ダイエット中に効果的な朝ごはんの食べ方、メリットや摂るべき栄養素は?

「ダイエット中は朝ごはんを抜いたほうが痩せられそう」と考える方がいますが、実はそれは間違いです。もちろん、食事のタイミングや方法、摂取カロリーや食べる内容には注意が必要ですが、朝食を食べた方がダイエットの成果は出やすくなります。

そこで、この記事では、朝ごはんがダイエットにもたらすメリットをはじめ、ダイエット中の適切な朝食の食べ方とタイミング、ダイエットに役立つ栄養素とおすすめのメニューについて解説します。

朝ごはんは重要!ダイエット中も抜いてはいけない理由

パンとコーヒーの朝食を前に、いただきますのポーズをする女性

朝食をしっかり食べると、ダイエットにつながる多くのメリットを得られます。

また、朝ごはんは、肥満を引き起こす体内での様々な現象を防ぎ、より痩せやすい身体づくりに役立つだけでなく、仕事や勉強など、日々の活動のパフォーマンスが上がる効果も期待できます。

ダイエット中は何かとストレスがたまりがちですが、そういった心理的な負担を軽減し、快適なダイエットライフをかなえてくれるのも朝ごはんです。

朝ごはんを食べることのメリット

和風の朝食を食べる女性

では、朝食はどのようにしてダイエットの役に立つのでしょうか?その仕組みを具体的にご説明しましょう。

血糖値の急上昇を防ぐ

もし朝ごはんを食べずに空腹状態が長く続くと、体内の血糖値は極度に下がってしまいます。そのまま昼食や夕食を食べると、今度は血糖値が急上昇し、それを下げるためインスリンの大量分泌が起こります。このインスリンには糖を脂肪に変えて体内に蓄積させる働きがあるため、結果的に太りやすくなってしまいます。

代謝を上げる

朝ごはんを食べて胃腸が活動を始めると、体温が上がって基礎代謝が増え、一日の消費エネルギー量がアップします。また、朝食は自律神経にも作用してエネルギー消費を増やすため、それらが肥満の解消と防止につながります。反対に、朝ごはんを抜くと体温が上がりにくくなり、昼食や夕食後も代謝は低いままで、ダイエットには逆効果です。

過食を防ぐ

朝食を抜くと血糖値が下がり、空腹感が増大します。そして、低下した血糖値を回復しようとする身体の働きと大きな空腹感から、昼食や夕食時に必要以上の食事(エネルギー)を摂りやすくなってしまうのです。こうして、消費されずに余った過剰なエネルギーは脂肪へと変換されて体内に蓄えられ、肥満の原因になってしまいます。

便秘を解消する

腸の動きは夜に活発になるため、朝は排便のベストタイミングです。そこで朝食を摂取すると体内のリズムが整い、胃や腸を刺激して便の排出が促されます。実は、ダイエット中は食事量の減少やストレスで便秘になりがちです。もし便秘が続くと代謝が落ち、腸内環境も乱れて痩せにくくなってしまうため、スムーズな排便が必須です。

睡眠の質が向上する

人間の活動のリズムは「体内時計」という仕組みによって生み出されています。朝食には、この体内時計を調整し、睡眠のリズムをも整える役割がありますが、朝ごはんを抜くとその調整が不十分になってうまく眠れなくなってしまいます。この睡眠不足には、過食につながるホルモンの分泌増加をはじめ、ダイエットへの悪影響をもたらします。

集中力とパフォーマンスが向上する

朝ごはんで、エネルギー源となる「ぶどう糖」を、ビタミンB群を含む食材と一緒に脳にたっぷり供給すると、集中力が高まって仕事や勉強などがはかどります。反対に、朝食を食べないと、身体を動かすためのエネルギーの元になる栄養まで不足し、長時間、元気に活動できなくなってしまうというデメリットもあります。

効果的な朝ごはんのタイミング

テーブルの上の朝食と目覚まし時計

朝食をダイエットにきちんと役立てるには、それを食べる適切なタイミングを守ることが大切です。

起床後1時間以内に摂る

人間の基礎代謝に関わる「体内時計」は光による刺激と朝食によって毎日調整され、正確に機能します。朝ごはんによるこの調整が最も効果的に行われるのは起床後1時間以内です。

規則正しい食事時間を守る

1日3食の食間が、8時間以上空かないようにしましょう。規則正しい時間に食事をすると空腹による過食とカロリーオーバーが起きにくく、栄養の吸収効率を適正に保てます。

効果的な朝ごはんの食べ方

パン、野菜と果物、カフェラテの朝食

続いては、肥満の予防や解消するために守りたい、朝食の摂取方法のポイントについてご紹介します。

バランスの取れた食事を心がける

炭水化物、タンパク質、脂質という三大栄養素に加え、それらをエネルギーに変えて、身体に必要な成分の生成にも役立つビタミンやミネラルを、すべて過不足なく摂取しましょう。

