「壁のない食卓」「食のバリアフリー」を目指す現役高校生トリオ。No Wall Cafe(ノーウォールカフェ)

何にも染まらない・・・フレッシュで沢山の可能性を秘めた原石が、今の世に想いを形にして光を投げかけてくれました。

農業高校の食物科で学び、調理師免許取得を目指す学生たち。

授業の中で知ったベジタリアンやヴィーガンのこと、アレルギーのある人たちのこと、そして健康や体質など…。

様々な事情から食べられないものがある人たちが沢山存在することを知った彼女たちが立ち上がり、発信とともにポップアップのヴィーガンカフェ「No Wall Cafe(ノーウォールカフェ)」を開催することを知りました。


インスタグラムでの発信の言葉ひとつひとつの丁寧さや強い意志。5年前から同じ思いで活動してきている筆者は、賛同と嬉しさともに、応援したいという思いですぐに彼女たちに会いにいきました。

皆が一緒に食べられて、笑顔で美味しいと言えるものを作ってあげたい。


日本には、夫々の理由で食べられないものがあったり、ベジタリアン・ヴィーガンであることを隠したり、回りに遠慮して我慢していたりする人が多くいます。

お店や回りからも特別扱いされることは、とても悲しいことでしょう。

No Wall Cafeの発起人・リーダーである室崎衿乃(むろさきえりの)さんは、好きなものを当たり前に食べていたのに、ある時から突然、頭痛・吐き気・息苦しさのような症状が出てしまいます。

お肉やお魚など、食べられないものが色々と出てしまい、その結果食べられるものとして行き着いたのがヴィーガン料理でした。

自分に起きた食の制約のある生活の辛さから、「壁のない・誰もが同じようにおいしく食べられる料理を作りたい!」と強く思うようになったといいます。

同級生の川﨑陽己(かわさきはるき)さん、中村遥(なかむらはるか)さんに熱い想いを投げ掛け、3人でポップアップカフェ方式のNo Wall Cafeを立ち上げることとなりました。

国産野菜を使った、みんなが食べられるプレート


本物の高校の制服に、名前つきのエプロンで笑顔で給仕する3人。

今回提供するお料理は、ジャンルを問わず美味しくて身体によく、見た目でも楽しめるものにしたそうです。

主菜はトマト煮込みのロールキャベツ、きのことごぼうのストロガノフのどちらかをチョイス。副菜は、グリーンサラダ・カラフルピーマン炒め・紫キャベツのラペ・ポテトのマスタード炒め。

ご飯はもち麦ごはん、大根のお味噌汁もついています。

これで1,000円(税込)。


スイーツは、豆乳寒天とみかんの寒天。

プレートにデザートを付けると1,250円。デザート+ドリンクだと、1,450円です。


メインのロールキャベツの中は、豆腐やお野菜がたっぷり。ストロガノフもごぼうとキノコの奥行きある味わいでごはんが進みます。

食物繊維たっぷりのもち麦は、よく噛むことで満足感と平和感に包まれる感じ。

加工品などを使わない、からだに優しくてお野菜の甘さが引き出されたお料理たちはバランスがよく、それぞれしっかりとした旨味と味わいがあり、食べたあとに幸せな気持ちになりました。

そう!これが彼女たちの目指す笑顔になれるごはんです。

食は人々を幸せにする。同じものを食べ、共有し、笑い合える時間以上に素敵なことはない。


澄んだ目で、驚くほどしっかりとした語り口調で思いを伝える室崎さんに、吸い込まれるような時間。

しかし、屈託のない爽やか男子の川﨑さん、ほんわか天然のやさしさの漂う中村さんと掛けあうと、1人の高校生に戻る瞬間も。とっても仲が良くバランスのとれた3人。

なぜヴィーガン料理をつくるのでしょうか?

「私が目指す『壁のない食卓』には、ヴィーガンが不可欠な条件だったからです。

ヴィーガンには動物愛護・健康目的・環境等様々な背景が存在しますが、食べたくないではなく、絶対的理由で食べられない人だっています。アレルギーを持つ人、病気で食事制限がある人など。

沢山の食の枠組みや壁のあるこの社会は、相当居心地が悪いです。

何もなく、何でも食べられる人は大勢いますが、それ以外の人は特別扱い?除け者扱いされた、という気持ちは本人にとってとても悲しいことです。辛い思いをしている人だって沢山います。

どんな理由があろうと、その人の個性であり、尊重されるべきだと思います。

食べたくない、食べられないを抜きにして、ここならば何でも食べられる!選べる!というものを作りたい。

同じものを食べられるためには?と考えた時に行き着いたのがヴィーガンで、ヴィーガンならそれを実現できると思ったんです。」(室崎さん)

熱く熱く語る言葉のひとつひとつに重みがあります。

ナチュラルで素敵なチラシやポスターはどなたが作ったのでしょうか?

