マクロビオティックにみる季節の食べ方「春」~しあわせこよみごはん 〜
日に日にあたたかくなって、太陽の光や空気からも穏やかさを感じてきました。
冬の間じっと耐え忍んでいた様々な生き物たちが活動をはじめる季節。
植物は新しい命を芽吹き、動物も冬眠から目覚めます。
私たちの体と心も活発になってきます。古いものを手放したり、新しいことをはじめるにもぴったりの季節ですね。
心身ともに軽やかにのびのびと、新たなスタートをしていきましょう。
この時期を快適に過ごすヒントを「しあわせこよみごはん」5人のメンバーの目線で、5つのテーマからお伝えしていきます。
春を快適に過ごすために~春の食べ方
春はすべての命が活動をはじめる「芽吹き」の季節です。私たちの体も、大地から芽がでるように、新陳代謝が活発になっていきます。
まずは古いものを上手に出すことから始めましょう。
冬の間にため込んだ脂肪やエネルギーを排出し、体を軽やかにしていきます。老廃物の代謝を助けてくれる食材や発酵食品、油を使わない調理法などをうまく取り入れていくのがおすすめです。
また、「芽吹く」という視点から食べ物を考えると、ふきのとうやよもぎなど春の訪れを告げる野草や山菜が思い浮かびます。
野草や山菜のほろ苦さは、体の老廃物をデトックスしてくれる働きがありますので、この時期は特に体が癒されるような感覚を感じるかと思います。
発芽するような、もやしやスプラウト系の野菜も、「芽吹き」のエネルギーをもつもの。ぐんぐん伸びていく芽のように、私たちの心身ものびやかになれることでしょう。
陰陽五行では、春は「木」のエネルギーとなり、「肝(肝臓・胆のう)」が活発に働きます。活発に働くということは疲れもでてきますので、春は「肝」のトラブルが起きやすくもなります。
「肝腎要(かんじんかなめ)」というように、肝臓はとても大切な臓器。日々私たちの血液をきれいにしてくれている働き者です。春は特に頑張ってくれていますので、ぜひ優しく労わってくださいね。
春に起こりやすいトラブル、ダメージを受けやすい臓器
筋肉や血管・生理のトラブル/足がつる/目の疲れ/爪が欠けやすい/ストレスに弱くなる/イライラする/のどにものがつまる、吐き気/だるい、疲れやすい/突発性の病気/自律神経のトラブルなど
春におすすめの食材
- 緑の野菜(小松菜・ブロッコリー・チンゲン菜・春菊・ニラ・パセリなど)
- 酸味のあるもの(梅干し・酢・柑橘類など)
- 野草(よもぎ・ふきのとう・ふき・たらのめなど)
- 春野菜(春キャベツ・春玉ねぎ・菜の花など)
- 芽吹くもの(もやし・アルファルファ・ワカメなど)
- 発酵食品(味噌・納豆・テンペ・梅干し・甘酒・浅漬けなど)
- 麦(小麦・大麦・はと麦・押し麦など)
- その他、ふのり、豆など
春に控えた方がいい食材
油もの、脂肪の多いトロや霜降りなどの肉魚、食品添加物、砂糖、激辛食品など
春におすすめの調理法
- 蒸す、ゆでる、軽いプレス
- ウォーターソテーや重ね煮などのノンオイル調理
- 和え物や、軽く仕上げる調理 など
これから週に一回、以下の食材とテーマをお届けしていきます。(タイトルやテーマは多少変更する可能性があります。)
- 「芽吹く食材/季節とともに体も目覚めさせるために」~Noriko
- 「発酵食品/身近な調味料で花粉症対策」〜Yuki
- 「麦と酸味/眉間のシワ、そのイライラは肝臓のお疲れかも」~Miyumi
- 「油をつかわない料理/肝臓と目、筋肉、爪」~Rika
- 「青菜と少食、玄米のパワー/自律神経失調症、うつ、不眠症と食生活の関係性」~Hiroko
しあわせこよみごはんがお伝えしたいこと
こよみにあわせた食材(旬のもの)には力強い生命力があり、美しく、何より美味しいです。
まごころを込めて調理するあたたかな気持ちは、食材にも食べる人にも伝わります。
こよみに寄り添って、人に寄り添って、自分の心に寄り添って。
いのちをつくる日々のごはんが、皆様の穏やかさと健やかさとなりますように。
そして楽しく幸せな日々をおくれますように。
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