低GI食品を選ぶ

血糖値の急上昇による脂肪の合成と蓄積を促しにくい「低GI食品」がおすすめです。朝食はその後の食事の血糖値上昇に影響するともいわれているため、十分注意してください。

適量を守る

1日の必要カロリーの約7割は、カロリー消費が期待できる日中の朝食と昼食で摂取するのが理想的です。両者のカロリーバランスが3:4となるように食事量を決めるとよいでしょう。

タンパク質を積極的に摂る

タンパク質は筋量アップに欠かせず、体温を上げると同時に体内時計を機能させてエネルギー代謝を活性化します。不足すると肌ツヤの悪化や不健康な痩せ方につながる恐れがあります。

よく噛んで食べる

食べ物を十分噛むと満腹感が増して過食を防げます。さらに、咀嚼によってデンプンがしっかり分解されると適量のインスリンが即座に分泌されて血糖値の急上昇を抑え、糖尿病予防にもなります。

水分補給を行う

水分には食物の栄養素を運搬する働きがあります。また血流をスムーズにして、栄養素を全身に行き渡らせます。特に温かい飲み物は、胃腸を温め、栄養素の消化吸収を高めてくれます。

朝ごはんの目安カロリー

皿に入れた砂糖の重さをキッチン秤で計る様子

成人が命の維持に必要最低限のエネルギー量は、女性で1150kcal程度、男性で約1500kcalです。そのうちのおよそ4割にあたる、500〜600kcal程度を朝食で摂ることを目標にするとよいでしょう。

朝ごはんに摂りたい栄養とおすすめメニュー

野菜サラダとオリーブオイル

ここまで朝食の重要性について解説してきましたが、最後に、ダイエット中の朝ごはんで積極的に摂取したい栄養素と、それらを効率的に取り入れられるメニューをご紹介します。

炭水化物

人間の活動をつかさどる脳のエネルギー源となるのが、デンプンや砂糖などの炭水化物です。炭水化物を含む食品は多くありますが、肥満につながる血糖値の急上昇が起きにくい、玄米や全粒粉パン、オートミールなどの「低GI食品」を意識的に選ぶとよいでしょう。

タンパク質

タンパク質は「体内時計」の調整に深く関係し、筋肉や内臓などの組織づくりに欠かせません。また、体温を効率的に上げて基礎代謝アップにも役立ちます。タンパク質は、卵料理やサラダチキン(鶏むね肉)、鮭などの焼き魚、豆腐や牛乳などに豊富に含まれています。

健康的な脂質

朝食で脂質を摂る際は、コレステロール値の低下をはじめとする健康へのメリットが期待できる「不飽和脂肪酸」を含む食材を選びましょう。ナッツ類やカボチャの種をトッピングしたシリアル、アボカド、エゴマ油やオリーブオイルを使ったサラダなどがおすすめです。

食物繊維

食物繊維は、脂質や糖質などを体外に排出し、血糖値の上昇を穏やかにしてダイエットに役立ちます。水に溶けやすい「水溶性食物繊維」はそれらの効果が特に高いといわれ、味噌汁の具によく使われる昆布やワカメなどの海藻類やオクラ、納豆などに豊富です。

ビタミン・ミネラル

りんごやみかんなどの果物や野菜類に豊富なビタミンとミネラルは、脳が「ぶどう糖」をエネルギーとして消費する際に欠かせない物質です。また、ビタミンは人体の機能を正常に保つのに必要で、ミネラルは骨や歯の構成や体調管理に大切な役割を果たしています。

乳酸菌

太りにくい体質になるには腸内環境が良くないといけません。腸のコンディション向上に役立つのがヨーグルトやチーズ、ぬか漬けをはじめとする漬物などに含まれている乳酸菌です。なお、オリゴ糖や食物繊維を同時に摂取すると腸内の乳酸菌を効率的に増やせます。

ヘルシーな朝ごはんで健康的にダイエットしよう!

ヨーグルトの朝食を食べる女性の手元

生活習慣病にもつながる肥満の改善には、栄養バランスが良い規則的な食事と、適切な食材選びと食べ方による健康的なダイエットが有効です。

朝ごはんを抜いたり、特定の食品や栄養素を過度に制限したりするような無理なダイエットは逆に太りやすくなってしまい、身体の機能が低下する恐れもあるので避けましょう。

多くの健康メリットを期待でき、1日の活動の成果にも深く関わる朝食を大切に、充実したヘルシーライフを実現してください!

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