忙しい人にこそ、マクロビオティックをおすすめしたい!3つの理由

更新日:2019/02/02 公開日:2018/08/02

健康的なライフスタイルのモデルとして、全世界から注目され続けているマクロビオティック。

きっと、ストイックなイメージをお持ちの方も多いのでは? 生活の中できちんと実践するのは難しそう、ハードルが高そうと思われるかもしれません。

でも実は、このマクロビオティック! 忙しい現代人にこそ、ぜひおすすめしたいんです。

マクロビオティックを生活に取り入れるメリットは、時間的にも経済的にも、あらゆる面において数え切れません。それを知ったら、「え、もっと早く知りたかった…!」と思うはず。

実際に私も仕事が忙しいときなど、マクロビオティックの知恵には本当に助けられています。

一体なぜ、忙しい人にこそマクロビオティックがおすすめなのか? 今回は、その理由についてご紹介します。

マクロビオティックとは?


マクロビオティックときくと、玄米菜食のイメージが強いかもしれませんが、実はもっと大きな概念があります。簡単に言えば、「長く思いっきり生きるための方法」。

自然の摂理や宇宙の秩序に沿って生きることで、健やかに過ごすことができ、一人一人が幸せになれば、ひいてはそれが世界平和につながるという考え方です。

この思想に基づいた食べ方が、マクロビオティックの食事法です。私たち人間も、まぎれもなく自然の一部。

「住む土地でその季節にとれたもの(身土不二)を、できるだけ自然のまま丸ごと頂く(一物全体)ことで、周りの環境とのバランスが取れ、一年を通して元気に過ごせる」ということなんですね。

具体的には、日本の伝統食がベース。玄米などの全粒穀物を主食に、季節の野菜・豆類・海藻類を、醤油や味噌などの伝統的な発酵調味料を使って調理します。

肉・魚・卵・乳製品などの動物性食品や、精製された小麦や砂糖などは、身体への負担が大きいため、なるべく控えるようにとされています。

マクロビオティックには、「身土不二(しんどふじ)」、「一物全体(いちぶつぜんたい)」、「陰陽調和(いんようちょうわ)」という主に3つの原則があります。

これらの基本原則をもとに、一人一人の体質や体調、目的によって無限の応用が可能です。どんな人でも活用できる、万能の食事法といえるかもしれません。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

今さら聞けない、マクロビオティックって?

▼こちらはある夏の日の献立。「玄米ごはんとお味噌汁に、旬の野菜を使ったおかず」の一汁二菜か三菜スタイルが、私の基本形です。

それでは早速、マクロビオティックを生活に取り入れるメリットを見ていきましょう。

メリット1、調理時間が短縮できる

マクロビオティックには、「一物全体」という原則があります。これに則ると、避けては通れないと思っていた調理段階を、いくつもショートカットすることができるのです!

「一物全体」とは、人間の身体を構成している要素で無駄なものは何ひとつないように、生命あるものは植物であれ動物であれ、余分なものはないとする考え方。

食材もすべて、分割せずにまるごとそのまま頂くのが、栄養的に最も理に叶っているということですね。

例えばお米なら精製していない玄米がよく、野菜は皮や根菜の葉まで、余すところなく使います。

つまり、野菜の皮はむかなくていい、アクも取らなくていい、水にさらしたり、下茹でしたりも必要ないということ…!

マクロビオティックでは、むしろこれらの行為は、食材に含まれるせっかくの栄養を捨てているも同じと考えます。一般的な調理法ではマストとされている工程をすっ飛ばしていいとは、なんて楽ちんなのでしょうか。

実際、食事の下ごしらえをきちんとやろうとすると、想像以上に時間がかかってしまうもの。今まで真面目に料理をしてきた人は、こんなに食事の支度が楽になるなんて…、と驚くかもしれません。

これが、忙しい人にこそマクロビオティックをおすすめしたい、一番の理由です。

また旬の野菜は、味がしっかりしていて美味しいもの。あれこれ味付けしなくても、塩を少しふって蒸したり、醤油で煮たりと、シンプルな調理法で十分満足できます。

味付けがなかなか決まらないという悩みとも、もうおさらばです!

マクロビオティックを取り入れるようになって、「調理時間が大幅に短縮した」「食事の支度がラクになった」という声は、本当によく聞きます。

▼きんぴらやひじき煮などの常備菜があれば、お弁当作りもカンタン!

メリット2、ゴミが減る、無駄がない

今はゴミひとつ出すのにも、手間とお金がかかる時代。「わざわざゴミ袋を買ってきて、種類別に分別をし、曜日を確認して週に何度もゴミ出しをする」これって、結構面倒じゃないですか? 

