お肉の代替品としても活躍!アレンジ自在の万能食材「車麩」

小麦グルテンを主原料とした麩。マクロビオティック・ビーガンの食生活をしている方にとっては、お肉の代替食品として身近な食材ですよね。

麩は大きく分類すると、生麩・焼き麩・揚げ麩・乾燥麩の4種類があり、さらに各地方には郷土色豊かな麩も存在します。板状や棒状、あられ状など、形状によって食感が異なり、料理の幅を広げてくれるのも魅力です。

そんなバリエーション豊かな麩の中から、今回は「車麩」をご紹介します。

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車麩の特徴


新潟県をはじめとする北陸地方や沖縄県で、主に食されてきた車麩。今では全国のスーパーや自然食品店などでも手に入るようになりました。

車輪のような形をしていることが名前の由来で、まるでドーナッツのように中心に穴があり、渦を巻いたような形状が特徴です。

地域によって食感や製法は異なり、新潟県では通常3回巻きの車麩を4回巻きにしてボリュームアップし、弱火で焼き上げ質が線密な白焼きに。

沖縄県の車麩は1本30cm以上の長い棒状で、グルテン量が多く弾力がありモチモチとした食感に仕上がっています。

車麩ができるまで


車麩は一つ一つ職人の手作業で作られています。

その作り方は、まず小麦粉と水を合わせてグルテン(小麦たんぱく質)とデンプンに分離させます。取り出したグルテンにさらに小麦粉を合わせて練れば、生地の完成です。

そして生地を棒に巻き付けてオーブンで焼いたら、再び生地を巻き付けて焼き、この作業を数回繰り返します。太い棒状になったら蒸篭で蒸し上げてカットし、十分に乾燥させたらできあがりです。

巻いては焼きをくり返しながら大きさを均一に揃えるのは、職人のなせる技。香ばしく焼き目を付けるため、味わい豊かに仕上がります。

車麩には栄養がいっぱい!

車麩は低カロリーで高タンパク質。肉の代替品として使うことで、ダイエットの強い味方になってくれます。

ナトリウム・カリウム・カルシウム・鉄・亜鉛などのミネラルも豊富で、肌のコラーゲンを再生するプロリン、鎮痛・血圧低下作用のあるグルテンペプチドなども含まれています。

低脂肪で消化が良いので、離乳食や病人の食事にもおすすめの食材です。

戻し方と絞り方のポイント


車麩は調理する前に、一晩水で戻しておきます。急ぐときには60~80度の湯を使うと、早く戻すことができます。熱湯に浸しておくとふっくら感が失われてしまうので、気を付けましょう。

車麩がたっぷりと水分を含んだら、手の平で軽く押しながら水気を切ります。食べやすい大きさにカットすれば、下ごしらえは完了です。

アレンジ自在!色々な料理に活躍


車麩の産地の一つである新潟県では、郷土料理の「煮菜(にな)」や「のっぺい汁」、穴の中心に卵を落とした「車麩の卵とじ」などの煮物で使うのが定番。

肉厚な車麩は出汁をたっぷりと吸い込み、口の中でジュワッと滋味深い味わいが広がります。

しかし、煮物だけにとどまらない懐の深さが車麩のすごいところ。まるでお肉のような歯ごたえと癖が少ない味わいのため、様々な料理に活用できます。

マクロビ・ビーガン料理ではお肉の代替として使われ、車麩のカツや竜田揚げは定番に。中華料理では角煮やホイコーロー、洋風料理ではグラタンやピカタ、スイーツとしてフレンチトーストやラスクにも変身してしまいます。

正しい保存方法


乾物である車麩にとって水分や汚れは大敵です。高温多湿な場所を避けて、開封後は外気が触れないように、密閉容器や保存袋に移して保存しましょう。

ベジタリアン・ビーガンの方にとって、栄養豊富でアレンジ自在の車麩は、料理レパートリーを広げてくれる強い味方です。

保存がきくのでストック食材として常備しておくと便利ですよ。ぜひ日々の食事に、車麩を活用してみてくださいね。

画像提供:株式会社マルヨネ
http://www.kurumafu.com/

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渡辺まりこ

渡辺まりこ

新潟県在住のフリーライター。
個人サイト「Watamaringo」http://watanabemariko.com/

発酵教室「ハッコウアソビ」主宰。上級麹士。
「ハッコウアソビ」http://www.watanabemariko.com/haccoasobi/

伝統的和食も大好きだけれど、海外の発酵食にも興味津津。
日々実験がてら楽しく醸しています。