「私がデザインしました。全体はシンプルに、左のオリーブの花は平和の象徴であり、花言葉は『平和』『知恵』。右のルドベキアは『平等』『公平』『正義』であるため、私たちのカフェのメッセージを込めて載せています。」(室崎さん)

今後の夢をお聞きしました。

「社会にある沢山の概念、枠組み、偏見、障壁を肥えて、何も考えずにみんなが同じ食卓で好きなものを選んで同じように笑いながら食べられる場。

それが特別ではなく、ヴィーガン料理を食べているとうことすら考えさせないような温かなお料理を提供していきたいと思います。

誰もが心から美味しいと思えるヴィーガン料理を沢山作って、笑顔を増やせるようになりたいと思います。」(室崎さん)


恋して、笑って、部活や好きなことして…。

遊びたい盛りで先のことなんて考えていなかった自分の高校時代を振りかえり、その強いビジョンと将来を見据えて頑張る彼女たちの姿と照らし合わせると、なんだか恥ずかしいような、申し訳ないような気持ちになります。

高円寺には、今回のポップアップカフェの会場となったレクトサンドカフェだけでなく、近隣のメウノータ、ぽれやぁれといったヴィーガンカフェが多く並びます。

これらのオーナーさん達、沢山の大人達の応援を後ろ盾に、彼女たちはますます羽ばたいていくことでしょう。

これからも、私も応援していきたいです。


今回のポップアップカフェの会場となった、高円寺駅の南口から5分ほどにある、酵素玄米とヴィーガンスイーツの店「レクトサンドカフェ」では、毎週木曜日にヴィーガンランチを提供しています。

この後も、レクトサンドカフェで不定期に高校生カフェをやっていく予定だそうですので、詳細はインスタグラムにてチェックしてくださいね。

また、レクトサンドカフェでは、不定期で「べじぱん市」というヴィーガンのパンや焼き菓子が全国から集まるイベントも開催しています。

次回のべじぱん市は、11/17(日)11時~16時で開催されます。

是非、足を運んでみてくださいね。

レクトサンドカフェ
http://rectsandcafe.com/


靴を脱いで上がるレクトサンドカフェも、No Wall Cafeと同じく、コンセプトは「アレルギーのある子も、お肉が食べられない国の人も、ダイエット中のママも、みんなでおんなじごはん」。

小さなお子様がいる人にもとても安心なカフェで、レンタルスペースとしても利用できます。

※記事の内容は取材時点のものであり、変更される可能性があります。来店時には、あらかじめお店にお問い合わせいただくことをお勧めします。

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Vegewelは、ベジタリアン・オーガニック・グルテンフリーなど、あなたの食のライフスタイルに合わせてレストランを検索できるWebサイトです。

食の制限に関係なく、みんなで楽しく食事を囲める環境を日本に創るために、サービスを運営しています。

日本語と英語に対応、ヘルシーなレストランが1000店以上掲載されていますので、ぜひご利用ください!

Miyumi Chiba

Miyumi Chiba

KIJ公認マクロビオティックアドバイザー
フードコーディネーター
食育インストラクター
食空間コーディネーター
沖ヨガ系ファミリーヨガインストラクターコース修了
豆腐&ビューティライフアドバイザー

マクロビオティックやヨガ、自然療法を学ぶ中、食べ方を変えれば心身や人生も変わることを実感する。

気候風土に寄り添った日本の穀菜食中心の食文化を現代にマッチした形で野菜や穀物を日常にもっと楽しく取り入れることを伝えるべく、ベジフード×ヘルスデザイナーとしてオリジナリティ溢れる楽しいベジフードの提案・提供や、心身健康でみんなが笑顔になるよう様々な発信や企画、食育活動をしている。

また、自身の長年の外資系企業での経験から、国際都市として普及を急務とする健康・環境・インバウンドのための選択肢としてのベジタリアン・フードに着目し、2013年にどこのレストランでもベジタリアン対応をと掲げ「Tokyo Smile Veggies」を立ち上げる。

2016年より「Vegewel」プロデューサーとしても活動中。