラル」

クロレラの摂取量の目安

ガラスの容器とスプーンに乗せられたタブレットタイプのクロレラ
クロレラを日常的に取り入れる場合は、クロロフィルの量で換算すると、1日40~300mgが目安とされています。ただし、メーカーや商品によって推奨される量は異なるため、パッケージに記載されている目安量を必ず確認してください。

また、人によっては、クロレラをとりすぎると、吐き気や下痢が起こる恐れがあります。体調に違和感を感じた際は、飲むのを控えたほうが良いでしょう。

クロレラ×乳酸菌のメリット

グラスに注がれたクロレラ飲料
クロレラ食品の中には、乳酸菌を使った乳酸菌飲料として販売されているものもあります。クロレラと乳酸菌を一緒にとることで、以下のメリットがあります。

・栄養価が高まる
・飲みやすくなる

乳酸菌は腸内の悪玉菌の繁殖を抑え、腸内環境を整えます。また、乳酸菌は腸内でビタミンやカルシウム、鉄の吸収を促すため、クロレラに含まれるビタミン・ミネラルの吸収を高めることが期待できます。

さらに、乳酸菌飲料は飲みやすく味が整えられており、クロレラのサプリメントが苦手な人や、美味しさを重視したい人に向いています。

参考:厚生労働省「乳酸菌」

知っておきたいクロレラのデメリット

肌荒れを気にする女性
クロレラは栄養価が高い一方で、デメリットもあります。

クロレラは独特のにおいと風味があるため、苦手な人も少なくありません。また、血液を固まりにくくする薬(ワルファリン)を服用している人は、薬の効能を弱めてしまう可能性があるため、クロレラの摂取は控えた方が良いでしょう。さらに、クロレラの摂取により、日差しを浴びると湿疹やかぶれが起きる光過敏症を発症した事例もあります。

味があまり好きになれなかったり、体調に異変を感じたりするようであれば、無理に続ける必要はありません。

参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構「Q3 ワルファリンを飲んでいますが、納豆、クロレラ、青汁などの摂取を避けるように指導されました。なぜ、食べてはいけないのですか?」

クロレラ商品の選び方と注意点

タブレットタイプのクロレラのアップ
クロレラ商品を選ぶときは、次のポイントを意識して選ぶと良いでしょう。

・加工方法をチェックする
・形状をチェックする
・自分のライフスタイルに合うものを選ぶ

クロレラは、多くのメーカーが健康食品として販売していますが、中には広告と商品にギャップがあるなど、購入後のトラブルもあります。ここでは、購入時の注意点をまとめているので、必ずチェックしてください。

細胞壁破砕タイプかどうか

クロレラを選ぶときは、どのように加工されているかをチェックしましょう。できれば、クロレラの細胞壁を破壊した細胞壁破砕タイプがおすすめです。

クロレラの細胞壁は硬いので、体内で消化しやすくするために製造時に加工されます。加熱したり酵素を加えたりする加工方法は、栄養成分や体内の吸収率に影響が出てしまいますが、細胞壁破砕は、栄養成分を損なうことなく、体内で効率良く吸収することができます。

<h3摂取しやすい形状から選ぶ

自分が取り入れやすい形状のクロレラを選ぶのも大切です。クロレラには主に、粉末タイプ・錠剤タイプ・ドリンクタイプの3種類があります。

粉末のクロレラは、料理やスムージーなどの材料として使えるため、食事の栄養バランスを整えたい人に向いています。錠剤タイプは、水だけでサッと飲める手軽さがあり、クロレラを日常的に取り入れたい人におすすめです。ドリンクタイプは、料理の手間がいらない上に、味が整えられて飲みやすいものが多いです。

クロレラの風味に抵抗がない人は粉末タイプで、少し苦手な人は錠剤やドリンクタイプを選んでも良いですね。

自身の目的に合わせた成分から選ぶ

クロレラを使った食品には、他の材料や成分が含まれたものもあります。気になる栄養成分が含まれたものを、ライフスタイルに合わせて選んでも良いでしょう。

例えば、先ほど紹介した乳酸菌飲料タイプなら、クロレラと一緒に乳酸菌をとることができます。野菜も取り入れたい人には、スムージータイプもおすすめです。また、たんぱく質を強化したソイプロテインタイプの商品も売られています。

味や栄養成分はもちろん、自分のなりたい姿に照らし合わせて選ぶと良いでしょう。

クロレラを選ぶときの注意点

クロレラを使った食品の中には、お手頃な値段のものもありますが、品質は玉石混交
です。そのため、できるだけ品質管理の状態や製造ラインが分かるものを選ぶようにしましょう。また、海外のクロレラ食品を個人輸入する方法もありますが、万一トラブルがあったときは、自己責任で対応する必要があります。クロレラは健康への影響も大きいため、できるだけ購入後のサポート体制が整った商品を選ぶのがベストです。

健康食品の中には、広告のキャッチコピーが誇張されているものもあります。使ってみたら合わなかった、という場合に適切な対応をしてもらえるところを選びましょう。

まとめ

木の器に盛られた粉末タイプのクロレラ
クロレラは、たんぱく質・ビタミン・ミネラルを豊富に含む植物性食品です。味は好みが分かれますが、自分に合った形状や食べ方を見つければ、手軽に栄養をサポートできます。

自分のライフスタイルや、体に合うものを取り入れてみてください。

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