マクロビオティックを始めると、冷蔵庫で知らす知らずのうちに食材や調味料がダメになっている、ということもなくなっていきます。

その理由としてはまず、ドレッシングやマヨネーズ、タレなどの調味料を買わなくなるから! 

昔ながらの発酵の過程を経て作られた本物の醤油や味噌・みりん・酢・梅酢・薬剤などを使わずに丁寧に圧搾された質のいい油さえあれば、料理の味付けには十分です。

ビンやチューブ類が減るので、キッチン全体がスッキリ。お気に入りで選りすぐりの調味料だけが並んでいる光景は、見ていてとても気持ちのいいものです。

また「一物全体」を意識することで、食材を無駄にしないように自然と気を付ける習慣ができます。

買ってきた野菜が干からびていたり、芽が出ていて食べられる状態ではなくなっていたり、ということも減っていくでしょう。野菜の皮をむかないので、生ゴミも激減します。

そうなると不思議なもので、「なるべく袋をもらわないようにしよう」「容器を持って行って、量り売りのお店で買おう」という風に、生活全体を「いかにゴミを減らせるか?」という目で見るようになってくるのですね。

これが意外と、ゲーム感覚で楽しめるのです(笑)。効率よく、エコに暮らせるようになると、気持ちにもゆとりが生まれます。

肉や魚介類など、食中毒を起こしやすい食材を使わないので、衛生面でも安心です。動物性の脂を落とすために使っていた台所洗剤もほとんど不要になり、洗い物もぐっとラクになります。

▼冬には、玄米ごはんとお鍋の組み合わせが多くなりがち。これだけでも立派なごちそう!

メリット3、健康でいられる

とにかく、元気に過ごすことができるようになります。もしかしたら、これが一番嬉しいことかもしれませんね。

私は10代の頃からマクロビオティックを実践しているおかげで、もう何年も体調不良で病院に行っていません。多少体調を崩しても1〜2日寝ていれば元気になるので、薬のお世話にもなったことがありません。

健康は、何にも代えがたいもの。体調面に心配があると、何をしようにもそれがブレーキになってしまいますよね。毎日元気なら、仕事も遊びも全力で楽しめるし、いつでも好きなことに挑戦できます。

▼玄米と野菜の巻き寿司は、必要な栄養がすべて詰まったパーフェクト食

とはいえ、「忙しすぎて、食事の支度をする余裕が全くない」ということもありますね。そんなときに試してみてほしいのが、「七号食」! 

七号食とは、玄米ごはんと梅干しなどの塩分、飲み物も水とお茶だけをとる食事法です。

玄米は「完全栄養食」といわれるほど、食物繊維・タンパク質・ビタミン・ミネラルなどが、非常にバランスよく含まれています。短期間ならば、栄養不足になる心配もありません。

実際、玄米だけを食べることになるとよく噛むので、頭がとてもスッキリとクリアになります。消化に余計なエネルギーを使わないので、自然と睡眠時間も短くて済み、疲れを感じません。

七号食は、まさに忙しい人向けの食事法! 1週間〜10日ほど続けると効果があるといわれていますが、台所に立つ時間がないときだけ、気軽に取り入れてみてはいかがでしょうか?

※夏は玄米が重く感じられたり、食べにくい時もあるかもしれません。あくまでもそれぞれの体質や体調に合わせて、身体の声を聞きながら、「美味しい」と感じられる食事・食べ方を選んでくださいね。

おわりに

実践してみて初めてわかる、マクロビオティックの魅力。調理時間が短くなり、ゴミも減り、いつも元気でいられる、といいことづくめです。まさに、忙しい現代人にぴったりな食事法ではないでしょうか。

マクロビオティックは決して難しいものではなく、むしろとてもシンプルです。

生活に取り入れるメリットは、ここに書いた以外にも「肌の調子がよくなる」「地球と動物にも優しい」などたくさんありますが、結局は「気持ちいいから、やめられない」というのが正直なところ。

ぜひあなたも一度、この軽やかな心地良さを感じてみませんか?

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大国 沙織|Saori Ohkuni

大国 沙織|Saori Ohkuni

平成元年生まれのフリーライター、ヴィーガン料理家。
約15年前から、マクロビオティック、菜食中心のライフスタイルを送る。
京都で学生時代を過ごし、東京で雑誌の編集を経て、自然豊かな千葉県鴨川市にUターン。
四季折々の野の草や、色鮮やかな野菜たちと戯れることが喜び。
あちこち住んだからこそ感じる田舎暮らしの魅力、サスティナブルな旅の楽しみ方も発信中。

正食クッキングスクール師範科コース修了
インナービューティープランナー®

運営ブログ「おいしい人生のつくりかた」:http://delicious-life.com/